自費による最先端治療

「先進医療」と「自費先端治療」の違い
不妊治療は2022年から保険適用が拡大しましたが、「保険」「先進医療」「自費」の3つの枠組みが並んでいます。
| 区分 | 内容 | 自己負担 |
|---|---|---|
| 保険診療 | 国が認めた標準的な不妊治療(タイミング法・人工授精・体外受精・顕微授精など) | 3割負担 |
| 先進医療 | 保険診療と併用できる、有効性・安全性が一定水準で確認された治療(PICSI・タイムラプス・ERA など全9項目) | 自費(保険併用可) |
| 自費先端治療 | 保険・先進医療の枠外で、当院が「効果を期待できる」と判断した最先端治療(GM-CSF含有培養液・PFC-FD療法・PGT-A など) | 全額自費 |
なぜ「自費」という選択肢があるのか
保険診療には、年齢・回数の制限があります。また、すべての方にとって最適とは限りません。
- 「保険適用の回数を使い切ってしまった」
- 「採卵はできるが、なかなか着床まで至らない」
- 「年齢的に、ひとつでも多く手を打っておきたい」
そんな方のために、エビデンスの蓄積が進む新しい治療を、ご希望に応じてご提案しています。
⚠️ご注意:保険診療との併用について
自費の最先端治療(PGT-A・GM-CSF・PFC-FD など)は、同じ周期内で保険診療と組み合わせて実施することはできません。これは「混合診療」を制限する国の制度によるもので、保険診療を続けるか、自費に切り替えるかを、ご状態に合わせて選択していただく形になります。タイミングや切り替え方は、医師から具体的にご案内します。
こんな方に検討いただいています
「自分にも当てはまるかも」と感じた方は、まずはご相談ください。
- 体外受精を2〜3回受けたけれど、まだ授からない
- 良好胚を移植しているのに、着床まで至らない
- 流産を経験して、次の妊娠にどう備えればいいか不安
- 年齢的に、できる限りのことをしておきたい
- 妻に負担をかけ続けているのが申し訳ない
- 「次こそは」と願う気持ちが、毎周期つらい
- 自分にも何かできることがないか考えている
- 二人で前向きに選択肢を整理したい
各段階の最先端治療
📍 全体マップ
体外受精のどの段階で、何が選べるのか?
PGT-A
染色体異数性検査
GM-CSF
含有培養液
PFC-FD
療法
検査|移植前に「胚の状態」を確かめる
PGT-A(着床前胚染色体異数性検査)
体外受精で得られた胚(受精卵)の染色体の数を、移植前に調べる検査です。
染色体の数に過不足のある胚は、着床しても流産につながりやすいことがわかっています。PGT-Aで「染色体の数に異常のない胚」を選んで移植することで、次のような効果が期待できます。
- 1回の移植あたりの妊娠率の向上
- 流産率の低下
- 妊娠までの治療期間の短縮
📊 PGT-Aの仕組み(イメージ)
複数の胚を獲得
(例:10個)
体外受精で得た胚
染色体を検査
(細胞の一部を採取)
1つ1つ丁寧に分析
結果を判定
※数は一例です
正常な胚を選び移植
妊娠へつなげる
※検査結果(正常/異常の比率)は、年齢や状態によって異なります。
※必ず妊娠を保証する検査ではありません。
こんな方に検討いただいています
これまでの治療歴やご年齢的な背景から、染色体異常による着床不全・流産のリスクが気になる方にご検討いただいています。お一人おひとりの状況をふまえて、医師が適応をご説明します。次のようなケースが代表的です。
- 体外受精で良好胚を移植しても、なかなか着床に至らない方
- 2回以上の流産を経験された方(反復流産・習慣流産)
- ご年齢的に、染色体異常のリスクが気になる方
料金:110,000円(税込)/回
PGT-SR・PGT-Mについて
PGT-Aと関連して、次の2つの検査があります。
当院では現在、いずれの検査も実施しておりません。検査をご希望の方は、専門の医療機関へのご紹介について別途ご相談ください。
PGT-SR(着床前胚染色体構造異常検査)
ご夫婦のいずれかに染色体構造異常(均衡型染色体転座など)が確認されている場合に、その特定の染色体を調べる検査です。
PGT-M(着床前胚単一遺伝子欠損検査)
特定の単一遺伝子に異常がないかを調べ、遺伝性疾患をもつお子さまが生まれる可能性を減らすことを目的とした検査です。
※どちらの検査も、PGT-A(染色体の数を調べる検査)とは目的・対象が異なります。
培養|胚にやさしい環境で育てる
GM-CSF含有培養液(エンブリオジェン)
体外受精では、採卵した卵子と精子を受精させた後、数日間「培養液」のなかで胚を育てます。GM-CSFは、本来お母さんの子宮内に存在しているサイトカイン(細胞間の情報伝達物質)の一つです。これを培養液に含ませることで、より子宮内環境に近い状態で胚を育てる方法です。以下の効果が期待されます。
- 胚の発生・成長のサポート
- 着床率の向上
- 流産率の低下
こんな方に検討いただいています
これまでの治療で、胚の発育や着床に課題を感じてきた方にご検討いただいています。
お一人おひとりの治療歴・胚の状態をふまえて、医師が選択肢としてご提案することがあります。
次のようなケースが代表的です。
- 過去に着床不全・流産を経験された方
- 胚の発育がゆっくりで、グレードが伸び悩む方
- 「胚にできるだけ良い環境を整えたい」と希望される方
料金:42,900円(税込)/回
移植|子宮内環境を整えて迎える
PFC-FD療法(血小板由来成分濃縮乾燥療法)
ご自身の血液から取り出した血小板成分を濃縮・乾燥させたものを、移植前に子宮内へ注入する治療です。血小板に含まれる成長因子の働きにより、以下の効果が期待されます。
- 子宮内膜の厚みの改善
- 子宮内環境の整備
- 着床率の向上
こんな方に検討いただいています
子宮内膜の状態や、移植を繰り返しても着床に至らないことにお悩みの方にご検討いただいています。これまでの治療経過をふまえて、医師が選択肢としてご提案することがあります。次のようなケースが代表的です。
- 子宮内膜が薄く、移植のたびに悩まれている方
- 良好胚を移植しても着床に至らない、反復着床不全の方
- ホルモン補充を行っても内膜の状態が安定しない方
料金:220,000円(税込)/回
お支払い・助成について
お支払い方法
現金 / 各種クレジットカード / 医療ローンのご利用も可能です
自治体の助成制度
自治体独自の助成制度がある場合があります。申請書類のご用意もお手伝いします。
医療費控除
不妊治療にかかる費用は、確定申告で医療費控除の対象になります。
当院の3つの安心ポイント
採卵10,000件・
妊娠実績5,000名以上
開院以来25年、不妊治療一筋で歩んできた実績。多くのご夫婦の妊娠・出産に立ち会ってきた経験を、お一人おひとりの治療計画に活かします。
一人ひとりに合わせた
「過不足のない」提案
最先端治療は、すべての方にとって最適とは限りません。検査結果・治療歴をふまえ、本当に必要な選択肢のみをご提案。「とりあえず全部」とは言いません。
費用と効果を、
納得いくまでご説明
自費治療は経済的な負担も大きい選択です。期待できる効果・最新のエビデンス・費用感を、丁寧にお伝えしたうえで、ご夫婦に決めていただきます。
ご相談から治療までのステップ
初めての方でも迷わないよう、一つひとつ丁寧にご案内します。
焦らず、お二人のペースで進めましょう。
ご予約・初診
まずはお話を聞かせてください
これまでの治療歴・お体の状態・ご希望のペースを、じっくりお伺いします。
検査・現状把握
今の状態を、正確に
ホルモン・超音波・必要に応じた子宮内環境の検査などで、お二人の現状を確認します。
治療方針のご提案
必要な選択肢を整理
保険/先進医療/自費先端治療から、本当に必要な選択肢のみご提案します。
治療開始
お二人のタイミングで
ご納得いただいたうえで治療を開始。経過は毎周期ご説明します。
よくある質問
Q 先進医療と自費先端治療は、何が違うのですか?
「先進医療」は厚生労働省に認定された、保険診療と併用可能な治療です。一方「自費先端治療」は、保険・先進医療の枠外で実施する、全額自費の治療を指します。どちらも有効性・安全性に関するエビデンスをふまえて、当院でご提案しています。
Q 保険診療の途中から、自費治療に切り替えることはできますか?
はい、可能です。ただし、保険診療と自費診療を 同じ周期内で組み合わせる ことは原則できません(混合診療の制限)。タイミングや切り替え方については、医師から具体的にご案内します。
Q 自費治療を受ければ、必ず妊娠できますか?
残念ながら「必ず」とお約束できる治療はありません。ただ、お一人おひとりの状態に合わせて適切な治療を選択することで、妊娠率の向上が期待できます。期待できる効果・限界の両面を、率直にお伝えします。
Q 副作用やリスクはありますか?
それぞれの治療に固有のリスクがあります。例えばPFC-FDは採血を伴う、PGT-Aには胚生検(胚の一部を取り出す処置)を伴うなど。事前のカウンセリングで必ずご説明します。
Q 他院で体外受精をしていますが、自費治療だけを当院で受けることはできますか?
治療の連携には注意が必要です。原則として、当院で治療歴を確認させていただいたうえで判断します。まずはご相談ください。
Q 自治体の助成は使えますか?
自治体によって対応が異なります。先進医療を対象とする助成制度を設けている自治体も増えていますので、お住まいの自治体にご確認ください。申請書類のご用意は当院でもサポートします。
Q すべての治療を組み合わせる必要がありますか?
いいえ。お一人おひとりの状態によって、必要な治療は異なります。「とりあえず全部」というご提案は行いません。検査結果と治療歴をふまえて、本当に必要なものだけを選択肢としてお示しします。
「自費治療を受けたい」と決めていなくても、まったく問題ありません。
「自分たちにとって、どんな選択肢があるのか知りたい」 ── その段階で十分です。
