
タイミング法で妊娠できない原因とは?効果的な方法と注意点も合わせて解説
公開日:2024.07.20更新日:2025.02.24
妊娠を望む多くのカップルにとって、タイミング法は知っておきたい方法です。ただ、タイミングを計っても妊娠に至らず、原因がわからなくて不安に感じる方もいるのではないでしょうか。
この記事では、タイミング法で妊娠できない原因を女性側と男性側、両者に分けて解説し、効果的な方法と注意点を紹介します。タイミング法を試しても妊娠しない場合の次のステップや費用面についても触れています。この記事を読めば、妊娠の確率を高めるための具体的な方法がわかり、妊活の不安を減らすことが可能です。
タイミング法について詳しく知りたい方は、次の記事もぜひお読みください。
>>【不妊治療の入口】タイミング法とはどんな治療?流れや費用、成功率について詳しく解説

タイミング法で妊娠できない原因とは?
タイミング法は、妊活に取り組む多くのカップルにとって最初のステップです。しかし、タイミングを計って性交渉しても、なかなか妊娠に至らないというケースは少なくありません。
タイミング法で妊娠できない原因は、大きく分けて女性側と男性側のどちらか、もしくは両者にあります。
女性側に原因がある場合
女性側の原因として、主に以下のような点が挙げられます。
- 排卵のタイミングのずれ:タイミング法は、排卵日に合わせて性交渉を行うことが重要です。ストレスや生活習慣、ホルモンバランスの乱れによって排卵日が予測とずれて、妊娠の確率が低下することがあります。
- 卵管の詰まりや癒着:卵管は、卵巣から排卵された卵子が子宮へと移動するための通路です。卵管が詰まっていたり癒着していたりすると、卵子が子宮に到達できず、妊娠が難しくなります。
- 子宮内膜症や子宮筋腫:子宮内膜症や子宮筋腫などの疾患は、子宮内の環境を悪化させ、受精卵の着床を妨げることがあります。
子宮筋腫の原因・子宮内膜ポリープの手術について詳しく知りたい方は、以下の記事をぜひご覧ください。
>>子宮筋腫の原因は女性ホルモンの変化?ピルや性行為との関係についてもわかりやすく解説
>>子宮内膜ポリープは手術で治る?痛くない手術の実施方法や費用・保険適用有無について解説
男性側に原因がある場合
男性側の原因としては、主に以下のような点が考えられます。
- 精子の数や運動率の低下:妊娠するためには、十分な数の元気な精子が必要です。精子の数が少なかったり運動率が低かったりすると、卵子と出会えず、妊娠が難しくなります。
- 精子の形異常:精子の形に異常があると、卵子の中に入れず、妊娠が難しいです。
女性側・男性側の両者に原因がある場合
女性側と男性側の両者に存在する場合もあります。排卵のタイミングがずれていることに加えて、精子の数が少ない場合などが考えられます。
タイミング法の効果的な方法と注意点
タイミング法で妊娠するためには、排卵日の正確な予測が重要です。排卵日を予測する方法には、基礎体温計や排卵検査薬を使うことがあります。
タイミング法で成功率を上げるためのポイントは以下の記事に書いていますので、ぜひご覧ください。
>>タイミング法で妊娠成功率を上げるためのポイントと具体的な方法を解説!
基礎体温計で排卵日を予測する
基礎体温計は、毎朝起床時に舌の下で体温を測ることにより、ホルモンバランスの変化から排卵日の予測が可能です。
基礎体温は、低温期と高温期に分かれており、低温期から高温期に移行する時期に排卵が起こるとされています。一般的に低温期は36.5℃以下、高温期は36.7℃以上で推移します。
排卵検査薬で排卵日を予測する
排卵検査薬は、尿中の黄体形成ホルモン(LH)の濃度を測定することで、排卵日を予測するものです。LHは排卵の直前に急激に増加するため、排卵検査薬で陽性反応が出たら、24~48時間以内に排卵すると予測されます。
注意点
タイミング法を行う上で、以下の点に注意することが大切です。
- ストレスをためない:ストレスはホルモンバランスを乱し、排卵に影響を与える可能性があります。
- バランスの取れた食事と十分な睡眠:ホルモンバランスを整え、卵子の質や精子の運動率を高めるためには、健康的な生活習慣を心がけることが大切です。
- アルコールやタバコの摂取を控える:アルコールやタバコは、卵子の質や精子の運動率に悪影響を与える可能性があります。
タイミング法から不妊治療へ移行するタイミング
タイミング法を続けても妊娠に至らない場合、不妊治療への移行を検討する選択肢も考えておきましょう。
どのくらいの期間、タイミング法を続けるべき?
一般的に、1年程度タイミング法を続けても妊娠に至らない場合は、不妊治療専門の医療機関への受診が推奨されます。35歳以上の場合は、年齢を重ねるごとに妊娠率が低下していくため、半年程度を目安に受診を検討してもよいでしょう。
不妊治療専門の医療機関がおすすめ
不妊治療専門の医療機関では、詳しい検査を行い、不妊の原因を特定します。具体的には、血液検査によるホルモンの測定や、子宮、卵管の状態を調べる検査、精液検査などです。患者さん一人ひとりの状況に合わせた適切な治療法が提案されます。
タイミング法から不妊治療への移行は、精神的な負担も大きいものです。一人で抱え込まず、パートナーや家族、医療従事者に相談しながら、治療を進めていくことが大切です。
タイミング法の費用と保険適用の可能性
「いつか赤ちゃんが欲しいな」と考えているカップルが、いざ妊活をするとなり対面する壁の1つが費用です。
タイミング法は、排卵のタイミングに合わせて夫婦生活を持つ方法で、高度な医療技術や特別な薬剤を使用しません。そのため、体外受精や顕微授精といった高度生殖医療に比べると、費用は比較的安価で済みます。
医療機関を受診する場合の費用
医療機関を受診する場合は初診料や再診料、検査費用などがかかります。
- 初診料:初めて受診する際にかかる費用です。医療機関によって異なりますが、おおむね2,000円~5,000円程度が相場です。
- 再診料:2回目以降の受診料で、初診料よりも安価に設定されています。500円~2,000円程度が一般的です。
- 検査費用:排卵日を予測するために、超音波検査やホルモン検査などを行う場合があります。超音波検査は1回あたり3,000円~5,000円程度、ホルモン検査は5,000円~10,000円程度が目安です。
排卵検査薬を薬局で購入する場合は、1本あたり500円~1,000円程度かかります。排卵検査薬は、毎月の生理周期に合わせて使用するため、継続的な費用がかかることを考慮しましょう。
タイミング法は、2022年4月の改定より保険適用となりました。そのため、夫婦にとって費用的にも始めやすい治療方法といえるでしょう。
タイミング法に関する信頼できる情報源や専門機関
タイミング法を試みる際には、正しい知識と情報にもとづいて進めることが大切です。インターネット上には多くの情報が溢れていますが、中には信憑性の低い情報も含まれているため注意が必要です。
相談すべきおすすめの専門機関は、以下のとおりです。
- 産婦人科医などの専門医:専門的な知識と経験にもとづいたアドバイスを受けられます。疑問点や不安なことがあれば、遠慮なく相談しましょう。
- 日本産科婦人科学会:産婦人科に関する信頼性の高い情報を提供しています。公式サイトでは、タイミング法の解説や、不妊に関する相談窓口も紹介されています。
- 不妊治療専門クリニック:人工授精や体外受精などの高度な不妊治療にも対応しているクリニックもおすすめです。専門性の高い医療機関を選ぶことで、より適切な治療を受けられます。
信頼できる情報源や専門機関を有効活用し、タイミング法を試しましょう。

まとめ
タイミング法で妊娠できない原因は女性側と男性側、両者の可能性があります。それぞれの原因や効果的な方法、注意点を押さえておきましょう。
- 女性側の原因:排卵のタイミングのずれや卵管の詰まり、子宮内膜症など。
- 男性側の原因:精子の数や運動率の低下、精子の形異常。
- 効果的な方法:基礎体温計や排卵検査薬を使用して排卵日を予測。
- 注意点:ストレス管理や健康的な生活習慣、アルコールやタバコの摂取を控える。
タイミング法がうまくいかない場合は、不妊治療専門の医療機関を受診することをおすすめします。
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