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おりものとは?おりものの色でわかる健康状態や注意すべきおりものの特徴を解説

公開日:2024.08.29
更新日:2024.12.12

「おりものがいつもと違う気がするけど大丈夫かな?」と不安に思うことはありませんか?おりものは、女性の健康状態を知らせてくれる大切なサインです。この記事では、おりものの種類や正常な状態、気になる症状が出たときの対処法を詳しく解説します。 自分の体の状態を知るために、ぜひ読み進めてみてください。

おりものの種類と正常な状態を知るための基礎知識

おりものの基礎知識を解説します。記事の内容を参考におりものをチェックして、健康管理に役立ててください。

おりものとは女性の膣から分泌される液体

おりものとは、女性の膣から分泌される液体です。子宮や膣内を清潔に保ち、細菌やウイルスなどの感染から守る大切な役割を担っています。おりものの成分は、子宮頸管という子宮の入り口部分から分泌される粘液と、膣内の古い細胞や粘膜が剥がれ落ちたものです。おりものの組成は、ホルモンバランスや体調、年齢などで変化します。

おりものの色や性状の正常範囲

健康な状態のおりものは無色透明、もしくは白っぽい色です。下着につくと少し黄色く見える場合もあります。量や粘り気も日によって異なり、排卵期には水っぽくサラサラとしたおりものが増えやすいです。

排卵期には、精子が子宮までスムーズに到達できるように、おりものが水っぽくなります。水っぽいおりものは、妊娠しやすい状態を示すサインの一つです。生理前には、おりものの量が増えて白っぽく濁った状態になることがありますが、正常の範囲内です。

  • 水っぽくサラサラ(排卵期):透明で卵白のような、よく伸びるおりもの
  • 白っぽく濁っている(生理前):量が増え、少しにおいが気になる場合もある
  • 少し黄色っぽい(生理後):量は少なく、少し粘り気がある

健康状態を示すおりものの特徴

おりものは健康のバロメーターであり、色や状態の変化によって、体の異常に気づけます。おりものがいつもと違う色やにおいがする場合や、量が多い場合は、病気が隠れているかもしれません。

健康なおりものは、においはありませんが、量が増えたり細菌が増殖したりすると、独特のにおいを発する場合があります。カビのようなにおいの場合はカンジダ膣炎、生臭いにおいがする場合は細菌性膣症の可能性があります。

おりものに異常を感じたら、自己判断せずに、早めに婦人科を受診しましょう。婦人科を受診する際は、おりものの状態や量などを具体的に伝えることが大切です。

おりものの色や量の変化による健康状態のサイン

おりものの状態のチェックで、自分の健康状態を把握できます。おりものの色や量による健康状態を解説します。

黄色や緑色のおりものが示す可能性のある病気

おりものが黄色や緑色に変色したら注意が必要です。おりものの色が変わる原因として、細菌やウイルスによる感染症が考えられます。黄色くて泡立ったおりものは、トリコモナス膣炎という感染症の可能性があります。トリコモナス膣炎は性感染症の一つで、外陰部の痒みや排尿時の痛みも特徴です。おりものが、チーズのようなポソポソとした見た目の場合もあります。

緑色のおりものは、細菌性膣症の可能性があります。膣内の善玉菌と悪玉菌のバランスが崩れ、悪玉菌が増殖してしまうことが原因です。悪臭を伴うことや、おりものの量が増えることもあります。おりものの色がいつもと違うと感じたら、自己判断せずに、早めに婦人科を受診しましょう。

おりものの量が増える原因と注意点

おりものの量は、生理周期や体調によって変化します。生理周期とおりものの関係は、ホルモンの変化の影響を受けています。ホルモンバランスの変化とは別に、急激におりものの色や量が変化した場合は注意が必要です。おりものが増える原因には、ストレスや疲労、不適切な下着の使用、性感染症などが考えられます。

おりものの量が多い状態が続く場合は、子宮筋腫や子宮内膜症などの病気が隠れている可能性もあります。おりものの量の異常を感じたら、自己判断せずに、医療機関を受診しましょう。

においや粘り気の変化がもたらす健康リスク

おりものは通常、ほとんどにおいはありません。しかし、細菌性膣症やカンジダ膣炎などの感染症にかかっていると、酸っぱいにおいや魚が腐ったようなにおいがする場合があります。

カンジダ膣炎は、カンジダ菌というカビの一種が原因で起こり、陰部のかゆみも強いのが特徴です。おりものがいつもより粘り気が強い場合は、子宮頸管炎などの可能性も考えられます。

おりものに関する検査と治療法の選択

「おりものに異常があるかも」「もしかして病気?」と感じたら、だれでも不安な気持ちになるものです。 ですが、おりものの異常は多くの女性が経験するものであり、適切な検査と治療によって改善できる場合がほとんどです。 まずは婦人科を受診し、医師に相談してみましょう。

おりもの異常時の診断方法

婦人科を受診すると、問診や検査を用いておりものの異常の原因を探ります。問診で聞かれる質問は以下のとおりです。

  • いつからおりものに異常を感じ始めたのか?
  • おりものの色は?
  • 量はどのくらいか?
  • においや粘り気はいつもと違うのか?

上記以外にも「生理はいつ頃でしたか?」「性交渉はありましたか?」「お薬を飲んでいますか?」などの質問もされます。落ち着いて、正確に伝えましょう。

問診の後に、内診とおりものの検査が行われます。 内診では、子宮や卵巣の状態を調べます。おりものの検査は、採取したおりものを顕微鏡で観察したり培養したりして、原因を調べるものです。クラミジアや淋病などの性感染症の可能性がある場合は、血液検査や尿検査で詳しく調べることもあります。

検査結果にもとづいて、医師は最適な治療法を決定します。

おりものの異常に対する治療選択肢

おりものの異常に対する治療法は、原因によって異なります。 原因が特定できれば、適切な治療法の選択が可能です。細菌感染症が原因であれば、抗生物質の内服薬や膣錠などが処方されます。 細菌感染症は風邪と同様に、抗生物質によって、原因となる細菌を退治することで改善が可能です。

真菌(カビ)感染症が原因であれば、抗真菌薬の膣錠やクリームなどが処方されます。 真菌感染症は、体に害のあるカビの増殖が原因です。 抗真菌薬は、カビの増殖を抑え、症状を改善します。

トリコモナス症が原因であれば、トリコモナス原虫を殺す薬が処方されます。 トリコモナスは、性感染症の一つで、トリコモナス原虫という寄生虫が原因です。性感染症が原因の場合は、パートナーも同時に治療を受ける必要がある場合があります。 パートナーと協力して治療を行い、再発を防ぐことが重要です。

おりものの異常は、子宮頸がんや子宮体がんなどの婦人科の病気のサインである可能性もあります。 検査の結果、病気の疑いがある場合は、さらに精密検査が必要です。

自己管理とセルフケアの方法

おりものの異常を予防するためには、日頃から清潔を心がけたり、生理用品をこまめに交換したりすることが大切です。通気性の良い下着を着用し、おりものが増えやすい高温多湿の環境を避けましょう。

食生活では、ヨーグルトなどの乳酸菌を含む食品を摂取して膣内の善玉菌を増やすことで、細菌の繁殖を抑える効果が期待できます。 膣内環境は、腸内環境と同様に、善玉菌と悪玉菌のバランスが大切です。 乳酸菌は善玉菌を増やし、膣内環境を整える効果があります。

ストレスや疲労も、おりものの異常を引き起こす原因です。 十分な睡眠と休息をとり、バランスの取れた食事を心がけ、適度な運動をするなど健康的なライフスタイルを送りましょう。 

まとめ

おりものは、女性の体の健康状態を示す重要なサインです。色や量に異変がある場合は、以下の可能性が考えられます。

  • カンジダ膣炎
  • 細菌性膣炎
  • トリコモナス膣炎

おりものの異常を感じたら、自己判断せず、早めに婦人科を受診しましょう。医師は問診や内診、おりものの検査を行い、原因を特定して適切な治療法を選択します。

日頃から清潔を心がけ、通気性の良い下着を着用し、バランスの取れた食事と適度な運動で、おりものの異常を予防できます。日ごろからおりもののチェックをして健康状態を把握しましょう。

神奈川県相模原市 淵野辺駅から徒歩2分にあるソフィアレディスクリニックは、おりものをはじめとした女性の悩みに強みを持つクリニックです。専門医が相談に乗りますのでお気軽に相談にいらしてください。

参考文献

Wu H, Zhang S, Lin X, Wang S, Zhou P. Luteal phase support for in vitro fertilization/intracytoplasmic sperm injection fresh cycles: a systematic review and network meta-analysis. Reproductive biology and endocrinology : RB&E 19, no. 1 (2021): 103.

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