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妊活中に注意すべき食べ物は?妊活で摂りたい栄養素やおすすめレシピも紹介

公開日:2024.10.31
更新日:2024.12.24

「赤ちゃんが欲しいな」と思いながらも「妊活のために何をしたらいいか分からない…」と悩んでいませんか?妊娠しやすい体作りにおいて、毎日の食事は土台となる大切な要素です。

この記事では、妊活中に意識したい食事について、具体的な栄養素と食材、そして簡単にできるレシピまでご紹介します。医師監修のもと、妊活中の食事に関するよくある疑問にもお答えしていますので、ぜひ参考にしてみてください。

妊活のベストタイミングが知りたい方は、以下の記事もチェックしてみてください。
>>妊活のベストタイミングはいつ?成功率を上げるコツを医師が解説

妊活中に意識すべき妊娠しやすい体作りのための食事

妊娠の確率を上げるためには、質の良い卵子を育てることが重要です。そのためには、普段の食事からバランスの取れた栄養を摂取することが大切です。妊活に必要な栄養素や効果、おすすめのレシピも紹介しています。

妊活に必要な栄養素と期待できる効果

妊娠しやすい体作りに必要な栄養素と効果を具体的に見ていきます。普段の食事で意識して摂取すると効果的なので、ぜひ参考にしましょう。

葉酸

葉酸は、細胞分裂と成長に欠かせない栄養素であり、胎児の神経管閉鎖障害のリスクを低減することが期待されています。妊娠を計画している段階から妊娠初期にかけて、1日400μgの葉酸を摂取することが推奨されています。妊娠初期の女性が葉酸を十分に摂取していないと、胎児の神経管閉鎖障害のリスクが高まることが知られています。

神経管閉鎖障害には、無脳症や二分脊椎などがあり、重篤な場合は死産や生まれても長く生きられないことがあります。葉酸は、ほうれん草やブロッコリーなどの緑黄色野菜、イチゴなどの果物に多く含まれています。

鉄分

鉄分は、赤血球のヘモグロビンの材料となり、酸素を全身に運ぶために必要不可欠な栄養素です。妊娠中は、赤ちゃんに酸素を送るために多くの血液が必要となるため、鉄分をしっかり摂取することが重要です。鉄分の吸収率を高めるためには、ビタミンCと一緒に摂るのがおすすめです。

貧血状態では、酸素を十分に体内に取り込むことができず、めまいや動悸、息切れなどの症状が現れます。妊婦さんが貧血になると、胎児の発育に影響が出たり、出産時の体力低下や産後の回復の遅延につながる可能性があります。

鉄分は、レバーやひじき、小松菜などに多く含まれています。ビタミンCは、レモンやイチゴなどの果物、ピーマンなどの野菜に多く含まれています。

ビタミンD

ビタミンDは、カルシウムの吸収を助け、骨の形成に重要な役割を果たします。ただし、ビタミンDの過剰摂取は高カルシウム血症などの健康リスクを引き起こす可能性があるため、摂取量には注意が必要です。

ビタミンDが不足すると、骨が弱くなり骨折しやすくなるだけでなく、骨軟化症などの原因になることがあります。妊娠中は、胎児の骨の形成にも関わるため、十分なビタミンDを摂取することが大切です。

ビタミンDは、鮭やさんまなどの魚に多く含まれています。また、日光を浴びることで体内で生成されるので、適度に日光浴をすることも大切です。

タンパク質

タンパク質は、筋肉や血液、ホルモンなど、体のあらゆる組織を作るために必要な栄養素です。妊娠中は、赤ちゃんの成長や、お母さんの体作りに、多くのタンパク質が必要となります。タンパク質が不足すると、筋肉量が減少し、基礎代謝が低下し、疲れやすくなってしまいます。

妊娠中は、赤ちゃんの成長にタンパク質が不可欠であるため、意識して摂取する必要があります。タンパク質は、肉、魚、卵、大豆製品、乳製品などに多く含まれています。

妊娠力を高めるために毎日食べたい食材&レシピ

ここでは、妊活中に積極的に摂りたい食材と、簡単にできるレシピをご紹介します。

  • 卵:良質なタンパク質、ビタミンD、葉酸など、妊活に嬉しい栄養素がたっぷり含まれています。卵は、卵焼きや目玉焼きなど、さまざまな料理に活用できます。
  • 大豆製品:大豆に含まれるイソフラボンは、女性ホルモンに似た働きをすると言われています。豆腐や納豆、味噌など、毎日の食卓に取り入れやすい食材です。
  • 魚:DHAやEPAなどのオメガ3脂肪酸が豊富で、脳の働きを活性化したり、血液をサラサラにする効果が期待できます。鮭のムニエルやぶりの照り焼きなど、魚料理のバリエーションを増やしてみましょう。
  • 緑黄色野菜:ビタミン、ミネラル、食物繊維など、さまざまな栄養素が豊富に含まれています。ほうれん草のおひたしや、ブロッコリーのサラダなど、彩りを添えてくれる緑黄色野菜を積極的に食べましょう。
  • 果物:ビタミン、ミネラル、食物繊維などが豊富です。イチゴやキウイ、みかんなど、旬の果物を楽しみましょう。

妊活中に避けておきたい食べ物・飲み物

赤ちゃんを迎えるために、控えたほうが良い食べ物と飲み物について知っておきましょう。

  • アルコール:胎児の成長に悪影響を与える可能性があります。また、葉酸の吸収を阻害する可能性も指摘されています。
  • カフェインの過剰摂取:流産のリスクを高める可能性があります。コーヒーや紅茶、緑茶などに含まれるカフェインを摂りすぎないように注意が必要です。1日にコーヒー2杯程度(約200mgのカフェイン)が目安とされていますが、個人差がありますので、過剰摂取にならないよう注意が必要です。
  • 生肉・生魚:食中毒のリスクがあります。妊娠中は免疫力が低下しやすいため、食中毒予防を徹底することが大切です。
  • 水銀を多く含む魚の過剰摂取:胎児の神経発達に影響を与える可能性があるため注意が必要です。マグロやカジキなどの大型魚は、週に1回程度に控えるようにしましょう。

妊活中の食事は、バランスが大切です。色々な食材を組み合わせて、楽しく食事をしましょう。

お酒好きの方は、妊活中でもアルコールを摂取したい方も多いのではないでしょうか。以下の記事では、妊活中のお酒との向き合い方を解説しているので、ぜひチェックしてみてください。
>>妊活中はお酒を飲んでも大丈夫?妊活中のお酒との向き合い方を徹底解説

妊活中の食事に関するよくある質問

妊娠はしたいけれど、具体的にいつからどんな食事に気をつければいいのか悩んでいる方もいるのではないでしょうか。ここでは、妊活中の食事について、よくある疑問にお答えします。

体作りを意識した食事を始めるタイミングや、パートナーとの食生活、外食が多い場合の注意点など、気になる情報をまとめました。

Q1.いつから食事を変えれば良いですか?

「妊娠しやすい体作り」は、今日からできる妊活です。赤ちゃんを迎えるための体作りは、一朝一夕にできるものではありません。バランスの取れた食事を続けることで、妊娠しやすい体作りにつながります。

細胞の成長に欠かせない「葉酸」は、妊娠前から積極的に摂取することで、胎児の神経管閉鎖障害のリスクを減らす効果が期待できます。神経管閉鎖障害は、胎児の脳や脊髄に発生する先天性異常です。妊娠初期に葉酸が不足すると、神経管閉鎖障害のリスクが高まることが知られています。

神経管閉鎖障害は、早期に発見できれば胎児治療を行うことも可能ですが、重症の場合は死産や重い障害を持って生まれてくる可能性もあります。

Q2.パートナーとどんな食事をすれば良いですか?

妊活中は、パートナーにも食事を見直してもらうことで、お互いに健康的な生活を送ることができます。妊娠は、女性だけの問題ではありません。男性の精子の質も、妊娠に大きく関わってきます。食生活の改善は、将来のパパになるパートナーにとっても、健康的な体作りに役立ちます。

食事の内容を見直すだけでなく、食事の時間や一緒に料理を作るなど、食事を通してコミュニケーションを増やすこともおすすめです。「今日は魚料理にしようか」といった会話を通じて、自然と食生活改善に取り組める雰囲気作りを心がけましょう。

Q3.外食やコンビニ食が多い場合は注意が必要ですか?

現代の社会生活では、外食やコンビニ食が多くなるのは仕方のないことです。しかし、外食やコンビニ食は、どうしても栄養が偏りがちです。不足しやすい栄養素を補うように意識することが大切です。丼ものや麺類ばかりではなく、主菜と副菜がセットになった定食を選ぶように心がけましょう。

主食を選ぶ際には、白米よりも食物繊維やミネラルが豊富な玄米や雑穀米を選び、食物繊維を積極的に摂取するなど、工夫次第で栄養バランスを改善できます。コンビニで食事を選ぶ際は、サラダやヨーグルトなどの乳製品をプラスするなど、栄養バランスを意識するようにしましょう。

Q4.サプリは必要ですか?食事とのバランスは意識すべきですか?

毎日の食事で十分な栄養を摂ることが理想ですが、食生活が乱れがちな場合や、特定の栄養素が不足している場合は、サプリメントも有効な手段です。ただし、サプリメントはあくまでも補助的な役割であり、まずはバランスの取れた食事を心がけましょう。必要に応じて医師や栄養士に相談し、自分に合ったサプリメントを選ぶことが重要です。

葉酸や鉄分など、妊活に効果的な栄養素を含むサプリメントはたくさん販売されています。サプリメントを選ぶ際は、成分表をよく確認し、過剰摂取にならないように注意しましょう。過剰摂取は、思わぬ健康被害を引き起こす可能性もあります。

妊娠は、女性にとって人生の一大イベントです。赤ちゃんを授かるためには、あなた自身の体が健康であることが大切です。食事は、健康な体を作るための基本です。

まとめ

妊活中は、妊娠しやすい体を作るために、バランスの取れた食事を心がけることが大切です。特に、葉酸や鉄分、ビタミンDやタンパク質を積極的に摂取しましょう。これらの栄養素は、胎児の成長や母体の健康維持に欠かせません。

アルコールやカフェイン、生肉や生魚など、控えたほうが良い食べ物や飲み物もあります。妊活は女性だけが頑張るものではなく、パートナーと協力して健康的な生活習慣を送りましょう。

神奈川県相模原市 淵野辺駅から徒歩2分にあるソフィアレディスクリニックは、妊活に強みを持つクリニックです。妊活について何もわからない状態でも、専門医が相談に乗りますのでお気軽に相談にいらしてください。

参考文献

  1. Gaskins AJ, Chavarro JE. Diet and fertility: a review. American journal of obstetrics and gynecology 218, no. 4 (2018): 379-389.
  2. 東京都福祉局、東京都の妊娠支援ポータルサイト、『妊活中の食生活について』〔妊活中の食生活について|東京都の妊娠支援ポータルサイト|東京都妊活課 (tokyo.lg.jp)
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