ソフィアレディスクリニック

ブライダルチェック受診者の割合とは?受け方や費用、結果の見方まで徹底解説

公開日:2024.08.29
更新日:2024.08.29

これから始まる新しい生活への期待とともに、「二人の未来のために、何かできることはないか?」と、漠然とした不安を感じているのではないでしょうか。

この記事では、ブライダルチェックを受ける割合や内容、費用、結果の見方まで、具体的に解説します。二人の未来を明るく照らすブライダルチェックを通して、結婚や妊娠・出産に向けて準備をしましょう。

神奈川県相模原市 淵野辺駅から徒歩2分にあるソフィアレディスクリニックは、ブライダルチェックにも強みを持つクリニックです。妊娠や出産に関する専門医が相談に乗りますのでお気軽に相談にいらしてください。
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ブライダルチェックを受ける割合は?

「ブライダルチェックを受けた」と答えた人は約19%で「結婚前に健康診断や婦人科検診を受けた」人を含めると、約38%にまで増加するという結果が出ています。職場の健康診断を受けた人や、婦人科で定期検診を受けていた人などを含んでいます。つまり、3組に1組以上のカップル・夫婦が、何らかの形で健康チェックを行っているのです。

「婦人科を受診したことがない」「ピルの服用経験がある」「生理不順や生理痛がひどい」といった悩みを持つ女性は少なくありません。ブライダルチェックは、将来のパートナーと健康で幸せな生活を送るための準備として、とても大切な意味を持ちます。

ブライダルチェックの具体的な内容と費用

ブライダルチェックの費用は、病院や検査項目によって大きく異なりますが、3〜5万円程度が相場です。ブライダルチェックは、人生の大きな節目の「健康診断」とも言えます。一般的な検査項目や費用について解説します。

一般的な検査項目

ブライダルチェックでは、病院によって多少異なりますが、基本的には血液検査、尿検査、子宮頸がん検査、超音波検査などを行います。検査を通して、将来の妊娠や出産に影響を与える可能性のある病気や女性特有の病気を早期に発見し、適切な対策をとります。

血液検査

血液検査では、採血した血液を使って、さまざまな体の状態を調べます。

  • 貧血:赤血球の数やヘモグロビンの値を調べることで、貧血の有無を判断します。妊娠すると血液の量が大きく増加するため、赤ちゃんへの酸素供給が不足したり、お母さんの体に負担がかかったりしてしまいます。
  • 肝臓や腎臓の働き:肝臓や腎臓は、体内の老廃物の処理や栄養素を分解・合成するなど、生命維持に欠かせない臓器です。臓器の働きに異常がないかを調べることは、健康な妊娠・出産のためにとても大切です。
  • 風疹などの感染症:風疹ウイルスに対する免疫を持っているかどうかを調べます。妊娠中に風疹に感染すると、赤ちゃんに先天性風疹症候群という病気のリスクが高まります。
  • 血糖値:糖尿病の可能性を調べます。妊娠糖尿病は、妊娠中に発症する糖尿病で、お母さんだけでなく、赤ちゃんにもさまざまな影響を与える可能性があります。
  • 甲状腺ホルモン:甲状腺ホルモンは、体の代謝を調節するホルモンです。甲状腺ホルモンの異常は、生理不順や不妊、流産の原因となることがあります。

病院によっては、B型肝炎やC型肝炎、梅毒、HIVなどの感染症の有無を調べることもあります。

尿検査

尿検査では、尿中の成分を調べることで、腎臓の病気や糖尿病などの病気を発見できます。

  • 尿糖:尿に糖が出ていないかを調べます。糖尿病の疑いがある場合に特に重要です。
  • 尿蛋白:尿にタンパク質が出ていないかを調べます。腎臓の機能が低下している可能性があります。
  • 潜血:尿に血液が混じっていないかを調べます。膀胱炎や腎臓結石などの可能性があります。

子宮頸がん検査

子宮頸がんは、子宮の入り口部分にできるがんです。子宮頸がん検査では、子宮の入り口付近を綿棒のようなもので軽くこすって細胞を採取し、顕微鏡で観察することで、がん細胞がないかを調べます。子宮頸がんは、早期発見・早期治療が可能な病気です。定期的な検査を受けることで、がんのリスクを大幅に減らせます。

超音波検査

超音波検査では、お腹にゼリーを塗って、超音波を出す機械を当てて、子宮や卵巣の形や大きさに異常がないかを調べます。子宮筋腫や卵巣嚢腫などの良性腫瘍や、子宮内膜症などの病気がないかを確認することが可能です。

検査にかかる費用の目安

ブライダルチェックの費用は、3〜5万円程度が相場です。基本的な検査項目だけの場合は1万円以下で済む病院もありますが、オプション検査を追加していくと費用は高くなります。オプション検査には、以下のようなものがあります。

  • 子宮内膜症の検査:子宮内膜症は、本来は子宮の内側にある子宮内膜が、子宮以外の場所で増殖してしまう病気です。月経痛や性交痛、不妊の原因となることがあります。
  • クラミジアなどの性感染症の検査:クラミジアは性感染症の一つで、自覚症状がないまま感染していることが多く、放置すると不妊の原因になることもあります。
  • AMH検査(卵巣の中に残っている卵子の数を推測する検査):AMHは、卵巣の中に残っている卵子の数を反映するホルモンです。AMHの値を調べることで、卵巣の予備能力(卵巣に残っている卵子の数)を推測することができます。

詳しい費用が気になる場合は、事前に病院に問い合わせてみましょう。

医療機関での受診方法

ブライダルチェックは、産婦人科や婦人科クリニックで受けられます。病院によって、検査項目や費用、予約方法などが異なるので、事前にホームページなどで確認するか、電話で問い合わせてみましょう。ブライダルチェックは自費診療となる場合がほとんどなので、費用についても事前に確認しておきましょう。

ブライダルチェック結果の見方と対応策

ブライダルチェックの結果の見方と対応策を解説します。一見すると、数字や記号が並んでいるだけに見えますが、未来の家族像を描くための大切なヒントが隠されています。

結果が良くない場合の対応方法

ブライダルチェックで異常が見つかったとしても、すぐに妊娠や出産ができないと決まったわけではありません。「異常あり」「要精密検査」といった言葉を見ると、誰でも不安になりますが、落ち着いてください。

子宮筋腫は、子宮の筋肉にできる良性の腫瘍で、多くの場合、自覚症状がありません。妊娠に影響がない場合も多いのですが、場所や大きさによっては、不妊や流産のリスクを高めます。クラミジアなどの性感染症が見つかることもあります。クラミジアは、早期に治療すれば完治する病気ですが、放置すると不妊の原因となる病気です。

ブライダルチェックである程度の異常が発見されても、適切な治療や対処をすることで、多くの場合、妊娠・出産に問題なく進むことが可能です。師の説明をよく理解し、適切な対応をとることが重要になります。

結果をパートナーにどう伝えるか

結果については、包み隠さずパートナーと共有することが大切です。「話づらい」「心配をかけたくない」という気持ちもあるかもしれませんが、将来のパートナーには、ありのままの自分を知ってほしいものです。話し合う際には、以下の3つのポイントを意識しましょう。

  1. 検査の目的と内容を伝える:ブライダルチェックは、病気の有無を調べるだけでなく、二人の未来の家族計画をスムーズに進めるためのものだと伝えましょう。
  2. 結果の内容を具体的に伝える:医師から説明された内容を、わかりやすく伝えましょう。
  3. 今後の対応について一緒に考える:もし治療や経過観察が必要な場合は、二人で協力して治療に取り組みましょう。

話し合いの中で、不安な気持ちや疑問があれば、遠慮なく医師に相談しましょう。医師は、医学的な見地からアドバイスを行い、二人の不安を軽減するためのサポートをしてくれます。

妊娠・出産に関するリスクの把握方法

ブライダルチェックでは、将来の妊娠や出産に影響する可能性のある病気のリスクを把握できます。風疹ウイルスに対する抗体価が低い場合は、妊娠中に風疹に感染すると、赤ちゃんに先天性風疹症候群のリスクが高いです。ブライダルチェックで抗体価が低いことがわかれば、妊娠前にワクチン接種を受けることで、赤ちゃんへのリスクを減らすことが可能です。

糖尿病や甲状腺機能異常などの持病がある場合、妊娠中に症状が悪化したり、赤ちゃんに影響が出たりする可能性があります。ブライダルチェックで持病があることがわかれば、医師と相談しながら、妊娠前に適切な治療や管理を行うことで、リスクを減らせます。

ブライダルチェックを受けるべき理由とメリット

ブライダルチェックを受けるべき理由とメリットについて、健康状態や健康リスクについて解説します。

結婚前にチェックすべき健康状態

結婚前に自分の健康状態を把握しておくことは、将来の妊娠や出産、健康な夫婦生活を送る上で、土台を作るようなものです。子宮頸がんは初期には自覚症状が出にくい病気ですが、早期発見できれば、子宮の温存も可能な場合があります。進行すると子宮の摘出が必要になる場合もあり、妊娠を希望される方にとっては影響が大きいです。

「パートナーには言いにくいけど、過去に性感染症にかかったことがある」という方もおすすめです。性感染症の中には、自覚症状がほとんどないまま進行し、不妊の原因となるものもあります。ブライダルチェックでは、性感染症の検査も受けられるので、パートナーと将来子供を持ちたい方は、積極的に検討してみてください。

健康リスクを早期に把握する重要性

ブライダルチェックは、自分自身の健康状態を知るための大切な機会です。重度の貧血は妊娠中の母体の負担を増大させ、妊娠中に初めて発見された糖尿病は、早産や巨大児のリスクを高めるなど、妊娠経過に大きな影響を及ぼす可能性があります。

甲状腺ホルモンの異常は、生理不順や不妊の原因となるだけでなく、妊娠中の流産の確率を高める可能性も指摘されています。ご自身の体の状態を正しく理解し、健康的な妊娠・出産を迎えるために、ブライダルチェックを有効に活用しましょう。

パートナーとのコミュニケーションの円滑化

ブライダルチェックは、将来のパートナーとの健康について話し合う良い機会になります。ブライダルチェックを受ける前に、パートナーと将来の家族計画について話すことで、お互いの考えを理解し合えます。

例えば「将来子どもは欲しいと思っている?」「不妊治療が必要になったらどうする?」などといったテーマについて、事前に話し合っておくと良いでしょう。検査結果によっては、治療が必要となる場合もあります。

まとめ

結婚前の健康チェックやブライダルチェックは3組に1組以上のカップル・夫婦が実施しています。将来のパートナーと健康で幸せな生活を送るための準備として、ブライダルチェックは自身の体の状態を知り、問題があれば早めに対応することが重要です。

費用は病院や検査項目によって異なりますが、3〜5万円程度が相場となります。ブライダルチェックを通して、健康リスクを早期に把握し、パートナーとのコミュニケーションを円滑にしましょう。

ブライダルチェックについて網羅的に知りたい方は以下の記事をぜひご覧ください。

>>【医師監修】ブライダルチェックとは結婚前後や妊娠前に受ける婦人科の検診!

参考文献

Dilli PP, Obeagu E, Tamale A, Ajugwo A, Pius T, Makeri D. Update on the practice of premarital screening for sickle cell traits in Africa: a systematic review and meta-analysis. BMC public health 24, no. 1 (2024): 1467.

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