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サウナは妊活に良くない?精子への影響や男性が注意すべき行動を医師が解説

公開日:2024.10.31
更新日:2024.12.24

現代社会では、「妊活」という言葉も一般的になりつつありますが、男性側の体の状態について、深く理解している方は少ないのではないでしょうか?実は、サウナが好きで頻繁に通っているという方は、妊活において注意が必要です。

この記事では、サウナが精子に与える影響について、医学的な根拠を交えながら詳しく解説していきます。妊活に役立つ生活習慣のヒントとして、食生活や運動、睡眠についても紹介しますので、ぜひ参考にしてみてください。

近年増えている不妊ですが、女性だけでなく男性側にも影響があることが知られています。以下の記事では、医師監修のもと男性不妊になりやすい人の特徴を解説しているのでチェックしてみてください。
>>【医師監修】男性不妊になりやすい人の特徴とは?原因や治療法も解説

サウナと精子の関係:妊活への影響はある?

サウナの高温環境は、精子にとって過酷な環境といえます。精子は熱に弱く、高温にさらされると、その質が低下してしまう可能性があります。

私たちの体内で精子が作られる精巣は、体温よりも低い温度である約35℃に保たれています。これは、精子を健康に保つために重要なことです。陰嚢が身体の外にぶら下がっているのも、常に新鮮な空気で冷やし、温度を下げるための体の仕組みなのです。しかし、サウナに入ると、精巣を含む体全体の温度が上昇します。この高温環境が、精子の産生や運動能力に悪影響を与える可能性が指摘されています。

以下は、サウナの高温環境で起こり得る精子の変化です。

  • 精子の数が減少する
  • 精子の運動能力が低下する
  • 精子の形態異常が増加する

これらの変化は結果として、妊娠率の低下につながる可能性があります。

妊活中のサウナ利用:医師からのアドバイス

妊活中は、男性の精子の質を保つことが重要です。サウナは精子の質に影響を与える可能性があるため、妊活中のサウナ利用については注意が必要です。特に、原因不明の不妊に悩んでいる場合や、精子の質に問題を抱えている場合は、サウナの利用を控えることを検討する必要があるでしょう。

サウナ以外にも、体に負担をかけるようなライフスタイルは、精子の質に悪影響を与える可能性があります。医学的には、アルコールやタバコの摂取、違法薬物の使用、栄養バランスの偏り、肥満、そして精神的なストレスも、男性の生殖能力を阻害する可能性があると報告されています。

妊活に向けた取り組みには、パートナーと協力し、健康的なライフスタイルを心がけることが大切です。サウナの利用については、医師に相談し、自身の状況に合った適切な判断をするようにしましょう。

妊活に向けた知識と準備

妊活をするうえで大切なのは、正しい知識と早めの行動です。妊娠しやすい体作り、そしてパートナーとの協力体制、そして専門家のサポートなどこれら全てが揃って初めて、赤ちゃんとの出会いが近づいてくるのです。

精子の質を向上させるためにできること

精子の質を向上させるために、日々の生活習慣を見直しましょう。精子は、いわば「未来の赤ちゃん」の種となるものです。妊娠を望むとき、「女性の年齢」ばかりが注目されがちですが、実は男性側の精子の質も重要です。精子は、毎日体内で作られていますが、その質は年齢や生活習慣によって大きく左右されます。

具体的には、以下の7つのポイントを押さえましょう。

  1. バランスの取れた食事をとる
    精子の材料となる栄養素をバランス良く摂取することが大切です。特に、亜鉛、ビタミンC、ビタミンE、葉酸は、精子の生成や運動能力に深く関わっています。牡蠣などの貝類には亜鉛が豊富に含まれており、ビタミンCは果物や野菜、ビタミンEはアーモンドなどのナッツ類、葉酸はほうれん草などの緑黄色野菜に多く含まれています。
  2. 適度な運動を行う
    適度な運動は、血行を促進し、精巣への栄養供給をスムーズにする効果が期待できます。毎日、軽いウォーキングやストレッチなど、無理なく続けられる運動習慣を取り入れてみましょう。運動不足を感じている方は、まずは週に2~3回、30分程度のウォーキングから始めてみてはいかがでしょうか。
  3. 質の高い睡眠を心がける
    睡眠不足は、ホルモンバランスを乱し、精子の生成に悪影響を及ぼす可能性があります。睡眠時間は個人差がありますが、7~8時間を目安に、質の高い睡眠を心がけましょう。
  4. ストレスをため込まない
    ストレスは、心身に悪影響を及ぼすだけでなく、精子の質にも影響を与える可能性があります。趣味の時間やリラックスできる空間など、自分なりのストレス解消法を見つけましょう。
  5. タバコは控えめにする
    タバコに含まれる有害物質は、精子の運動率やDNAを傷つける可能性があります。妊娠を希望する場合は、禁煙するか、できるだけ本数を減らすようにしましょう。
  6. お酒はほどほどにする
    過度な飲酒は、精子の生成を妨げ、質を低下させる可能性があります。妊活中は、お酒の量を控えることが大切です。
  7. サウナや長時間のお風呂はほどほどに
    精子は熱に弱いため、サウナや長時間のお風呂に頻繁に入ることは控えた方が良いでしょう。最近の研究では、サウナなどの高温環境に長時間さらされることが精子の質に悪影響を与える可能性が指摘されており、精巣の温度が上昇することで精子の産生や運動能力に悪影響を与える可能性も示唆されています。

これらの生活習慣を改善することで、精子の質を高め、妊娠しやすい精子作りを目指しましょう。

お酒好きの方は、妊活中でもアルコールを摂取したい方も多いのではないでしょうか。以下の記事では、妊活中のお酒との向き合い方を解説しているので、ぜひチェックしてみてください。
>>妊活中はお酒を飲んでも大丈夫?妊活中のお酒との向き合い方を徹底解説

ストレスを管理する方法

妊活中は、ホルモンバランスの変化や妊娠への期待などから、ストレスを感じやすくなることがあります。ストレスを溜め込むことは、心身に悪影響を及ぼすだけでなく、妊活にも影響する可能性があります。ストレスと上手に付き合っていくために、以下5つの方法を試してみましょう。

  1. 軽い運動
    軽い運動は、ストレスホルモンの分泌を抑え、気分転換にも効果的です。軽いウォーキングやヨガなど、無理なくできる運動を見つけましょう。
  2. リラックスできる時間
    好きな音楽を聴いたり、アロマを焚いたり、ゆっくりとお風呂に入ったりするなど、自分なりのリラックス方法を見つけましょう。
  3. 趣味を楽しむ
    好きなことに熱中することで、ストレスを発散することができます。
  4. 十分な睡眠
    睡眠不足は、ストレスを増加させる原因になります。質の高い睡眠を十分に取るように心がけましょう。
  5. 誰かに相談する
    パートナーや家族、友人に話を聞いてもらうだけでも、気持ちが楽になることがあります。

妊活に関する相談窓口

妊活に関する情報は、インターネット上でも多く見つけることができますが、中には信頼性の低い情報も含まれているため注意が必要です。正しい情報に基づいて妊活を進めるためには、専門家からアドバイスを受けることが大切です。

  • 産婦人科:妊活に関する一般的な相談や、基礎体温のチェック、ホルモン検査などを受けることができます。
  • 不妊治療専門クリニック:タイミング法、人工授精、体外受精などの不妊治療を受けることができます。
  • 市町村の窓口:妊活に関する相談や、不妊治療費の助成制度に関する情報を得ることができます。

一人で悩まずに、まずは気軽に相談してみることが大切です。

まとめ

サウナは精子の質に影響を与える可能性があり、妊活中の男性は利用頻度や時間に注意が必要です。精子の質を向上させるためには、バランスの取れた食事、適度な運動、質の高い睡眠など、健康的な生活習慣を心がけることが重要です。

妊活は男性にとっても重要な取り組みであり、ストレスを管理しながらパートナーと協力し、専門家のサポートも得ながら進めていきましょう。

神奈川県相模原市 淵野辺駅から徒歩2分にあるソフィアレディスクリニックは、妊活に強みを持つクリニックです。妊活について何もわからない状態でも、専門医が相談に乗りますのでお気軽に相談にいらしてください。

参考文献

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