ソフィアレディスクリニック

妊活中に選びたい食べ物と避けたい食品|妊娠を目指す体づくりに役立つレシピも紹介

公開日:2025.07.19
更新日:2025.07.19

「妊活のために何をしたらいいかわからない…」と悩んでいませんか?妊娠しやすい体づくりにおいて、毎日の食事は土台となる大切な要素です。この記事では、妊活中に意識したい食事について、具体的な栄養素と食材、そして簡単にできるレシピまでご紹介します。

医師監修のもと、妊活中の食事に関するよくある疑問にもお答えしていますので、ぜひ参考にしてみてください。

神奈川県相模原市、淵野辺駅から徒歩2分のソフィアレディスクリニックは、妊娠の悩みに強みを持つ婦人科クリニックです。生理不順やPMSなどの女性特有のお悩みはもちろん、男性不妊の検査・治療にも対応し、ご夫婦のお悩みを専門医が丁寧にサポートします。

また、当院は橋本駅の長谷川レディースクリニックと密に連携し、婦人科・不妊治療を提供しています。2つの施設間で検査結果や治療方針を共有することで、よりスムーズな治療体制を整えています。体外受精をご検討の方にも、きめ細かな診療と迅速な対応をご提供していますので、お悩みの方は当院へご相談ください。

妊活中に意識すべき妊娠しやすい体づくりのために必要な栄養素

妊活中に意識すべき妊娠しやすい体づくりのために必要な栄養素は、以下のとおりです。

  • 葉酸
  • 鉄分
  • ビタミンD
  • タンパク質

普段の食事で意識して摂取すると効果が期待できるので、ぜひ参考にしましょう。

葉酸

葉酸は、細胞分裂と成長に欠かせない栄養素であり、胎児の神経管閉鎖障害のリスクを低減することが期待されています。妊娠を計画している段階から妊娠初期にかけて、1日400μgの葉酸を摂取することが推奨されています。妊娠初期の女性が葉酸を十分に摂取していないと、胎児の神経管閉鎖障害のリスクが高まることが知られています。

神経管閉鎖障害には、無脳症や二分脊椎などがあり、重篤な場合は死産や生まれても長く生きられないことがあります。葉酸は、ほうれん草やブロッコリーなどの緑黄色野菜、イチゴなどの果物に多く含まれています。

以下の記事では、妊活中に葉酸がなぜ必要なのか、その働きや効果に加え、効率良く摂取できるおすすめの食べ物を、医師監修のもと解説しています。これから妊娠を考える方にとって参考になる内容ですので、ぜひチェックしてみてください。
>>【医師監修】妊活に葉酸が必要なのはなぜ?効果やおすすめの食べ物を解説

鉄分

鉄分は、赤血球のヘモグロビンの材料となり、酸素を全身に運ぶために必要不可欠な栄養素です。妊娠中は、赤ちゃんに酸素を送るために多くの血液が必要なため、鉄分をしっかり摂取することが重要です。鉄分の吸収率を高めるためには、ビタミンCと一緒に摂るのがおすすめです。

貧血状態では、酸素を十分に体内に取り込めず、めまいや動悸、息切れなどの症状が現れます。妊婦さんが貧血になると、胎児の発育に影響が出て、出産時の体力低下や産後の回復の遅延につながる可能性があります。

鉄分は、レバーやひじき、小松菜などに多く含まれています。ビタミンCは、レモンやイチゴなどの果物、ピーマンなどの野菜に多く含まれています。

ビタミンD

ビタミンDは、カルシウムの吸収を助け、骨の形成に重要な役割を果たします。ただし、ビタミンDの過剰摂取は高カルシウム血症などの健康リスクを引き起こす可能性があるため、摂取量には注意が必要です。

ビタミンDが不足すると、骨が弱くなり骨折しやすくなるだけでなく、骨軟化症などの原因になることがあります。妊娠中は、胎児の骨の形成にも関わるため、十分なビタミンDを摂取することが大切です。

ビタミンDは、鮭やさんまなどの魚に多く含まれています。日光を浴びることで体内で生成されるので、適度な日光浴も大切です。

タンパク質

タンパク質は、筋肉や血液、ホルモンなど、体のあらゆる組織を作るために必要な栄養素です。妊娠中は、赤ちゃんの成長や、お母さんの体づくりに、多くのタンパク質が必要となります。タンパク質が不足すると、筋肉量が減少し、基礎代謝が低下し、疲れやすくなってしまいます。

妊娠中は、赤ちゃんの成長にタンパク質が不可欠であるため、意識して摂取する必要があります。タンパク質は、肉や魚、卵、大豆製品、乳製品などに多く含まれています。

妊娠力を高めるために毎日食べたい食材・レシピ

妊娠力を高めるために毎日食べたい食材・レシピについて、以下の5つを解説します。

  • 大豆製品
  • 緑黄色野菜
  • 果物

簡単に実践できるため、ぜひご自宅で取り入れてみましょう。

卵:妊活に欠かせない栄養が詰まった万能食材

卵は、良質なタンパク質をはじめ、妊娠を希望する方に大切なビタミンD、葉酸、ビタミンB群、亜鉛などをバランス良く含んだ食材です。ホルモンバランスの維持や、卵子の質の向上、着床環境の整備に役立つとされています。

卵は調理の幅も広く、卵焼きやオムレツ、ゆで卵、スープの具材など、毎日の食事に手軽に取り入れられます。特に朝食に取り入れると、栄養を効率良く吸収しやすいです。ただし、生食には注意が必要なため、十分に加熱して食べるようにしましょう。

大豆製品:女性ホルモンをサポートする植物性タンパク源

大豆に含まれるイソフラボンは、女性ホルモンのエストロゲンに似た働きを持ち、ホルモンバランスを整えるサポートすると言われています。大豆は植物性タンパク質や食物繊維、カルシウム、鉄分も豊富で、妊娠に備えた栄養補給にぴったりです。

納豆や豆腐、味噌汁、きな粉、おからなど、さまざまな形で日常の食事に無理なく取り入れられるのも魅力です。毎日少量ずつ継続して摂取することで、体への負担なく健康的な妊娠体質を目指せます。発酵食品である納豆や味噌は、腸内環境の改善にも貢献します。

魚:オメガ3脂肪酸でホルモンと血流をサポート

青魚に多く含まれるDHAやEPA(オメガ3脂肪酸)は、ホルモンの材料となり、血流を促進する働きがあります。血行が良くなることで、卵巣や子宮への酸素・栄養供給がスムーズになり、妊娠しやすい体づくりをサポートします。妊活中の男女ともに意識したい栄養素です。主な魚の例は以下のとおりです。

  • さば
  • いわし
  • さんま
  • ぶり

おすすめの調理法として、以下が挙げられます。

  • 塩焼き
  • ムニエル
  • 味噌煮
  • 照り焼き

週に2~3回を目安に、できるだけ揚げ物を避けて、焼き魚や蒸し料理で取り入れるとよりヘルシーです。

緑黄色野菜:ビタミンと抗酸化成分で卵子の質を守る

ほうれん草やブロッコリーをはじめとした緑黄色野菜には、βカロテンやビタミンE、葉酸など、妊活に不可欠な栄養素が豊富です。抗酸化作用が強いため、体内の活性酸素を除去して卵子の老化を防いだり、ホルモンの分泌を助けたりする効果が期待されます。

サラダやおひたし、炒め物などで彩り良く食卓に取り入れましょう。特にブロッコリーは葉酸の含有量が高く、蒸すことで栄養を逃さず摂取できます。油との相性も良く、ビタミンの吸収率が高まるのも利点です。

果物:天然のビタミンでホルモンバランスとストレスケア

果物は、ビタミンCやポリフェノールなどの抗酸化成分が豊富で、卵子の老化を防ぎ、ホルモンバランスの安定にも貢献します。自然な甘みと香りでリラックス効果が期待でき、妊活中のストレス軽減にも役立ちます。おすすめの果物は以下の5つです。

  • イチゴ
  • キウイ
  • みかん
  • ブルーベリー
  • バナナ

日々の摂取が難しいと感じる方は、以下のように摂り方を工夫しましょう。

  • 朝食のヨーグルトにプラス
  • 小腹が空いたときの間食に
  • 冷凍フルーツでスムージー

糖分の摂りすぎには注意しつつ、旬の果物を上手に取り入れて、妊活中の栄養と心のケアに活用しましょう。

妊活のベストタイミングが知りたい方は、以下の記事もチェックしてみてください。
>>妊活のベストタイミングはいつ?成功率を上げるコツを医師が解説

妊活中に避けておきたい食べ物・飲み物

妊活中に避けておきたい食べ物・飲み物は以下のとおりです。

  • アルコール
  • カフェイン
  • 生肉・生魚
  • 水銀を多く含む魚

アルコール

アルコールは、妊活中からできるだけ避けたい飲み物の一つです。体内で分解される際に発生する有害物質が、ホルモンバランスを乱し、卵子や精子の質に悪影響を与える可能性があります。妊娠に必要な栄養素である葉酸の吸収を阻害することも指摘されています。

妊活を始めた段階から禁酒を意識することで、胎児への影響を最小限に抑えることができます。夫婦で一緒に控えることで、継続しやすくなります。

カフェイン

カフェインは、少量であれば問題ありませんが、過剰摂取は流産や着床障害のリスクを高める可能性があると言われています。特に妊娠初期は注意が必要です。カフェインを含む飲み物は意外と多く、気づかないうちに摂取量が増えやすいです。カフェインが含まれる主な飲み物は以下のとおりです。

  • コーヒー(1杯約100mg)
  • 紅茶・ウーロン茶
  • 緑茶・抹茶
  • エナジードリンク

1日の目安は200mg程度ですが、個人差があるため、なるべくデカフェやノンカフェイン製品を活用するのがおすすめです。

以下の記事では、妊活中にカフェインを控えるべき理由や、着床率や胎児への影響について医学的な視点から詳しく解説しています。日常の飲み物選びに不安がある方は、ぜひ参考にしてみてください。
>>妊活中はカフェインを控えたほうがいい?着床率や胎児への影響を徹底解説

生肉・生魚

生肉や生魚は、妊活中であっても避けておきたい食材です。特にリステリア菌やトキソプラズマ、腸炎ビブリオなどの細菌や寄生虫による食中毒は、妊娠初期の胎児に大きな影響を及ぼす恐れがあります。妊娠中は免疫力が低下しやすく、感染症にかかるリスクが高まるため、加熱処理された食品を選ぶことが大切です。

注意したい食材は以下のとおりです。

  • 生ハムやユッケ
  • レアステーキ、加熱不十分な肉
  • 刺身や寿司(特に妊娠の可能性がある場合)

妊活中から安全な食習慣を身につけることで、安心して妊娠期間を迎える準備が整います。

水銀を多く含む魚

大型の魚には水銀が蓄積されやすく、胎児の神経発達に影響を与えるリスクがあるとされています。妊活中であっても、妊娠の可能性がある時期には注意が必要です。特にメチル水銀は、胎盤を通じて胎児に移行するため、神経系への影響が懸念されています。水銀が多く含まれる魚の例は以下のとおりです。

  • クロマグロ
  • キンメダイ
  • メカジキ
  • クジラ類

上記の魚は週に1回までを目安にし、他の魚とバランス良く食べましょう。サバや鮭、いわしなどの魚は比較的安心して食べられます。

お酒好きの方は、妊活中でもアルコールを摂取したい方も多いのではないでしょうか。以下の記事では、妊活中のお酒との向き合い方を解説しているので、ぜひチェックしてみてください。
>>妊活を始めたらお酒はやめるべき?アルコールが妊娠に与える影響と対策を医師が解説

妊活中の食べ物が妊娠に与える影響

妊活中の食べ物が妊娠に与える影響として、以下の4パターンを解説します。

  • 栄養不足が体に与える具体的な影響
  • 血糖値の変動が妊娠に与える影響

栄養不足が体に与える具体的な影響

妊活中に栄養が不足すると、ホルモンの生成や排卵のメカニズムに支障をきたすことがあります。鉄やビタミンB群が不足すると貧血や代謝の低下、ホルモン分泌の乱れが起こり、妊娠しにくい体質になる恐れがあります。

たんぱく質が不足すると、卵子の成熟や子宮内膜の形成に影響が出ることもあります。妊活中は特定の栄養素だけでなく、バランスの良い食生活を心がけることが大切です。極端なダイエットや偏食は妊娠力の低下を招く要因となるため、注意が必要です。

血糖値の変動が妊娠に与える影響

血糖値の急激な上昇や乱高下は、インスリンの分泌バランスを乱し、ホルモンの調整機能にも悪影響を与える可能性があります。特に、多嚢胞性卵巣症候群(PCOS)のリスクがある女性では、血糖コントロールが妊娠率に直結することもあります。

高GI食品(白米や白パン、砂糖など)を控えめにし、低GI食品(玄米や全粒粉、野菜など)を選ぶことで、血糖値の安定につながります。間食やジュース類も見直し、食事の質と時間帯を整えることで、妊娠に適した体内環境を整えることができます。

年代別・体質別の妊活食事アドバイス

年代別・体質別の妊活食事アドバイスとして、以下の内容を解説します。

  • 30代の妊活食事ポイント
  • 40代の妊活食事ポイント
  • 冷え性の方におすすめの食事法

30代の妊活食事ポイント

30代は妊娠力が比較的安定している時期ですが、仕事や生活の忙しさから食生活が乱れやすい年代でもあります。ホルモンバランスを整えるために、たんぱく質・鉄分・ビタミンB群・葉酸をバランス良く摂ることが大切です。

冷えやストレスが排卵に影響を与えることもあるため、温かい食事や発酵食品を意識して取り入れましょう。加工食品やスナック菓子は控えめにし、自炊の頻度を増やすだけでも体調は整いやすくなります。毎日の食事を「体づくりの時間」と考え、少しずつ習慣化していくことがポイントです。

40代の妊活食事ポイント

40代は妊娠率の自然な低下や卵子の老化が進みやすい時期ですが、栄養を見直すことで妊娠力のサポートは可能です。ポイントは、抗酸化作用のある栄養素(ビタミンC・E、ポリフェノール、オメガ3脂肪酸)を意識して摂ることです。卵子の質を守り、体内の酸化ストレスを軽減する効果が期待できます。

胃腸や肝機能の低下にも配慮し、消化にやさしい調理法(蒸し・煮る)を中心にしましょう。体調に合わせて、1日3食ではなく少量頻回食にするなど、無理のない食事スタイルも取り入れることをおすすめします。

冷え性の方におすすめの食事法

冷え性は子宮や卵巣への血流を妨げ、妊娠力の低下につながる要因です。まずは、体を温める食材と食べ方を意識しましょう。おすすめの温め食材として、以下が挙げられます。

  • 生姜、にんじん、ごぼうなどの根菜
  • 鮭、鶏肉、味噌、黒ごま
  • シナモン、にんにく、長ねぎ

冷たい飲み物・生野菜は控えめにし、温かいスープや煮物、鍋料理などを中心に食べるのがおすすめです。朝食を抜かず、夜遅い食事を避けることも冷え対策に効果が期待できます。食事に加えて軽い運動も取り入れ、内側と外側の両面から温活を心がけましょう。

妊活中の食事に関するよくある質問

妊活中の食事に関するよくある質問として、以下の3つを解説します。

  • いつから食事を変えれば良い?
  • 外食やコンビニ食が多い場合は注意が必要なの?
  • サプリは必要?食事とのバランスは意識すべき?

妊活中でも安心して食事ができるように確認しておきましょう。

いつから食事を変えれば良い?

妊娠を考えたその日から、食事を見直すのが理想です。妊娠しやすい体を作るには、日々の積み重ねが大切です。特に重要なのが葉酸です妊娠初期に必要とされる栄養素で、胎児の脳や脊髄が正常に形成されるために不可欠です。妊娠が判明してからでは遅く、妊娠前からの摂取が推奨されています。

葉酸の摂取により、神経管閉鎖障害(無脳症や二分脊椎など)のリスクを減らす効果が期待されます。鉄分やビタミンB群、タンパク質など、ホルモンや卵子の質を支える栄養素も早めに意識することで、より妊娠に適した体へと整えることができます。

外食やコンビニ食が多い場合は注意が必要なの?

注意点を押さえれば、外食やコンビニでも妊活に合った食事は可能です。外食やコンビニ食は、栄養バランスが偏りやすく、野菜やたんぱく質が不足しがちです。外食時のポイントとして、以下のことを意識しましょう。

  • 丼や麺類ではなく、定食スタイルを選ぶ
  • 野菜の小鉢や味噌汁がついたメニューを選ぶ

コンビニで購入して食べることが多い場合、以下の商品や組み合わせがおすすめです。

  • おにぎり+サラダチキン+ゆで卵
  • パンよりも玄米おにぎりや雑穀米
  • サラダやヨーグルトを一品プラス

忙しい日でも、ちょっとした選び方で妊活に役立つ栄養を取り入れることができます。

サプリは必要?食事とのバランスは意識すべき?

サプリは補助的に使うのが基本ですので、まずは食事から整えましょう。妊活に必要な栄養素は、できる限り毎日の食事から摂取するのが理想です。忙しい生活や偏食で十分に摂れない場合、サプリメントを活用しましょう。妊活におすすめの代表的な栄養素は、以下のとおりです。

  • 葉酸(1日400μgが推奨)
  • 鉄分(特に月経がある女性は要注意)
  • ビタミンD、亜鉛、カルシウム

サプリを選ぶ際は、成分表示をよく確認し、用量を守ることが大切です。必要以上に摂取すると、かえって健康を損なう可能性もあるため、自己判断せず、医師や管理栄養士に相談して選ぶと安心です。

まとめ

妊活中は、妊娠しやすい体を作るために、バランスの良い食事を心がけることが大切です。特に、葉酸や鉄分、ビタミンDやタンパク質を積極的に摂取しましょう。これらの栄養素は、胎児の成長や母体の健康維持に欠かせません。

アルコールやカフェイン、生肉や生魚など、控えたほうが良い食べ物や飲み物もあります。妊活は女性だけが頑張るものではなく、パートナーと協力して健康的な生活習慣を送りましょう。

神奈川県相模原市 淵野辺駅から徒歩2分にあるソフィアレディスクリニックは、妊活に強みを持つクリニックです。妊活について何もわからない状態でも、専門医が相談に乗りますのでお気軽に相談にいらしてください。

参考文献

AIボット
診療予約