ソフィアレディスクリニック

妊娠しやすい時期を徹底解説!月経周期から見る最適なタイミング選び

公開日:2025.02.26
更新日:2025.02.26

赤ちゃんが欲しいと願う一方で、妊娠の仕組みや最適なタイミングを知らない方もいます。妊娠には「可能性が高い時期」が存在します。 平均28日周期の月経から2週間後が排卵日で、排卵日の2〜3日前から妊娠しやすい時期です。卵子の寿命はわずか24時間と短いです。 

貴重なタイミングを逃さないためには、月経周期や排卵の仕組みを理解することが欠かせません。この記事では、妊娠しやすい時期を特定する4つの方法を解説し、妊娠の確率を高めるための生活習慣も紹介します。間違った妊活で時間を無駄にしないよう、正しい知識を知っておきましょう。

神奈川県相模原市 淵野辺駅から徒歩2分にあるソフィアレディスクリニックは、不妊治療に強みを持つクリニックです。不妊治療を検討している状況でも、専門医が相談に乗りますのでお気軽に相談にいらしてください。

妊娠しやすい時期を知るための基礎知識

妊娠を望む人が希望のタイミングで妊娠できるケースは多くありません。妊娠を望むなら、妊娠の仕組みを理解することは重要です。

  • 月経周期と排卵の仕組み
  • 精子と卵子の寿命
  • 妊娠しやすい時期は月経開始から約2週間後の排卵日前後

月経周期と排卵の仕組み

月経周期とは、月経(生理)の開始日から次の月経の前日までを指します。月経周期は平均28日ですが個人差が大きく、25日〜38日程度であれば正常範囲内です。月経周期は、月経期、卵胞期、排卵期、黄体期の4つの時期に分けられます。それぞれの時期で、体の中では以下の変化が起こっています。

  • 月経期: 子宮内膜が剥がれ落ち、経血として体外に排出される
  • 卵胞期:卵巣内の卵胞の中で卵子が成熟し、子宮内膜は厚くなり受精卵が着床しやすい状態になる
  • 排卵期: 成熟した卵子が卵胞から排出される
  • 黄体期: 卵胞は黄体に変化し、プロゲステロンを分泌して子宮内膜を着床しやすい状態に保つ

月経周期を繰り返して、女性の体は妊娠する準備をしています。

精子と卵子の寿命

精子の寿命は、女性の体内で2〜3日程度です。一方、卵子の寿命は精子に比べて短く、約24時間です。精子は男性の体内で作られ、性交渉を経て射精され女性の体内に送り込まれます。卵子は排卵後、卵管に取り込まれ精子と出会って受精します。受精卵はゆっくりと子宮へ向かい、子宮内膜に着床して妊娠が成立します。

卵子の寿命は短いため、排卵日の2〜3日前から性交渉を行い、卵管内で卵子と精子が生きて出会うことが、妊娠の確率を高めるうえで重要です。

妊娠しやすい時期は月経開始から約2週間後の排卵日前後

妊娠しやすい時期は、排卵日前後の数日間です。月経周期が28日の場合、月経開始日から約2週間後が排卵日とされています。

しかし、排卵日が必ずしも月経開始から2週間後になるとは限りません。月経周期は女性ホルモンの影響を受けて乱れやすく、ストレスや疲れ、体調の変化でホルモンのバランスが崩れるからです。体調を整えて排卵日を予測し、妊娠しやすい時期に性交渉することが重要です。

妊娠しやすい時期を特定する方法4選

排卵日を特定し、妊娠しやすい時期を知るための4つの方法を解説します。

  • 基礎体温の変化でタイミングを測る
  • おりものの変化で排卵日を予測する
  • 排卵検査薬を使用する
  • 医療機関での検査を行う

基礎体温の変化でタイミングを測る

基礎体温とは、朝目覚めたとき、まだ体を動かす前の安静時の体温です。寝る前に枕元に婦人体温計を準備しておき、朝目が覚めたら横になった状態のまま舌下で計測しましょう。基礎体温は低温期と高温期に分かれており、一般的に、基礎体温が上昇する少し前に排卵が起こると考えられています

一方で、基礎体温は体調や入眠中の体動などの些細な変化で変動しやすく、基礎体温だけで排卵日を正確に特定するのは難しいです。 基礎体温はあくまで排卵時期を知るための目安として捉え、他の方法と併用することでより正確な予測につながります。

おりものの変化で排卵日を予測する

おりものの状態も、排卵日を予測する重要な手がかりです。 排卵日が近づくとおりものの量が増え、透明で伸びる卵白のような状態になります。卵白のようなおりものは「子宮頸管粘液」と呼ばれ、精子の子宮内へのスムーズな移動を手助けする役割を担っています。 排卵日付近の子宮頸管粘液はアルカリ性に傾いているため、精子が生き残りやすい環境を作り出します。

おりものの変化は人それぞれです。 日頃から自分のおりものの状態を観察し、変化に気づく習慣を身につけることが大切です。 おりものの変化も排卵の兆候を示すものですが、排卵日を特定する決定的な方法とは言えません。他の方法と組み合わせて観察することが推奨されます。

排卵検査薬を使用する

排卵検査薬は、尿中の黄体形成ホルモン(LH)の量を測定することで排卵日を予測するものです。 LHは排卵直前に急激に増加するため、排卵検査薬を用いることで排卵日をより正確に予測できます。 薬局やドラッグストアで購入できますので、説明書をよく読んで正しく使用しましょう。 排卵検査薬で陽性反応が出た日から1〜2日後が妊娠しやすい時期です。 

ただし、排卵検査薬はあくまで予測ツールであり100%の精度ではありません。 特に基礎疾患をお持ちの方は、排卵検査薬が正確に機能しない可能性があります。 排卵検査薬の結果のみで判断せず他の方法も併せて観察することが大切です。

医療機関での検査を行う

最も正確に排卵日を特定したい場合は、医療機関を受診し検査を受けることをおすすめします。婦人科では、経腟超音波検査を用いて卵胞の大きさや子宮内膜の厚さを確認することで排卵日を予測できます。 ホルモン値を測定することで、より正確な排卵日の特定が可能です。

月経周期が不規則な方や、基礎体温やおりものの変化だけでは排卵日を特定しづらい方は、医療機関での検査が有効です。 医師は患者さんの状態に合わせて適切なアドバイスや検査方法を提案します。 妊娠の可能性を高めるサポートも受けられるので、一人で悩まずに気軽に相談してみましょう。 

妊娠の確率を高めるためにできること

身近なことで妊娠の確率を高めるためにできることを解説します。

  • タイミング法と性交渉の頻度
  • ストレスを減らし、リラックスした生活を送る
  • 栄養バランスの取れた食事と葉酸の摂取
  • 妊娠しやすい体を作るための生活習慣の改善
  • パートナーと協力し、コミュニケーションを大切にする

タイミング法と性交渉の頻度

妊娠を望む夫婦にとって性交渉のタイミングはとても重要です。卵子の寿命は約24時間と短いため、排卵日前後に性交渉を持つ「タイミング法」が有効です。

排卵日を予測せず性交渉を行うよりも、尿中LH(黄体形成ホルモン)測定(排卵検査薬)を用いたタイミング法のほうが妊娠成立率が高いと考えられています。基礎体温や子宮頸管粘液観察を用いたタイミング法の効果については、まだ十分な研究データがなく明確な結論は出ていません。

一般的には、排卵日の3日前から排卵日当日までの間に1〜2日おきに性交渉を持つことが推奨されています。過度に性交渉の頻度を増やしても妊娠確率に大きな差はありません。かえってストレスになる可能性もあるため、リラックスして取り組みましょう。

タイミング法で成功率を上げるためのポイントは、以下の記事に書いていますので、あわせてご覧ください。
>>タイミング法で妊娠成功率を上げるためのポイントと具体的な方法を解説!

ストレスを減らし、リラックスした生活を送る

ストレスは自律神経のバランスを崩し、ホルモン分泌にも影響を及ぼします。過度なストレスは排卵障害や月経不順などを引き起こし、妊娠を阻害する一因になる可能性があります。妊娠しやすい体を作るためには、心身ともに健康な状態を保つことが重要です。リラックスのために有効な行動は以下のとおりです。

  • 適度な運動
  • 十分な睡眠
  • 楽しめる趣味

自分に合うリラックス方法を見つけ、ストレスを軽減しましょう。

栄養バランスの取れた食事と葉酸の摂取

バランスの取れた食事は健康な妊娠と胎児の発育に不可欠です。特に、葉酸は細胞分裂や成長に重要な役割を果たす栄養素です。妊娠初期の胎児の神経管閉鎖障害のリスクを低減する効果も期待されています。葉酸が多く含まれる食品は以下のとおりです。

  • ほうれん草
  • レバー
  • ブロッコリー
  • アボカド
  • 豆類

葉酸は調理過程で失われやすい性質がありますが、食事からの摂取を心がけましょう。サプリメントの使用については、医師に相談することをおすすめします。特定の栄養素に偏ることなく、さまざまな食品をバランスよく摂取することが大切です。

妊娠しやすい体を作るための生活習慣の改善

妊娠しやすい体を作るためには、健康的な生活習慣を維持することが重要です。具体的な生活習慣は以下のとおりです。

  • 禁煙
  • 節酒
  • 適正な体重の維持
  • 質の高い睡眠
  • 適度な運動

禁煙や節酒、適正な体重の維持は妊娠の確率を高めるだけでなく、妊娠中の合併症リスクを低減するためにも不可欠です。タバコに含まれるニコチンやアルコールは卵子や精子の質を低下させる可能性があるので注意しましょう。

質の高い睡眠や適度な運動も、妊娠しやすい体づくりにつながります。1日7〜8時間の十分な睡眠を心がけましょう。週に150分程度、続けやすい運動を見つけることも重要です。

お酒好きの方は、妊活中でもアルコールを摂取したい方も多いのではないでしょうか。以下の記事では、妊活中のお酒との向き合い方を解説しているので、ぜひチェックしてみてください。
>>妊活中はお酒を飲んでも大丈夫?妊活中のお酒との向き合い方を徹底解説

パートナーと協力し、コミュニケーションを大切にする

妊活は夫婦二人三脚で取り組むものです。パートナーと協力し、お互いの気持ちを理解し合いながら進めていくことが大切です。妊娠に関する不安や悩み、治療方針などを話し合い共有しましょう。精神的な負担を軽減でき、前向きに妊活に取り組めます。

妊活は女性だけの問題ではありません。男性側の要因も考えられるため、必要に応じてパートナーと一緒に医療機関を受診することも検討しましょう。

妊活を始めた方の中には「不妊症」のことが気になっている方もいるのではないでしょうか。不妊症について網羅的に知りたい方は、ぜひ以下の記事もご覧ください。
>>不妊症とは?定義やなりやすい人の特徴・割合についても解説

まとめ

妊娠しやすい時期は排卵日の2〜3日前から排卵日までです。排卵日を特定するには基礎体温やおりものの変化、排卵検査薬、医療機関での検査などの方法があります。どれか一つだけでなく複数の方法を組み合わせて、より正確に排卵日を予測しましょう。妊娠の確率を高めるには排卵日周辺に性交渉を持つ「タイミング法」が有効です。

ストレスを減らしてリラックスした生活を心がけましょう。バランスの良い食事や適度な運動、十分な睡眠も重要です。葉酸の摂取も胎児の健やかな発育をサポートします。パートナーと協力して不安や悩みを共有しながら、前向きに取り組むことが大切です。焦らず自分たちのペースで、新しい命を授かるときをゆっくりと待ちましょう。

参考文献

Carmichael MA, Thomson RL, Moran LJ, Wycherley TP. The Impact of Menstrual Cycle Phase on Athletes’ Performance: A Narrative Review. International Journal of Environmental Research and Public Health, 2021, 18(4), p.1667

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