ソフィアレディスクリニック

【医師監修】エストロゲンを増やすには?|食事・運動・生活習慣の改善方法を解説

公開日:2025.02.26
更新日:2025.11.30

加齢とともに訪れる体の変化に戸惑っていませんか?特に女性ホルモン「エストロゲン」の減少は、更年期障害や肌の老化、骨粗しょう症のリスク増加など、さまざまな不調につながります。エストロゲンは、女性の心身ともに健康を保つうえで重要な役割を果たしているホルモンです。

思春期以降、女性らしい体つきや肌のハリ・ツヤ、月経周期などを調整し、妊娠・出産にも深く関わっています。この記事では、エストロゲンを増やす可能性のある方法を紹介します。

神奈川県相模原市、淵野辺駅から徒歩2分のソフィアレディスクリニックは、更年期の悩みに強みを持つ婦人科クリニックです。生理不順やPMSなどの女性特有のお悩みはもちろん、男性不妊の検査・治療にも対応し、ご夫婦のお悩みを専門医が丁寧にサポートします。

また、当院は橋本駅の長谷川レディースクリニックと密に連携し、婦人科・不妊治療を提供しています。2つの施設間で検査結果や治療方針を共有することで、よりスムーズな治療体制を整えています。体外受精をご検討の方にも、きめ細かな診療と迅速な対応をご提供していますので、お悩みの方は当院へご相談ください。

エストロゲンの基本知識

エストロゲンは女性の美容と健康を支える最も重要な女性ホルモンの一つです。エストロゲンが不足すると、肌の乾燥、イライラ、生理不順などさまざまな不調が現れます。エストロゲンの基本知識と重要性について以下の項目に沿って解説します。

  • エストロゲンの基本的な働き
  • エストロゲン不足で起こる症状
  • エストロゲンが減少する原因

エストロゲンの基本的な働き

エストロゲンは女性の体と心の健康を総合的にサポートする重要なホルモンです。エストロゲンは単に生理や妊娠に関わるだけでなく、肌のハリやツヤ、骨密度の維持、血管の健康、気分の安定など、女性の美容と健康に幅広く影響しています。

エストロゲンが十分に分泌されることで、女性らしい体型や美しい肌を保つことができます。コレステロール値の調整や血管の柔軟性維持にも重要な役割を果たしています。エストロゲンが不足すると、以下の不調が現れることがあります。

  • 肌が乾燥する
  • 髪が細くなる
  • イライラしやすくなる

更年期の女性が感じるさまざまな不調も、エストロゲンの減少が原因となる場合があります。

エストロゲン不足で起こる症状

エストロゲン不足は体と心の両方にさまざまな不調をもたらします。特に40代以降の女性では、卵巣機能の低下によりエストロゲンが急激に減少し、更年期症状としてさまざまな不調が現れます。若い女性でも過度なストレスやダイエットによりエストロゲンが不足することがあります。具体的な症状としては、以下が挙げられます。

  • 生理不順
  • のぼせ
  • 発汗
  • 肌の乾燥
  • 髪のパサつき
  • 骨密度の低下
  • 気分の落ち込み
  • イライラ
  • 不眠

身体的な症状では、肩こりや腰痛、関節の痛み、疲労感なども現れることがあります。長期的にはコレステロール値の上昇や動脈硬化のリスクも高まります。エストロゲン不足の症状を理解し、早めの対策を取ることが重要です。

エストロゲンが減少する原因

エストロゲンの減少には年齢的な要因と生活習慣による要因があります。加齢による卵巣機能の低下は自然な現象ですが、現代女性は若い年代でもストレスや不規則な生活により、本来の年齢よりも早くエストロゲンが減少することが多いです。過度なダイエットや運動不足、睡眠不足なども、ホルモンバランスを乱す大きな要因となります。

年齢的な要因では、30代後半から徐々にエストロゲンの分泌が減り始め、45~55歳頃の更年期に急激に減少します。生活習慣による要因としては、以下が挙げられます。

  • 過度なストレス
  • 極端なダイエット
  • 喫煙
  • 過度な飲酒
  • 慢性的な睡眠不足
  • 運動不足

仕事のストレスが続いている女性や、短期間で大幅な体重減少をした女性では、年齢に関係なくエストロゲンが減少することがあります。

エストロゲンの分泌が不安定になると、心身にさまざまな影響を及ぼし更年期障害の原因となります。以下の記事では、更年期障害について詳しくまとめています。気になる方はチェックしてみてください。
>>更年期障害とは?症状・原因・対策をわかりやすく解説

エストロゲンを増やすための食事と栄養

エストロゲンを増やすための食事と栄養は以下のとおりです。

  • 大豆製品に含まれるイソフラボンの効果
  • ビタミン・ミネラルを豊富に含む食品
  • 良質な脂質の摂取
  • バランスの良い食事でホルモンバランスを整える

大豆製品に含まれるイソフラボンの効果

大豆製品には、イソフラボンという成分が豊富に含まれています。イソフラボンは、化学構造がエストロゲンと似ているため、体内でエストロゲンと似たような働きをすることが知られています。「植物性エストロゲン」とも呼ばれ、エストロゲンが不足している際の代わりになります。

イソフラボンを多く含む食品は、豆腐や納豆、味噌、きな粉など日本の食卓では馴染み深いものばかりです。無理なく毎日続けられるよう、さまざまな料理に取り入れてみましょう。朝食に納豆をプラスしたり、味噌汁に豆腐を入れたり、おやつにきな粉牛乳を飲むなど、工夫次第で手軽に摂取できます。

ビタミン・ミネラルを豊富に含む食品

ビタミンやミネラルが不足すると、エストロゲンがスムーズに作られなくなってしまいます。エストロゲンはコレステロールを原料に体内で作られます。コレステロールをエストロゲンに変換する過程では、さまざまなビタミンやミネラルが関わっています。おすすめの食材は以下のとおりです。

  • 緑黄色野菜
  • 果物
  • 海藻類

緑黄色野菜はビタミンAやビタミンC、ビタミンEなどが豊富です。果物にはビタミンCやカリウムなどが含まれています。海藻類には鉄分やマグネシウムなどのミネラルが豊富です。鉄分はエストロゲンだけでなく、赤血球を作るためにも必須の栄養素です。レバーや牡蠣、しじみなどを積極的に摂りましょう。

良質な脂質の摂取

脂質はエストロゲンの材料となるコレステロールを作るためには必要不可欠な栄養素です。脂質には、体に良い脂質と悪い脂質があります。良い脂質は、主に魚介類に多く含まれるオメガ3系の脂肪酸やナッツ類、アボカドなどに含まれる不飽和脂肪酸です。コレステロール値を下げ、血液をサラサラにする効果も期待できます。

悪い脂質は、揚げ物やインスタント食品、お菓子などに多く含まれる飽和脂肪酸やトランス脂肪酸です。コレステロール値を上げ、血液をドロドロにする原因となるため、なるべく控えましょう。

バランスの良い食事でホルモンバランスを整える

食生活のリズムを整えることは、ホルモンバランスを整えることにもつながります。炭水化物やタンパク質、脂質、ビタミン、ミネラルをバランス良く摂るように心がけましょう。主食や主菜、副菜をそろえると栄養バランスが整いやすくなります。毎日同じ時間に3食をきちんと食べることも大切です。

バランスの良い食事は、エストロゲンの分泌だけでなく、自律神経や免疫機能のバランスも整え、心身の健康維持につながります。

エストロゲンを増やす運動と生活習慣

エストロゲンを増やす運動と生活習慣は以下のとおりです。

  • 適度な有酸素運動で血行促進
  • リズム運動と股関節運動の効果
  • 7〜8時間の質の良い睡眠でホルモンバランス改善
  • ストレスを軽減し、自律神経を整える

適度な有酸素運動で血行促進

適度な有酸素運動は、エストロゲンの分泌に良い影響を与えます。運動によって血行が促進されると、卵巣への血液供給も向上し、エストロゲンの産生をサポートする可能性があるといわれています。閉経後の女性を対象とした研究では、有酸素運動を継続することで、エストロゲン減少によるインスリン作用の低下を改善できるという報告があります。

ウォーキングやジョギング、水泳、サイクリングなど、無理なく続けられる有酸素運動を選びましょう。1日30分を目安に、週に3回以上行うのが理想的です。息が少し上がる程度の強度の運動がおすすめです。毎日少しずつでも続けることで、エストロゲン分泌の増加につながります。

リズム運動と股関節運動の効果

リズム運動とは、一定のリズムで筋肉を動かす運動です。ヨガやピラティス、太極拳などが挙げられます。リズム運動は自律神経を整える効果があり、ホルモンバランスの改善やエストロゲン分泌の促進に役立ちます。

股関節を動かす運動も、エストロゲンを増やすために効果が期待できます。股関節の周辺には子宮や卵巣などの女性ホルモンに関わる臓器が集中しています。スクワットやストレッチなど、股関節を意識的に動かす運動を取り入れてみましょう。

7〜8時間の質の良い睡眠でホルモンバランス改善

睡眠不足は、ホルモンバランスを崩す大きな原因です。エストロゲンは、睡眠中に分泌される成長ホルモンと密接に関係しています。成長ホルモンは骨や筋肉の成長を促すだけでなく、代謝を調整したり、免疫機能を維持したりと、さまざまな役割を担っています。

質の良い睡眠をしっかり確保することで、成長ホルモンの分泌が促され、エストロゲンの分泌もスムーズになります。毎晩7〜8時間の睡眠時間を確保するように心がけましょう。睡眠の質を高めるためには、以下の行動も重要です。

  • 寝る前にカフェインを摂らない
  • リラックスできる環境を作る
  • 寝る前にスマートフォンやパソコンの画面を見ない
  • ぬるめのお風呂に入る
  • 軽いストレッチを行う

十分な睡眠は全身の健康に欠かせません。できそうなことから、少しずつ睡眠習慣を改善しましょう。

ストレスを軽減し、自律神経を整える

ストレスは自律神経のバランスを崩し、ホルモン分泌に悪影響を与えます。ストレスホルモンと呼ばれるコルチゾールは、過剰に分泌されるとエストロゲンを含む他のホルモンの分泌を抑制する可能性があります。自分なりのストレス解消法には、以下の方法を取り入れるのも効果が期待できます。

  • 趣味に没頭する
  • リラックスできる音楽を聴く
  • アロマを焚く
  • 自然の中で過ごす
  • 友人や家族と過ごす
  • ペットと触れ合う
  • 軽い運動やストレッチ

自分に合った方法でストレスを軽減しましょう。自律神経が整うことで、ホルモンバランスも整い、エストロゲンの分泌が促されます。

食事や運動、ストレスなどの日頃の生活習慣は、妊娠のしやすさにも影響を及ぼします。以下の記事では、すぐ妊娠できる人の特徴や生活習慣について解説していますので、あわせてご覧ください。
>>すぐ妊娠できる人の特徴と生活習慣!体質改善で妊活の成功率アップ

エストロゲンを増やす医療的アプローチ

エストロゲンを増やす医療的アプローチは以下のとおりです。

  • ホルモン補充療法(HRT)
  • 排卵誘発剤によるエストロゲン増加
  • 漢方薬

ホルモン補充療法(HRT)

ホルモン補充療法(HRT)は不足しているエストロゲンを外から補充することで、更年期障害の改善や、骨粗しょう症の予防を期待する治療法です。HRTには飲み薬や貼り薬、塗り薬などさまざまな種類があり、患者さんの状態やライフスタイルに合わせて最適な方法を選択できます。

HRTは子宮体がんや乳がん、血栓症などのリスク増加も懸念されるため、エストロゲンとプロゲステロンの併用療法が選択されることが多いです。子宮筋腫はエストロゲンによって増大するため、子宮筋腫のある患者さんではHRTの使用には注意が必要です。

子宮内膜症や子宮筋腫などは、不妊の原因となることがあります。子宮筋腫の原因・子宮内膜ポリープの手術について詳しく知りたい方は、以下の記事をぜひご覧ください。
>>子宮筋腫の原因は女性ホルモンの変化?ピルや性行為との関係についてもわかりやすく解説
>>子宮内膜ポリープの手術は必要?手術の種類や費用、手術の流れについて解説

排卵誘発剤によるエストロゲン増加

排卵誘発剤は排卵を促すことでエストロゲンの分泌を促す薬です。主に不妊治療で使用されますが、エストロゲンを増やす目的で用いられることもあります。排卵誘発剤には、飲み薬、注射薬など複数の種類があり、患者さんの状態に合わせて適切な薬剤が選択されます。

排卵誘発剤はエストロゲンを増やす一方、卵巣過剰刺激症候群(OHSS)などの副作用を引き起こす可能性があります。OHSSは、卵巣が腫れて腹痛や吐き気、嘔吐などの症状が現れる病気です。重症化すると、呼吸困難や腎不全などの生命に関わる合併症を引き起こす可能性もあるため、適切な使用量と使用期間を守ることが重要です。

不妊症について網羅的に知りたい方は、ぜひ以下の記事もご覧ください。
>>不妊症とは?原因・症状・検査・治療法まで妊娠のために知っておきたい基礎知識を解説

漢方薬

漢方薬は自然由来の生薬を組み合わせた治療法です。エストロゲンを直接増やす効果はありませんが、ホルモンバランスを整え、更年期障害の症状を緩和する効果が期待できる漢方薬もあります。体質や症状に合わせて、適切な漢方薬が選択されます。

漢方薬は比較的副作用が少ないですが、効果が穏やかで、即効性は期待できません。個人差があり、体質に合わない場合は、吐き気や下痢などの症状が現れることもあります。他の薬との相互作用も考えられるため、使用前に医師や薬剤師に相談してください。

治療を受ける際にはメリットだけでなく、デメリットについても十分に理解しておくことが重要です。治療方針を決める際は、医師とよく相談し、ご自身の状況に合った方法を選択しましょう。

年代別のエストロゲン対策

女性のエストロゲンの分泌量は年齢とともに変化するため、それぞれの年代に応じた適切な対策が重要です。20〜30代は分泌量が最も多い時期ですが、現代の生活環境ではホルモンバランスが乱れやすくなっています。40〜50代の更年期には急激な減少が起こり、60代以降は新たなケア方法が必要です。

年代別のエストロゲン対策について、以下の内容を解説します。

  • 20〜30代のエストロゲン対策
  • 40〜50代の更年期対策
  • 60代以降のホルモンケア

20〜30代のエストロゲン対策

20〜30代は将来のホルモンバランスの基盤を作る重要な時期です。20〜30代はエストロゲンの分泌が最も活発な時期ですが、現代の女性はストレスや不規則な生活により、若い年代でもホルモンバランスが乱れやすくなっています。正しい生活習慣を身につけることで、将来の更年期症状を軽減できる可能性があります。

妊娠・出産を考えている女性にとっても、エストロゲンバランスの維持は重要です。20〜30代では、バランスの良い食事や適度な運動、十分な睡眠を基本として、ストレス管理に重点を置くことが大切です。例えば、週3回のウォーキング、毎日7時間以上の睡眠、大豆製品を含む和食中心の食事、月経周期の記録などを習慣化することが大切です。

過度なダイエットは避け、適正体重を維持することも重要です。仕事が忙しくても、意識的にリラックス時間を作り、趣味や友人との時間を大切にしましょう。

エストロゲンの減少は更年期障害にも影響を及ぼします。以下の記事では、30代の更年期障害について詳しくまとめています。気になる方はチェックしてみてください。
>>30代の更年期障害の特徴と原因!若年性症状への対処法

40〜50代の更年期対策

40〜50代は更年期に向けてエストロゲンが急激に減少する時期で、丁寧なケアが必要です。40〜50代では卵巣機能が徐々に低下し、エストロゲンの分泌量が不安定になるため、さまざまな更年期症状が現れやすくなります。のぼせや発汗、イライラ、不眠などの症状は、日常生活に大きな影響を与えることがあります。

骨密度の低下や動脈硬化のリスクも高まるため、総合的な健康管理が重要です。食事面では、大豆製品を積極的に摂取し、カルシウムやビタミンDを豊富に含む食品を意識的に取り入れましょう。例えば、毎朝の味噌汁、昼食時の豆腐サラダ、夕食での納豆などが挙げられます。

運動では、骨密度維持のための軽い筋力トレーニングと、ストレス解消のためのヨガや水泳などがおすすめです。症状がつらい場合は、我慢せずに婦人科で相談し、必要に応じてホルモン補充療法や漢方薬の検討も行いましょう。

60代以降のホルモンケア

60代以降はエストロゲンの分泌がほぼ停止するため、新たな視点でのケアが必要です。60代以降では卵巣からのエストロゲン分泌がほとんどなくなるため、副腎や脂肪組織からの微量なエストロゲン産生をサポートすることが重要です。骨粗鬆症や心疾患のリスクが高まるため、予防的な健康管理により一層力を入れる必要があります。

食事では、抗酸化作用の高い野菜や果物を多く摂取し、良質なタンパク質を意識的に取り入れます。例えば、色とりどりの野菜サラダや魚料理、豆類などです。運動は無理のない範囲で継続し、散歩やガーデニングなど楽しみながらできる活動を選びます。

定期的な骨密度検査や健康診断を受け、必要に応じて医師と相談しながらサプリメントの活用も検討しましょう。社会とのつながりを保ち、趣味やボランティア活動などで生きがいを見つけることも大切です。60代以降も適切なケアにより、健康で充実した日々を送ることができます。

まとめ

エストロゲンは女性の健康を支える重要なホルモンです。加齢とともに分泌量が徐々に減少します。40代後半〜50代前半にかけて閉経を迎えると、エストロゲンの減少は顕著になり、更年期障害をはじめとするさまざまな不調を引き起こします。

エストロゲンを増やすには、バランスの良い食事や適度な運動などが重要です。更年期障害の症状が重い場合は、医療機関への相談も検討しましょう。HRTや排卵誘発剤の使用、漢方薬によってエストロゲンの増加が期待できます。医師と相談しながら自分に合った方法を見つけることが大切です。以下の記事では、女性ホルモンが関連する子宮筋腫について、詳しく解説していますのであわせてご確認ください。
>>子宮筋腫の原因は女性ホルモンの変化?ピルや性行為との関係についてもわかりやすく解説

参考文献

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