ソフィアレディスクリニック

自宅でできる男性不妊のセルフチェック|専門医の検査・治療法まで徹底解説

公開日:2024.10.31
更新日:2026.01.29

「子どもができない…」そんな悩みを抱えているあなた、実は男性側にも原因があるかもしれません。不妊の30〜50%は男性側に原因があるとされています。この記事では、男性不妊のセルフチェック方法から原因、検査、治療法まで詳しく解説します。

自宅でできる簡単なチェックから専門的な治療法まで、幅広い情報を提供することで、あなたの不安を解消し、妊娠への希望を見出すお手伝いをします。男性不妊は適切な対処で改善が期待できます。この記事を読んで、自分の体と向き合い、未来への第一歩を踏み出しましょう。

神奈川県相模原市、淵野辺駅から徒歩2分のソフィアレディスクリニックは、不妊治療に強みを持つクリニックです。生理不順やPMSなどの女性特有のお悩みはもちろん、男性不妊の検査・治療にも対応し、ご夫婦のお悩みを専門医が丁寧にサポートします。

また、当院は橋本駅の長谷川レディースクリニックと密に連携し、婦人科・不妊治療を提供しています。2つの施設間で検査結果や治療方針を共有することで、よりスムーズな治療体制を整えています。体外受精をご検討の方にも、きめ細かな診療と迅速な対応をご提供していますので、お悩みの方は当院へご相談ください。

男性不妊とは?

男性不妊とは、精子を作る機能や精子を運ぶ経路に問題があり、妊娠の成立が難しい状態のことです。具体的には、精子の数が少ない、精子の運動率が低い、精子の形態に異常がある、あるいは精子がまったく作られていないなどの状態が含まれます。

これらの状態は自覚症状がないことも多く、パートナーとの妊娠を希望して初めて気づくケースも少なくありません。ただし、精液の状態や生活習慣から、ある程度セルフチェックすることも可能です。

男性不妊の中でも「無精子症」は、見た目では判断が難しい疾患の一つです。以下の記事では、無精子症の特徴や検査・治療法について、医師が詳しく解説しています。
>>無精子症は見た目でわかる?無精子症の特徴や治療法を医師が徹底解説

男性不妊のセルフチェック項目

セルフチェックは、専門医による診断の代わりにはなりませんが、自身の状態を把握し、必要に応じて医療機関に受診する判断材料です。男性不妊のセルフチェック項目は以下の5つです。

  • 精液の量
  • 精液の色
  • 精液の粘性
  • 射精時の感覚
  • 生活習慣のチェック

精液の量

精液の量は男性の生殖機能を評価するうえで重要な指標です。世界保健機関(WHO)の基準では、1回の射精あたりの正常な精液量は1.5mL以上とされています。多くの医療機関では、一般的な目安として2〜5mL程度を正常範囲とみなしています。

精液量が1mL未満と極端に少ない場合や、急に減少した場合は注意が必要です。原因として、ホルモンバランスの乱れ、射精管や前立腺・精嚢の異常、慢性的な炎症などが考えられます。少量でも精子数や運動率が正常であれば妊娠は可能ですが、精液量の変化が続く場合は泌尿器科や不妊専門医での検査が推奨されます。

精液の色

精液の色は、男性の健康状態を反映する重要なサインの一つです。正常な精液の色は乳白色からやや灰白色で、これは精子と精漿(精液の液体成分)が混ざることで生じます。射精直後はやや半透明で、数分後に白濁するのが一般的な特徴です。次のような色の変化が見られる場合は、体の異常が関係していることがあります。

  • 黄色っぽい色:前立腺や尿道の感染症、または長期間射精していないことによる酸化の影響
  • 赤色または茶色っぽい色:精液中の出血(血精液症)の可能性があり、多くは一時的ですが、繰り返す場合は前立腺や精嚢の異常を疑う
  • 透明に近い色:精子濃度が低下している、または精子が含まれていない(無精子症)の可能性

一時的な変化であれば問題ないこともありますが、色の異常が続く場合は泌尿器科での精液検査や感染症検査を受けることが推奨されます。

精液の粘性

正常な精液は、射精直後はやや粘り気のある状態ですが、15〜30分程度で液状化します。この性質は精子が子宮内で移動するために重要な要素です。気になるサインとしては、以下のような状態です。

  • 射精直後から水のように薄い
  • 固まりすぎている
  • 30分以上たっても液状化しない

これらの状態が続く場合は、精子の運動性に影響を与える可能性があります。

射精時の感覚

健康的な射精では、明確な射精感があり、適度な快感を伴うのが一般的です。以下のような変化を感じた場合は、注意が必要です。

  • 射精感が著しく低下している
  • 射精時に痛みを感じる
  • 射精感がほとんどない

生活習慣のチェック

以下の生活習慣は、精子の質と量に影響を与える可能性があります。

  • 喫煙:タバコに含まれる有害物質は精子の数と運動性を低下させる
  • 過度の飲酒:アルコールの過剰摂取は精子の生成を阻害する可能性がある
  • 不適切な食生活:栄養バランスの悪い食事は、精子の質に悪影響を与える
  • 運動不足:適度な運動は、精子の質が向上する可能性がある
  • ストレス:過度のストレスは男性ホルモンの分泌に悪影響を与える

これらの生活習慣を見直すことで、精子の健康状態を向上できる可能性があります。以下の記事では、男性不妊になりやすい人の特徴についてまとめています。ご自身に当てはまらないか、心配な方はぜひチェックしてみてください。
>>【医師が解説】男性不妊になりやすい人とは?今すぐチェックしたい5つの特徴と対策

男性不妊の原因

男性不妊の原因はさまざまで、精子の生成・通過・ホルモンバランスのいずれかに問題があるケースが多く見られます。主な原因は以下のとおりです。

  • 精巣機能不全:感染症、外傷、停留精巣、加齢などにより精巣の働きが低下し、精子の数や質に影響が出る
  • 精路通過障害:精子の通り道(精管や射精管)が詰まり、精子が体外へ出られなくなる
  • ホルモン異常:脳下垂体や甲状腺の機能異常によって、精子を作るためのホルモン分泌が乱れる
  • 遺伝的要因:染色体異常や遺伝子変異により、精子形成に障害が起こる
  • 生活習慣・環境要因:喫煙、飲酒、肥満、ストレス、長時間の高温環境、化学物質の影響などが精子の質を下げる

男性不妊の約半数は複数の要因が関係しているとされます。原因特定には、精液検査・ホルモン検査・超音波検査などの専門的評価が必要です。

男性不妊の検査方法

男性不妊の原因を正確に把握するためには、複数の検査を組み合わせて行うことが基本です。検査によって、精子の状態やホルモンバランス、精路や精巣の異常などを確認します。主な検査の種類と受けるタイミング、そして費用の目安について解説します。

男性不妊の検査の種類

男性不妊の検査は、原因を正確に特定するために複数の方法を組み合わせて行われます。まず基本となるのが精液検査で、精子の数・運動率・形態を確認します。

世界保健機関(WHO)の基準では、精子濃度は1mLあたり1500万以上、総精子数は1回の射精で3900万以上、前進運動精子が32%以上、正常形態精子が4%以上とされています。

血液検査では、テストステロン、FSH、LHなどのホルモン値を測定し、内分泌系の異常を調べます。

超音波検査では、精巣や精管の構造を確認し、精索静脈瘤や腫瘍の有無をチェックします。必要に応じて遺伝子検査で染色体や遺伝子の異常を調べ、精巣生検で精子が適切に作られているかを顕微鏡で確認します。これらの結果をもとに、医師が最も適した治療方針を提案します。

検査を受けるタイミング

男性不妊の検査を受けるべきタイミングとしては、まずパートナーと避妊せずに性交渉を続けて1年以上妊娠しない場合が目安となります。ただし、女性の年齢が35歳以上の場合や、男性側に精巣の既往歴(おたふく風邪による精巣炎、鼠径ヘルニアの手術歴など)がある場合には、より早い段階での受診が推奨されます。

セルフチェックで精液の量や色、射精時の感覚に明らかな異常を感じた場合も、早めに医療機関を受診することが大切です。不妊治療は時間との勝負でもあるため、気になる症状があれば躊躇せずに相談しましょう。

検査の費用について

男性不妊の検査費用は、検査内容や医療機関によって異なります。初診時の基本的な精液検査であれば、保険適用の場合は数千円程度で受けられることが多いです。

精液検査に加えて、ホルモン検査や超音波検査などを行う場合は、追加で費用がかかります。より詳しい精子機能検査や遺伝子検査などを希望する場合は、自費診療となることもあります。費用の詳細については、事前に医療機関に確認しておくと安心です。

2022年4月から不妊治療の保険適用範囲が拡大されており、男性不妊の検査や一部の治療についても保険が適用されるケースが増えています。

男性不妊の治療法

男性不妊の治療は、原因や重症度によって異なります。主な治療法として以下の3つを解説します。

  • 生活習慣の改善
  • 薬物療法
  • ホルモン療法
  • 手術療法
  • 生殖補助医療

生活習慣の改善

生活習慣の改善だけで精子の質が向上することもあります。具体的には、次の取り組みが推奨されます。

  • 禁煙
  • 適度な飲酒(週に2〜3回程度)
  • バランスの取れた食事(抗酸化物質を多く含む食品を摂取する)
  • 適度な運動(週に3〜4回、30分程度)
  • ストレス管理(瞑想やヨガなどのリラックス法を取り入れる)
  • 十分な睡眠(7〜8時間/日)

薬物療法

男性不妊の薬物療法は、原因に応じて行われる治療の一つです。感染症や炎症が原因の場合は、抗生物質や抗炎症薬を使用して炎症を抑え、精巣や精路の環境を整えます。ホルモン分泌の異常がある場合には、クロミフェン(排卵誘発薬)やhCG製剤などを用いて精子の生成を促すことがあります。

精索静脈瘤などの血流異常が関係する場合は、循環を改善する薬が処方されることもあります。薬物療法だけで妊娠に至るケースは限られますが、精子の質を高め、他の治療(人工授精や体外受精)と併用することで効果が期待できます。

ホルモン療法

ホルモン療法は、ホルモン分泌の異常によって精子の生成が低下している場合に行われる治療です。男性不妊の一部は、脳下垂体や視床下部から分泌されるホルモン(FSH・LH)の不足が原因で起こります。この場合、ゴナドトロピン(hCG・hMG)やクロミフェンなどを投与し、精巣を刺激して精子の生成を促進します。

テストステロン補充療法は本来の精子形成を抑える可能性があるため、自己判断での使用は避け、専門医による正確なホルモン検査と指導のもとで行うことが重要です。ホルモン療法は数か月以上の継続が必要ですが、自然妊娠の可能性を高める治療法の一つです。

手術療法

手術療法は、精索静脈瘤や精管の閉塞など構造的な異常がある場合に選択される治療方法です。原因に応じて、以下のような手術が行われます。

  • 精索静脈瘤の手術:精巣周囲の静脈を結紮し、血流のうっ滞を改善して精子の質を整える
  • 精管再建手術:精管の閉塞や損傷を修復し、精子の通り道を確保する
  • 顕微鏡下精巣上体精子吸引術(MESA):精巣上体から精子を直接採取し、体外受精や顕微授精に使用する
  • 精巣内精子採取術(TESE):精巣組織から精子を取り出し、受精に利用する

これらの手術は、自然排出が難しい場合や精子が見つからない場合の選択肢として行われます。状況に応じて、人工授精や体外受精と組み合わせて進められます。

生殖補助医療

自然妊娠が難しい場合、次の生殖補助医療が選択肢となります。

  • 人工授精(AIH):夫の精子を濃縮・調整し、妻の子宮内に注入します。
  • 体外受精(IVF):卵子と精子を体外受精させ、胚を子宮に戻します
  • 顕微授精(ICSI):1つの精子を直接卵子に注入する方法です。

これらの治療法は、御夫婦の状況や希望に応じて選択されます。専門医との十分な相談のうえで、最適な治療法を決定することが重要です。

男性不妊と診断されると、ショックを受けてしまったり、将来に不安を感じてしまったりする方もいるかもしれません。まずは、ご自身の状態を理解し、医師と相談しながら最適な治療法を見つけていきましょう。

男性不妊のよくある質問

男性不妊に関してよくある質問は以下の3つを解説します。

  • セルフチェックで異常があった場合、すぐに病院に行くべき?
  • 男性不妊の検査は痛い?
  • パートナーと一緒に受診できる?

セルフチェックで異常があった場合、すぐに病院に行くべき?

セルフチェックはあくまで目安であり、確定診断ができるものではありません。明らかな異常(精液の色が茶色や赤色、射精時の痛みが強いなど)がある場合には注意が必要です。妊娠を希望しているにもかかわらず1年以上妊娠しない場合も、早めに泌尿器科や不妊治療専門のクリニックへの受診をおすすめします。

早期に原因がわかれば、それだけ治療の選択肢も広がり、妊娠の可能性を高めることができます。

男性不妊の検査は痛い?

基本的な精液検査は、採取した精液を提出するだけなので、痛みを伴うことはありません。医療機関では専用の個室が用意されており、プライバシーにも配慮されています。ただし、精巣の超音波検査や、精巣から直接精子を採取する手術(精巣内精子採取術)などを行う場合は、多少の不快感や痛みを伴うことがあります。

その場合でも、麻酔を使用するなど痛みを最小限にする配慮が行われますので、過度に心配する必要はありません。

パートナーと一緒に受診できる?

はい、多くの不妊治療専門クリニックでは、ご夫婦で一緒に受診することが推奨されています。不妊は二人の問題であり、一緒に原因を探り、治療方針を決めていくことが大切です。初診時にはパートナーと一緒に医師からの説明を受け、今後の検査や治療の進め方について相談できます。

男性側の検査も、不妊治療を進めるうえで欠かせない大切なステップです。以下の記事では、精液検査の内容や費用、結果の見方についてわかりやすく解説しています。
>>【初めての方必見】精液検査とは?検査内容・費用・結果の見方をわかりやすく解説

まとめ

不妊夫婦の約半数に男性側の要因があります。主なポイントは以下の通りです。

  • セルフチェック:精液の量・色・粘性、射精時の感覚、生活習慣をチェック
  • 原因:精巣機能不全、精路通過障害、ホルモン異常、遺伝的要因、環境要因など
  • 検査:精液検査、血液検査、超音波検査、遺伝子検査、精巣生検
  • 治療:生活習慣改善、薬物療法、ホルモン療法、手術療法、生殖補助医療

早期発見・治療が重要で、適切な対処で妊娠の可能性を高めていきましょう。不妊症について網羅的に知りたい方はぜひ以下の記事もあわせてご覧ください。
>>不妊症とは?原因・症状・検査・治療法まで妊娠のために知っておきたい基礎知識を解説

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