ソフィアレディスクリニック

不妊治療の第一歩|タイミング法の基本から流れ、費用、成功率まで詳しく解説

公開日:2024.04.30
更新日:2025.11.30

タイミング法は、多くの夫婦が最初に選択する不妊治療です。自己流の妊活よりも、クリニックで排卵のタイミングを確認しながら進めることで、妊娠率は大きく高まります。

この記事では、タイミング法のスケジュールや費用、次の不妊治療へステップアップすべき時期について詳しく解説します。タイミング法の具体的な流れや費用を知り、自分たちに合った治療を始めましょう。

神奈川県相模原市、淵野辺駅から徒歩2分のソフィアレディスクリニックは、不妊治療の悩みに強みを持つ婦人科クリニックです。生理不順やPMSなどの女性特有のお悩みはもちろん、男性不妊の検査・治療にも対応し、ご夫婦のお悩みを専門医が丁寧にサポートします。

また、当院は橋本駅の長谷川レディースクリニックと密に連携し、婦人科・不妊治療を提供しています。2つの施設間で検査結果や治療方針を共有することで、よりスムーズな治療体制を整えています。体外受精をご検討の方にも、きめ細かな診療と迅速な対応をご提供していますので、お悩みの方は当院へご相談ください。

不妊治療における「タイミング法」とは

タイミング法とは、自己流ではなく医師の指導に従って「妊娠しやすいタイミングで性行為を行う」不妊治療です。一般的に、妊娠しやすい期間は排卵日の前後数日と言われています。タイミング法では、排卵日の予測を基礎体温や病院の超音波検査・尿検査の結果を使って行います。

タイミング法が不妊治療の入り口と言われる理由は、体への負担が少ない検査内容や、服薬があっても期間が短い点です。タイミング法の条件と期間を解説します。

タイミング法を受ける条件は「自然妊娠が可能であること」

「自然妊娠」が可能であることは、タイミング法で不妊治療するための最低条件です。排卵の有無や精液検査で問題がないかどうかを、検査などで判断します。卵管造影検査や卵巣の超音波検査で排卵機能を確認します。重度の排卵障害、卵管の閉塞・狭窄があると自然妊娠は難しい場合があります。

精液検査では、精液を採取して、総運動精子数(精液濃度×精液量×運動率)などを調べます。結果が基準値以下の場合、自然妊娠は難しいです。夫婦の状況に合わせて必要な検査をするため、上記以外の検査をする場合もあります。

タイミング法で5周期目までに約50%の方が妊娠している

タイミング法で妊娠する確率は高く、5周期目までに50~60%の方が妊娠しています。周期とは女性の月経周期を指し、月経1日目から次の月経開始の1日前までが「1周期」です。原因不明の不妊症の方でも、タイミング法を6周期まで継続した場合の累積妊娠率は50%で、その後24か月までで妊娠率は60%と横ばいになります。

タイミング法を6周期まで続けても妊娠しない場合は、不妊治療のステップアップも検討してください。

「タイミング法」実施の流れ【4ステップ】

「タイミング法」は一般的に以下の流れで実施します。

  1. 超音波検査で卵胞の大きさをチェックし、排卵日を予測する
  2. 性行為のタイミングを指導される
  3. 指導に合わせて性行為をする
  4. 妊娠が成立する

それぞれのステップで行う内容について解説します。

超音波検査で卵胞の大きさをチェックして排卵日を予測する

排卵日が近くなったら、超音波検査で卵胞の大きさを測定します。卵胞は毎日約2mm成長し、18〜22mmくらいになると排卵されるため、排卵予定日の数日前に超音波検査をして排卵日を推測します。場合によっては血液検査でホルモン値を測定し、より正確に排卵日を予測することもあります。排卵時期は、おりものの状態チェックも重要です

ホルモンの分泌が変化し、透明なおりものの量が増えます。

性行為のタイミングが指導される

超音波検査の結果やおりものの状態、尿中黄体形成ホルモン検査の結果を踏まえ、医師は性行為のタイミングを指導します。黄体形成ホルモンは排卵の10〜12時間前に分泌量が最大になるため、排卵日の推測に用いる検査です。

一般的には、排卵日の2日前〜排卵日当日までの期間が妊娠しやすいとされており、医師はこの期間内で具体的なタイミングを指導します。排卵日前後に1〜2回の性行為を推奨されることが多いですが、無理のない範囲で行うことが大切です。

指導に合わせて性行為をする

医師から指導された日に性行為を行ってください。排卵日以降にクリニックで黄体ホルモンの採血や超音波検査を行うことで、排卵のタイミングが予測通りだったか確認できます。基礎体温を記録していれば、その変化から排卵していたかを推測することも可能です。

タイミングを意識しすぎて性行為が義務的になると、夫婦ともにストレスを感じやすくなります。リラックスした雰囲気で臨むことが大切です。無理のない範囲で行いましょう。指導された日に性行為ができなかった場合でも、自分たちを責めずに次の周期に向けて前向きに取り組むことが重要です。

妊娠が成立する

予定日に生理が来ない場合、血液検査および尿検査でhCGホルモンの数値から妊娠判定します。妊娠5週目にあたるこの時期は、超音波検査で胎嚢を確認することでも判定できます。6週目前後で心拍の確認ができれば妊娠成立です。

妊娠初期は化学流産(妊娠検査薬で陽性反応が出た後、胎嚢が確認される前に流産すること)が起こる可能性もあります。心拍が確認されるまでは不安な時期が続きますが、医師の指示に従いながら穏やかに過ごすことが大切です。妊娠が確認されたら、定期的な健診を受けて経過を見守りましょう。

タイミング法や人工授精について詳しく知りたい方は、こちらの記事を参照してください。
>> 妊娠成功率を上げるには?タイミング法の仕組みや具体的な方法、注意点を解説

タイミング法を受けるときに大切な3つのこと

タイミング法を受ける際は以下の3つを大切にしましょう。

  • 性行為でストレスを感じないようにする
  • 生活習慣を整えて精子の状態をよくする
  • 妊娠しやすい体づくりをする

タイミング法は不妊治療の一つですが、妊娠方法は自然妊娠と同じです。日々の生活で意識すると良い点について紹介します。

性行為でストレスを感じないようにする

排卵日は妊娠率が高くなる日ですが、排卵日を意識しすぎると、男性がストレスを感じて勃起不全(ED)を引き起こすケースもあります。性行為は女性のホルモンバランスの安定につながると言われています。不妊治療において排卵日の性行為は大切ですが、夫婦関係を良好に維持するコミュニケーションとしても大切にしましょう。

プレッシャーを感じたときは、お互いの気持ちを素直に話し合い、ストレスを軽減しながら治療を続けましょう。

生活習慣を整えて精子の状態をよくする

生活習慣が精子の状態に与える影響は大きいです。妊娠率に影響する「総運動精子数」は、精子の運動率・精子濃度・精子量から割り出されます。過去の研究で、運動時間が多い人ほど、精子濃度が高い傾向があるというデータがあります。

アルコール摂取と精子の状態に関する研究では、お酒が弱い人がアルコールを摂取すると、総運動精子数が低下する可能性があることが確認されました。妊娠しやすい精子の状態を保つため、男性側にも適度な運動と休息、食生活の見直しが重要です。

妊娠しやすい体づくりをする

妊娠率を上げるためには、妊娠しやすい体づくりも大切です。過度な食事制限や偏った食生活では栄養素が不足する危険があります。食事は十分なタンパク質、良質な脂質、体内で合成されないビタミンやミネラルを摂るように意識してください。

「冷え」にも注意が必要です。体温の低下は卵巣機能に影響を与える可能性があります。暖かい季節でも運動や湯船で体をしっかり温めて、体を冷やしすぎないように注意してください。適度な運動やストレスを溜めない生活習慣を心がけましょう。

タイミング法で妊娠しない場合は次のステップへ

タイミング法を続けても妊娠に至らない場合は、次の治療法へステップアップすることを検討します。一般的には、5〜6周期を目安に効果を判断し、必要に応じて人工授精や体外受精へと進みます。焦らず、医師と相談しながら最適な治療方針を決めることが大切です。

タイミング法を続ける目安は5〜6周期

タイミング法は、一般的に5〜6周期(5〜6か月)を目安に継続し、その間に妊娠に至らない場合は次の治療法へステップアップすることが推奨されます。この回数は、妊娠率の統計データをもとに設定されています。長期間同じ治療を続けることで、精神的・身体的な負担が増え、妊娠へのストレスが大きくなる可能性もあります。

検査の結果、卵管の詰まりや子宮の問題が見つかった場合は、早めに治療方針を変更することも重要です。タイミング法を続ける期間は、年齢や体の状態によっても変わるため、医師と相談しながら柔軟に判断することが大切です。

ステップアップする際の選択肢

タイミング法で妊娠に至らなかった場合、次のステップとして主に「人工授精」や「体外受精」が選択肢となります。それぞれの治療法には特徴があり、体の状態や原因に応じて適切な方法を選ぶことが大切です。

人工授精は、精子を直接子宮内に注入する方法で、タイミング法よりも妊娠の可能性を高めることができます。軽度の男性不妊や、性交渉が難しい場合に適しています。体外受精は、卵子を体外で取り出し、精子と受精させてから子宮に戻す方法で、卵管の問題や重度の男性不妊、高齢などの場合に選択されます。

ステップアップのタイミングや方法は、年齢や検査結果、夫婦の希望を総合的に考慮して決定します。医師と十分に話し合い、納得したうえで次の治療に進むことが大切です。

ソフィアレディスクリニックでは、検査から治療方針の決定まで一貫してサポートし、患者さまの状況に合わせた最適なステップアップをご提案しています。治療の全体像を把握したい方は、以下のページをご覧ください。
>>当院の不妊治療の流れ

タイミング法の費用は1周期およそ7,000円

タイミング法を1周期行う場合、およそ7,000円の費用がかかります。具体的な費用の内訳は以下のとおりです。

  • 生理3~4日目:3,000~3,500円(診察代やホルモン検査の費用、排卵誘発の必要性も判断し排卵誘発剤を服用する場合は薬代も必要)
  • 生理10~12日目:1,500~2,000円(卵胞の成長状態を確認し排卵までの日数を予測するための超音波検査費、排卵誘発剤を使用する場合の費用)
  • 生理16~23日目:1,500~2,000円(排卵を確認するための超音波検査費用、採血や投薬の費用)

不妊治療が保険適用となってからタイミング法の費用負担は軽減されました。保険適用の範囲について詳しく知りたい方はこちらの記事を参照ください。
>>不妊治療の保険適用を徹底解説!対象範囲・回数制限・メリット/デメリットまで

タイミング法は助成の対象となる場合もある

タイミング法の費用を助成している自治体もあります。東京都の場合、保険医療機関での不妊検査及び一般不妊治療(タイミング法含む)に助成があります。助成回数は夫婦1組につき1回で、支給上限は5万円です。助成を受けるには、対象となる期間や申請期限、40歳未満など細かな条件があります。

不妊治療を開始する前に、お住まいの自治体でどのような助成が受けられるか確認しましょう。

不妊治療の費用全体のイメージや利用できる助成制度をより詳しく知りたい方は、以下の記事をご参照ください。
>>不妊治療の費用はいくら?治療内容別の費用と使える助成制度を詳しく紹介

タイミング法に関するよくある質問

タイミング法についてよくある質問は以下のとおりです。

  • タイミング法は何回まで続けるべき?
  • 生理不順でもタイミング法はできる?
  • 排卵検査薬は使ったほうがいい?
  • タイミング法中に避けるべきことはある?

タイミング法は何回まで続けるべき?

タイミング法を続ける回数の目安は、一般的に5〜6周期とされています。この期間内に妊娠する方が多く、それ以上続けても妊娠率が大きく向上しないことがわかっているためです。精神的・身体的な負担が増える可能性もあります。

35歳以上の女性や、検査で卵管や子宮に問題が見つかった場合は、早めに次の治療へ進むことも検討されます。夫婦の希望や体の状態によっては、もう少し続けることもあります。大切なのは医師と相談しながら、自分たちに合ったペースで治療を進めることです。

生理不順でもタイミング法はできる?

生理不順がある場合でも、タイミング法を行うことは可能です。生理周期が不規則な場合、排卵日の予測が難しくなるため、自己判断でタイミングを取ることは困難です。医療機関での定期的な超音波検査や血液検査が重要になります。排卵がうまく起こっていない場合は、排卵誘発剤を使用してタイミング法を行うこともあります。

生理不順の主な原因には、以下が挙げられます。

  • ホルモンバランスの乱れ
  • ストレス
  • 多嚢胞性卵巣症候群(PCOS)

医師に相談し、原因を特定したうえで適切な治療を受けることが、妊娠への近道となります。

排卵検査薬は使ったほうがいい?

排卵検査薬は、排卵のタイミングを自宅で簡単に把握できる便利な補助ツールです。尿中のLH(黄体化ホルモン)を測定し、排卵の約24〜36時間前に起こるLHの急上昇を教えてくれるため、タイミング法の精度を高めることができます。検査薬が陽性になった時期に性交渉を行うことで、妊娠の可能性を効率よく高められます。

生理周期が規則的な方でも、ストレスや体調の変化で排卵日がずれることは珍しくありません。排卵検査薬を使えば、そのずれを把握でき、タイミングを逃しにくくなります。ただし、排卵検査薬はあくまで補助的な手段であり、より正確に把握するには医療機関での超音波検査やホルモン検査と併用することが望ましいです。

妊娠の可能性を高めるための具体的な治療選択について詳しく知りたい方は、以下の記事をご覧ください。
>>不妊治療の成功率はどのくらい?治療法別の妊娠確率と押さえておくべきポイント

タイミング法の最中に避けるべきことはある?

タイミング法の期間中に絶対に禁止される行為はありませんが、妊娠しやすい体づくりのために避けるべき生活習慣があります。主に注意すべきは、過度なストレス、不規則な生活、喫煙、過度の飲酒です。これらはホルモンバランスを乱し、排卵や精子の質に悪影響を与えるため、妊娠の成立が難しくなる可能性があります。

特に睡眠不足や偏った食事が続くと体調が崩れやすく、排卵のリズムも乱れがちです。毎日7〜8時間の十分な睡眠と栄養バランスの整った食事を心がけることが大切です。喫煙は男女ともに生殖機能を低下させるため、この期間は控えましょう。飲酒は適量であれば問題ありませんが、過度の摂取は避けることを推奨します。

体を整え、心身ともにリラックスして過ごすことが、タイミング法の成功につながります。

不妊治療を検討するときは産婦人科に相談しよう

タイミング法では、排卵日を精度高く予測し、医師指導の下で性行為を行います。他の不妊治療と比較して通院頻度や服薬・注射も少なく、身体的にも金銭的にも負担の少ない不妊治療です。タイミング法を行う夫婦のなかで、妊娠率は5周期までに50~60%が妊娠している一方、6周期以降の妊娠率は低下する傾向があります。

タイミング法をはじめとする不妊治療は、専門病院での検査や医師の指導が欠かせません。不妊治療を検討する際は、専門である産婦人科に相談しましょう

ソフィアレディスクリニックでは、一人ひとりの状況に寄り添いながら、タイミング法をはじめとした不妊治療をサポートしています。少しでも不安を感じている方は、お気軽にご相談ください。

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