
妊娠検査薬のフライング検査は危険?正しい使用時期と確実な判定方法を解説
公開日:2025.02.26更新日:2026.01.28
妊娠を望んでいるとき、検査結果をできるだけ早く知りたいという気持ちは自然なことです。しかし、フライング検査には落とし穴があることをご存知ですか? 生理予定日よりも前に検査すると、実際には妊娠していても陰性と判定される「偽陰性」のリスクが高まります。
本記事では、妊娠検査薬を適切に使い、結果を正しく理解するためのポイントをわかりやすく解説します。 記事を読むことで、フライング検査の落とし穴から、検査時期、判定方法、そして万が一のときの相談窓口まで、妊娠検査薬に関する疑問を解消できます。安心して検査に臨めるよう、ぜひご一読ください。
神奈川県相模原市、淵野辺駅から徒歩2分のソフィアレディスクリニックは、妊娠の悩みに強みを持つ婦人科クリニックです。生理不順やPMSなどの女性特有のお悩みはもちろん、男性不妊の検査・治療にも対応し、ご夫婦のお悩みを専門医が丁寧にサポートします。
また、当院は橋本駅の長谷川レディースクリニックと密に連携し、婦人科・不妊治療を提供しています。2つの施設間で検査結果や治療方針を共有することで、よりスムーズな治療体制を整えています。体外受精をご検討の方にも、きめ細かな診療と迅速な対応をご提供していますので、お悩みの方は当院へご相談ください。

妊娠検査薬はいつ使うべき?フライング検査のリスクとは
フライング検査は生理予定日よりも前に検査をするのでリスクが伴います。妊娠しているかどうかを正しく知るためにも、適切な時期に検査をすることが大切です。以下の項目に沿って解説します。
- フライング検査の正確性
- 偽陰性と偽陽性の可能性
- 正しい検査時期と判定時間
- 生理予定日と検査の関係
フライング検査の正確性
フライング検査の精度は、十分ではありません。ヒト絨毛性ゴナドトロピン(hCG)は妊娠初期に急速に増加しますが、フライング検査の時期では、hCGの量が十分でない可能性があります。妊娠していても検査薬が反応しない「偽陰性」が出やすいです。
妊娠検査薬の感度は年々向上しており、生理予定日以降は、多くの場合で正確な結果が得られます。ただし、個人差があります。フライング検査では精度が下がってしまい、せっかく検査をしても正確な結果が得られない可能性が高くなります。
偽陰性と偽陽性の可能性
偽陰性とは、実際は妊娠しているのに検査結果が陰性になってしまうことです。受精卵が子宮に着床して初めてhCGが分泌され始め、着床から数日後には尿中にhCGが検出されるようになりますが、フライング検査では微量のhCGを検出できないことが多いため、偽陰性となるのです。
偽陽性とは、妊娠していないのに陽性反応が出てしまうことです。特定の薬剤の使用や医学的状態により生じる可能性があり、妊娠検査薬はhCGに特異的に反応するように作られています。不安な場合は医療機関での確認をおすすめします。
正しい検査時期と判定時間
妊娠検査薬を使用する正しい時期は、生理予定日以降です。生理予定日から1週間後であれば、正確な結果が得られます。生理予定日以降は、ほぼすべての妊娠でhCGが十分に分泌されているため、検査の精度が高まります。確実な結果を得るためにも、生理予定日まで待つことをおすすめします。
検査薬によって判定時間は異なりますが、通常は数分以内です。検査薬のパッケージに記載されている説明書をよく読んで、正しい手順で検査を行いましょう。判定時間を過ぎた結果は正確性が低下するため、必ず時間内に確認しましょう。
生理予定日と検査の関係
生理予定日は、妊娠検査薬を使用する際の重要な目安です。生理周期が規則的な人は、前回の生理開始日から計算することで生理予定日を知ることができます。生理周期が28日の人であれば、前回の生理開始日から28日後が生理予定日です。
生理周期が不規則な人もいます。過去の生理周期の平均を計算するか、基礎体温を測って排卵日を推定することで、おおよその生理予定日を把握できます。基礎体温は、毎朝起床時に舌下で測る体温のことです。排卵が起こると基礎体温が上昇するため、基礎体温の変化から排卵日を推定できます。
排卵日がわかれば、そこから約2週間後が生理予定日となります。生理予定日以降に検査を行うことで、より正確な結果を得ることができ、不安や心配を減らせます。
以下の記事では、基礎体温と妊娠時の高温期の関係性を解説しています。気になる方はぜひチェックしてみてください。
>>基礎体温と妊娠した時の高温期の関係性とは?特徴と見分け方を解説
妊娠検査薬と早期妊娠検査薬の違い
一般的な妊娠検査薬と早期妊娠検査薬の大きな違いは、検出できるhCGホルモンの濃度です。早期妊娠検査薬は、より低い濃度のhCGを検出できるため、通常の検査薬よりも早い時期から検査が可能とされています。しかし、早期に検査ができるからといって、必ずしも正確性が高いわけではありません。
早期妊娠検査薬でも、使用する時期が早すぎれば偽陰性の可能性はあります。価格も一般的な検査薬より高めに設定されていることが多いです。早期検査薬を使用する場合も、生理予定日以降での再検査を行うことで、より確実な判定が可能になります。
妊娠検査薬を使用前に知っておきたい3つのこと
妊娠検査薬を使う前に知っておくべき大切なことは以下のとおりです。
- 妊娠検査薬の種類と特徴
- 妊娠検査薬の仕組みとhCGホルモン
- 検査の精度
妊娠検査薬の種類と特徴
妊娠検査薬は、大きく分けて以下の2つのタイプに分類されます。
- 生理予定日当日から使えるタイプ
- 生理予定日の1週間後から使えるタイプ
生理予定日当日から使えるタイプは、感度が高く妊娠初期に分泌される少量のhCGホルモンでも検出できます。できるだけ早く結果を知りたい方に選ばれています。ただし感度が高い分、妊娠していないにもかかわらず陽性反応が出る「偽陽性」のリスクがわずかに高まる可能性がある点には注意が必要です。
生理予定日の1週間後から使えるタイプは、当日から使えるタイプに比べ感度はやや低いものの、「偽陽性」のリスクを抑えられるメリットがあります。より正確な結果を重視する方に適しています。
妊娠検査薬を選ぶ際には、各タイプの特徴を理解したうえで、ご自身の状況や希望に合ったタイプを選択することが大切です。
妊娠検査薬の仕組みとhCGホルモン
妊娠検査薬は、尿中の「ヒト絨毛性ゴナドトロピン(hCG)」というホルモンに反応して結果を示します。hCGは受精卵が子宮内膜に着床後、胎盤から分泌され、妊娠の進行とともに増加します。検査薬は尿中のhCG濃度が一定値を超えると陽性反応を示すよう設計されています。
妊娠検査薬の先端部分には、hCGと特異的に結合する抗体が付着しています。尿中にhCGが含まれている場合、抗体とhCGが結合します。結合反応によって、色の付いた線が浮かび上がり、目に見える形で結果が示されるのです。
hCGは、特に妊娠初期に重要な役割を果たします。妊娠の経過を判断する指標となり、医療機関では血液検査で詳しく測定されます。
検査の精度
生理予定日を過ぎるとhCGの分泌が増え、検査の精度が向上します。生理予定日から1週間後に検査を行うと、最も正確な結果が得られるとされています。正確な結果を得るため、生理予定日まで待つか、生理予定日から1週間後の検査をおすすめします。
普段から妊娠の確率を高めるための意識も大切です。以下の記事では、妊娠率を高める基礎知識や、体づくりのポイントを解説していますので、ぜひご覧ください。
>>妊娠の確率を上げるための基礎知識!年齢や生活習慣が与える影響とは
妊娠検査薬の正しい使い方と結果の解釈
妊娠検査薬を正しく使い、結果を落ち着いて受け止めるために、妊娠検査薬の正しい使い方と判定の読み方は以下のとおりです。
- 検査の手順と注意点
- 陽性反応が出た場合
- 陰性反応が出た場合
- 薄い陽性反応の場合
検査の手順と注意点
妊娠検査薬には、スティックタイプ、カードタイプなどがあり、尿をかける方法や結果の表示に違いがあります。必ず説明書を確認し、正しい流れで行いましょう。基本的な手順は以下のとおりです。
- 尿の採取:清潔な容器を使い、開始時刻を記録しておくと判定時間を測りやすい
- 検査薬への滴下:先端を浸すか数滴を垂らし、量や時間は説明書を厳守する
- 結果の判定:数分後に表示された線を確認し、判定時間内に結果を確認する
結果は多くの場合、コントロールラインとテストラインの2本の線で判定されます。正確な結果を得るためには、使用方法や時間を守ることが何より大切です。
陽性反応が出た場合
コントロールラインとテストラインの両方に線がはっきり現れた場合、陽性反応となり、妊娠の可能性があります。ただし、確定診断ではないため、できるだけ早く産婦人科を受診し、医師の診察を受けることが重要です。超音波検査で子宮内に胎嚢(たいのう)が確認されると、正式に妊娠が確定します。
胎嚢は、妊娠初期に子宮内に認められる袋状の構造物です。医師から妊娠初期の過ごし方や注意点のアドバイスを受けられるため、安心して妊娠期間を過ごすためにも早めの受診をおすすめします。
陰性反応が出た場合
コントロールラインのみが現れた場合は陰性反応で、妊娠していない可能性が高いです。ただし、生理予定日前の検査(フライング検査)では、妊娠していても尿中のhCGが不足し、陰性となる「偽陰性」の可能性があります。フライング検査で陰性だった場合は、生理予定日まで待って再検査するか、1週間後に再度確認することをおすすめします。
陰性反応で、生理が来ない場合は、妊娠以外の原因が考えられます。ホルモンバランスの乱れやストレス、他の婦人科系の疾患などが原因で生理が遅れることもあるので、産婦人科への受診をおすすめします。
薄い陽性反応の場合
コントロールラインははっきりと出ているのに、テストラインがうっすらとしか見えない場合は、薄い陽性反応です。妊娠している可能性はありますが、妊娠ホルモン(hCG)の濃度がまだ低いと考えられます。薄い陽性反応が出た場合も、数日後に再度検査しましょう。
hCGは妊娠初期に急速に増加するため、数日後にはっきりとした陽性反応に変わる可能性があります。薄い陽性反応が続く場合や、出血などの症状がある場合は、子宮外妊娠などの可能性も考えられるので、速やかに産婦人科を受診し、医師の診察を受けることが重要です。
以下の記事では妊娠検査薬の使うべきタイミングや、陽性反応の見方などを詳しく解説していますので、ぜひご覧ください。
>>妊娠検査薬はいつから使える?生理予定日からの最適なタイミングと使い方
妊娠検査薬の結果後の対応と相談窓口
妊娠検査薬を使った後は、結果によって適切な対応が必要です。検査結果が陽性だった場合はもちろん、陰性だった場合は、次にどう行動すべきか妊娠検査薬の結果にもとづいた対応と、相談できる窓口について以下の項目に沿って説明します。
- 陽性反応後の受診の目安と初期の過ごし方
- 陰性反応後も生理が来ない場合の対処法
- 妊娠に関する相談窓口
陽性反応後の受診の目安と初期の過ごし方
陽性反応後の受診の目安は、陽性反応が出てから1週間以内が理想的です。産婦人科では、超音波検査によって子宮内に胎嚢が確認されることで、正式に妊娠が確定します。子宮外妊娠の可能性を除外することも重要です。
子宮外妊娠は、胎児が子宮腔以外に着床してしまうことで起こり、母体にとって危険な状態となる可能性があります。早期発見・早期治療が重要となるため、速やかに産婦人科を受診しましょう。
妊娠初期は、バランスの良い食事や、適度な運動、十分な睡眠を心がけましょう。ある論文では、葉酸は胎児の発育に重要で、神経管閉鎖障害のリスクを低減するため、妊娠が判明したらサプリメントの摂取を推奨することを報告しています。タバコやアルコールは避け、カフェインも控えめにしましょう。つわりの症状は個人差があり、以下のような症状が現れることがあります。
- 吐き気
- 嘔吐
- 食欲不振
- 倦怠感
- 頭痛
- めまい
ホルモンバランスの変化によって、体調や気分が不安定になりやすい時期です。心当たりのない症状が現れた場合や、症状が重い場合は、自己判断せずに医療機関に相談しましょう。医師の指示に従い、適切な対応をすることが大切です。
葉酸は、妊娠初期だけでなく妊活中から摂取することがおすすめです。詳しく知りたい方は以下の記事にまとめていますので、ぜひご覧ください。
>>【医師監修】妊活に葉酸が必要なのはなぜ?効果やおすすめの食べ物を解説
陰性反応後も生理が来ない場合の対処法
妊娠検査薬で陰性反応が出たにもかかわらず生理が来ない場合、いくつかの可能性が考えられます。妊娠検査薬は100%の精度ではないため「偽陰性」の可能性があります。生理予定日から1週間後にもう一度検査するか、医療機関を受診して血液検査を受けることで、より正確な結果を得ることができます。
妊娠の可能性が低いと判断された場合、生理が来ない原因として以下のような状態が考えられます。
- ストレス
- ホルモンバランスの乱れ
- 急激な体重変化
- 過度な運動
- 甲状腺機能異常
- 多嚢胞性卵巣症候群(PCOS)
排卵障害や月経不順などを引き起こす疾患であり、不妊の原因となることもあります。生理が2週間以上遅れている場合は、婦人科を受診しましょう。不妊症について網羅的に知りたい方は、ぜひ以下の記事もご覧ください。
>>不妊症とは?原因・症状・検査・治療法まで妊娠のために知っておきたい基礎知識を解説
妊娠に関する相談窓口
妊娠に関するさまざまな相談を受け付けている窓口があります。妊娠の兆候や検査、出産、育児、経済的なことなど、妊娠・出産に関するさまざまな不安や疑問を相談することができます。相談窓口は以下のとおりです。
- 各自治体の保健センター
- 厚生労働省のホームページ「妊娠・出産」
- 妊娠SOS相談窓口

近くの産婦人科の探し方
近くの産婦人科を探すには、インターネットの検索サイトや地域の情報誌、自治体のホームページなどを活用するのが便利です。産婦人科によって診療時間や診療内容、院内の雰囲気も異なります。口コミサイトや友人・知人の意見を参考に、自分に合った産婦人科を選びましょう。
受診前に、診療時間や予約の必要性などを確認しておくとスムーズです。里帰り出産を希望する場合は、帰省先の産婦人科についても事前に情報収集し、早めに連絡を取っておくことをおすすめします。
妊娠検査薬でよくある質問
妊娠検査薬を使用する際によく寄せられる質問は以下の3つです。
- フライング検査をしてしまった場合は?
- 妊娠検査薬の保管方法は?
- 複数回検査をする場合の注意点は?
フライング検査をしてしまった場合は?
フライング検査を行い、結果に不安を感じる場合も慌てる必要はありません。生理予定日よりも早い検査では、妊娠していても陰性反応が出る可能性が高くなります。陰性反応が出た場合、生理予定日の1週間後に再検査を行いましょう。陽性反応が出た場合も、正確な判定のために適切な時期での再検査がおすすめです。
妊娠検査薬の保管方法は?
妊娠検査薬は直射日光を避け、湿気の少ない冷暗所に保管してください。浴室など湿度の高い場所での保管は、検査薬の性能に悪影響を及ぼす可能性があります。
使用期限はパッケージで確認し、期限切れの検査薬の使用は避けましょう。一度開封した検査薬は、できるだけ早めに使用しましょう。購入時は使用予定時期を考慮して、必要以上のまとめ買いは避けることを推奨します。
複数回検査をする場合の注意点は?
妊娠検査薬を複数回使用する場合は、適切な間隔を空けることが大切です。再検査を行う場合は、最初の検査から数日以上空けることが推奨されます。陰性反応が出た場合の再検査は、生理予定日から1週間後を目安に行いましょう。
毎日のように検査を繰り返すと、精神的な負担が大きくなります。検査の結果に一喜一憂せず、適切なタイミングでの検査を心がけることが、正確な判定につながります。
まとめ
検査薬の結果は確定診断ではないので、産婦人科を受診して正式に妊娠を確認してもらいましょう。受診の目安は陽性反応が出てから1週間以内です。正式な診断と初期の過ごし方についてのアドバイスをもらえるので、安心して妊娠期間を過ごせます。
フライング検査では偽陰性になることもあるので、生理予定日を過ぎてから再検査するのがおすすめです。ストレスやホルモンバランスの乱れなど、妊娠以外の原因で生理が遅れることもあります。陰性反応でも生理が来ない場合は、もう一度検査するか、産婦人科に相談しましょう。

参考文献
- Viswanathan M, Peragallo Urrutia R, Hudson KN, Cook Middleton J, Kahwati LC. Folic Acid Supplementation to Prevent Neural Tube Defects: Updated Evidence Report and Systematic Review for the US Preventive Services Task Force. JAMA, 2023, 330(5), p.460-466
- Chard T. Pregnancy tests: a review. Human Reproduction, 1992, 7(5), p.701-710