
ブライダルチェックは必要ない?検査の意義と受けない場合の対策を医師が解説
公開日:2025.02.25更新日:2025.11.30
妊娠や出産に向けた準備として、自分自身の健康状態を事前に把握することは重要です。「本当に受ける必要があるのか」「どのような検査をするのか」などの疑問を抱く方も多いです。ブライダルチェックは、自分では気づきにくい病気や体質を知る貴重な機会です。
妊娠・出産に影響を及ぼす可能性のある疾患を早期に発見できるため、将来のライフプランを考えるうえでも役立ちます。事前に検査を受けることで、健康管理の意識が高まり、万が一異常が見つかった場合でも早期対応が可能です。
この記事では、ブライダルチェックで何がわかるのか、具体的な検査項目、実施する意義を解説します。記事を読むことで、自身の身体の状態を事前に知る大切さがわかり、安心感を得るきっかけにもつながります。
神奈川県相模原市 淵野辺駅から徒歩2分にあるソフィアレディスクリニックは、妊娠の悩みに強みを持つクリニックです。生理不順やPMSなどの女性特有のお悩みはもちろん、男性不妊の検査・治療にも対応し、ご夫婦のお悩みを専門医が丁寧にサポートします。
また、当院は橋本駅の長谷川レディースクリニックと密に連携し、婦人科・不妊治療を提供しています。2つの施設間で検査結果や治療方針を共有することで、よりスムーズな治療体制を整えています。体外受精をご検討の方にも、きめ細かな診療と迅速な対応をご提供していますので、お悩みの方は当院へご相談ください。
ブライダルチェックの目的
ブライダルチェックの目的は、将来の妊娠や出産に備えて、男女双方の健康状態をチェックすることです。ブライダルチェックでわかることは、大きく分けて「将来の妊娠や出産に関わる身体の状態」と「性感染症の有無」の2点です。女性は子宮や卵巣の状態、ホルモンバランス、男性は精子の状態などを確認できます。
不妊の原因は男性側にある場合もあるため、夫婦で一緒に検査を受けることが大切です。性感染症の有無も調べることができ、早期発見・治療につながる可能性があります。
不妊症について網羅的に知りたい方はぜひ以下の記事もあわせてご覧ください。
>>不妊症とは?原因・症状・検査・治療法まで妊娠のために知っておきたい基礎知識を解説
ブライダルチェックのメリット
ブライダルチェックを受けるメリットとして下記が挙げられます。
- 疾患の早期発見・治療
- 妊娠しやすい身体づくり
- 健康管理に取り組む意識の向上
将来の妊娠や出産に影響する可能性のある疾患の早期発見・治療に役立ちます。子宮筋腫や子宮内膜症などは、妊娠に影響を与える可能性があるため、早期に発見し、適切な治療を行うことで、妊娠の可能性が高まる場合があります。
現在の身体の状態にもとづいて、妊娠しやすい身体づくりに向けたアドバイスを受けられます。食生活や生活習慣の改善など、具体的なアドバイスを受けることで、妊娠しやすい身体づくりをサポートします。
ブライダルチェックを一緒に受けることで、パートナーと協力して健康管理に取り組む意識を高めることが期待されます。お互いの健康状態を理解し支え合うことで、より健康的な生活を送れる可能性が高まります。
実際にどの程度の方がブライダルチェックを受けるのか、以下の記事で受け方から費用、結果の見方についても解説していますので、ぜひご覧ください。
>>ブライダルチェック受診者の割合とは?受け方や費用、結果の見方まで徹底解説
ブライダルチェックの検査
当院で実施しているブライダルチェックの検査について、以下の3点を解説します。
- 女性向け検査項目:子宮頸がん・クラミジア・淋病など
- 男性向け検査項目:精液検査・性感染症検査など
- 検査費用の相場
女性向け検査項目:子宮頸がん・クラミジア・淋病など
女性向けの検査項目は、子宮や卵巣の状態やホルモンバランス、性感染症の有無などを確認するものが中心です。主な検査項目は以下のとおりです。
- 子宮頸がん検査:子宮頸部細胞診を行い、子宮頸がんの有無を調べる
- クラミジア検査・淋病(りんびょう)検査:性感染症の有無を調べる
- 超音波検査:子宮や卵巣の形や大きさ、子宮筋腫や子宮内膜症の有無を確認する
- ホルモン検査:血液検査でホルモンバランスを調べ、排卵の状況や卵巣の機能を評価する
- 風疹(ふうしん)抗体検査:風疹ウイルスに対する抗体の有無を調べる
- その他の血液検査:貧血や肝機能、腎機能などの健康状態を調べる
男性向け検査項目:精液検査・性感染症検査など
男性向けの検査項目は、精子の状態や性感染症の有無などを確認するものが中心です。検査項目は精液検査や性感染症検査(クラミジア検査・淋病検査など)が主です。精液検査では、精子の数や運動率、奇形率などを調べ、妊娠能力を評価します。精液を採取し、顕微鏡で精子の状態を詳しく分析します。
性感染症検査では、性感染症の有無を調べます。女性と同様に、尿検査や分泌物検査を行い、クラミジアや淋病の感染の有無を確認します。当院では、男性ブライダルチェックとして、初診料は別で8,800円から検査を受け付けています。
以下の記事では、精液検査でわかることや結果の見方について詳しく解説していますので、ぜひご覧ください。
>>【初めての方必見】精液検査とは?検査内容・費用・結果の見方をわかりやすく解説
検査費用の相場
ブライダルチェックは保険適用外のため、全額自己負担となります。費用は医療機関や検査項目によって異なりますが、5,000〜50,000円程度が相場です。医療機関と相談しながら検査項目を絞ることで、費用を抑えられる可能性もあります。自治体によっては助成金制度を設けていますので、事前に確認しましょう。
当院では、検査項目によって異なりますが、3,500円〜で各種検査を実施しています(初診料3,500円)。ブライダルチェックは、産婦人科や婦人科、一部のクリニックで受けられます。インターネットで検索したり、自治体の窓口に問い合わせたりすると、ブライダルチェックを実施している近くの医療機関を探せます。
ブライダルチェックをおすすめするケース
以下の方は、ブライダルチェックを受けることで、より安心して将来の家族計画を進められる場合があります。
- 妊娠を希望している
- 過去の妊娠や出産で問題があった
- 生理不順や婦人科系の疾患がある
- 不妊症の既往歴や家族歴がある
- 性感染症の感染が心配
- 自分自身の健康状態を詳しく知りたい
ブライダルチェックは、単に妊娠のための検査にとどまらず、自分自身の体と未来に向き合う第一歩として大きな意味があります。将来の妊娠や出産に向けてリスクを知ることで、心の準備や生活習慣の見直しにつながる点がメリットです。パートナーと一緒に受けることで、お互いの理解や協力体制を築くきっかけにもなります。
性感染症や婦人科疾患は自覚症状が乏しいことも多いため、早期発見がのちのトラブル防止につながります。過去に問題があった方も「次に向けてどうすれば良いか」が見えることで、不安を軽減し前向きな準備が可能になります。
ブライダルチェックを受けるタイミング
ブライダルチェックを受ける最適なタイミングは、妊娠を希望する約1年前が理想的です。検査結果によっては治療が必要となる場合があり、治療に時間を要する可能性があるためです。風疹の抗体価が低い場合、ワクチン接種後2か月間は避妊が必要です。子宮筋腫や子宮内膜症などの疾患が見つかった場合も、治療に数か月かかることがあります。
妊娠を希望する時期から逆算し、余裕を持ってブライダルチェックを受けることが望ましいです。ブライダルチェックは結婚前に限らず、結婚後でも、妊娠を考え始めたときに受けることができます。大切なのは、ご自身のライフプランに合わせて、無理のない時期に受診することです。
子宮内膜症や子宮筋腫などは、不妊の原因となることがあります。子宮筋腫の原因・子宮内膜ポリープの手術について詳しく知りたい方は、以下の記事をぜひご覧ください。
>>子宮筋腫の原因は女性ホルモンの変化?ピルや性行為との関係についてもわかりやすく解説
>>子宮内膜ポリープの手術は必要?手術の種類や費用、手術の流れについて解説
ブライダルチェックが必要ないと言われる理由
ブライダルチェックが必要ないと言われる理由は以下の3つです。
- 検査項目が他の健診と重複
- 費用負担が大きい
- 検査への心理的抵抗
検査項目が他の健診と重複
ブライダルチェックの検査項目は、以下の検査と重複している場合があります。
- 健康診断
- 人間ドック
- 婦人科検診
- 血液検査による梅毒やB型肝炎の検査
- 子宮頸がん検診
過去1年以内の検査結果があれば、ブライダルチェックとして再度受ける必要性は低くなります。性感染症の検査は、パートナーとの関係性や過去の検査歴で必要性が変わるため、医師と相談して判断することが大切です。既存の検査結果を活用することで、費用を抑えながら必要な情報を得ることができます。
費用負担が大きい
ブライダルチェックは基本的に自費診療となるため、費用面での負担を理由に受診をためらう方も多いです。一般的に、女性の場合は2〜5万円、男性の場合は1~3万円程度の費用がかかります。検査で早期に発見できる疾患があった場合、治療費や妊娠・出産への影響を考えると、事前の検査費用は決して高くないと言えます。
費用が気になる場合は、必要最小限の検査項目に絞ったり、保健所や自治体が提供する低額の検査を活用したりする方法もあります。自分の健康状態や家族歴を考慮して、本当に必要な検査の選択が大切です。
検査への心理的抵抗
ブライダルチェックに含まれる検査の中には、デリケートな部分に関わるものがあるため、心理的な抵抗を感じる方もいます。性感染症の検査や婦人科内診などは、受診をためらう気持ちは自然なことです。検査結果に対する不安や、異常が見つかった場合の心配も、受診を避ける理由になることがあります。
心理的な抵抗がある場合は、無理に受診する必要はありません。定期的な婦人科検診や泌尿器科検診、信頼できる医療機関でカウンセリングを受けることから始めてみてください。パートナーと十分に話し合い、お互いの健康状態について理解を深めることも重要です。
検査を受けないとしても、健康的な生活習慣を心がけ、体調に変化があったときは早めに医療機関を受診する姿勢を持つことが大切です。
ブライダルチェックを受けない場合の対策4選
ブライダルチェックを受けない場合にできる対策として、以下の4つがあります。
- 妊娠前健診
- 婦人科検診
- 性感染症の検査
- 健康的な生活習慣
妊娠前健診
妊娠前健診は、ブライダルチェックよりも費用を抑えて受診できる場合が多いため、費用が心配な方に良い選択肢となり得ます。風疹抗体検査や子宮頸がん検診、血液検査、尿検査など、基本的な検査項目が含まれます。
妊娠前健診で特に重要なのは、風疹抗体検査です。妊娠中に風疹に感染すると、胎児に先天性風疹症候群という深刻な障害を引き起こす可能性があります。風疹に対する免疫が低い場合、予防接種を受けることで感染リスクを減らせます。予防接種後、2か月間は避妊する必要があるため、妊娠を希望する時期から逆算して計画的に受診しましょう。
甲状腺ホルモンの状態も妊娠に大きく影響する可能性があります。妊娠前健診では甲状腺機能検査によって、ヨウ素の摂取量について医師から適切なアドバイスを受けることができます。ヨウ素は甲状腺ホルモンの合成に重要な栄養素ですが、過剰摂取も不足も胎児の甲状腺機能に悪影響を及ぼす可能性があります。
婦人科検診
定期的な婦人科検診は、ブライダルチェックを受けない場合でも、女性の健康管理にとって重要です。子宮頸がんや子宮筋腫、子宮内膜症、卵巣のう腫など、妊娠に影響を与える可能性のある病気を早期に発見し、治療につなげられます。婦人科検診で行うのは、主に以下の3つです。
- 問診
- 内診
- 超音波検査
内診では、医師が子宮や卵巣の大きさや硬さを確認します。超音波検査では、子宮や卵巣の様子を画像で確認し、異常がないか詳しく調べます。婦人科系の疾患の中には、初期段階では自覚症状がないものも多く存在します。症状が出てからの受診では遅く、病気が進行してしまう可能性もあります。
定期的な婦人科検診を受けることで、自覚症状がない段階で異常を発見し、早期治療を開始できます。早期治療は、病気の進行を防ぎ、妊娠への影響を最小限に抑えるためにも重要です。

性感染症の検査
性感染症は、自覚症状がないまま進行し、不妊や流産、早産などの原因となる可能性があります。ブライダルチェックを受けない場合でも、性感染症の検査を個別に受けられます。検査方法は、血液検査や尿検査、おりもの検査などがあり、医療機関で相談しながら適切な検査方法を選択できます。
性感染症は、パートナー間の感染を防ぐためにも、パートナーと一緒に検査を受けることが重要です。感染しても自覚症状がほとんどないものもあるため、パートナーが感染していることに気づかず、自分自身も感染してしまう可能性があります。パートナーと一緒に検査を受けることで、お互いの健康状態を把握し、安心して将来の家族計画を立てられます。
健康的な生活習慣
バランスの良い食事や適度な運動、十分な睡眠は、妊娠や出産だけでなく、健康全般にとって重要です。妊娠を希望する場合は、特に葉酸や鉄分などの栄養素を意識して摂り、健康的な食生活を送ることが大切です。
妊娠前から健康的な生活習慣を身につけておくことで、妊娠中のトラブルを予防し、健康な赤ちゃんを産む可能性を高めることができます。喫煙や過度の飲酒は、妊娠に悪影響を与える可能性があります。ストレスを溜め込まないように、リラックスできる時間を作ることも大切です。
ブライダルチェックでよくある質問
ブライダルチェックでよくある質問を、以下の4つ紹介します。
- ブライダルチェックはいつまでに受ければいい?
- パートナーと一緒に受けたほうがいい?
- 検査で異常が見つかった場合は?
- 保険は適用される?
ブライダルチェックはいつまでに受ければいい?
ブライダルチェックを受けるタイミングに決まりはありませんが、結婚式の3~6か月前までに受けることをおすすめします。もし検査で異常が見つかった場合に改善を行う十分な時間があります。結婚式直前の忙しい時期を避けることで、精神的な負担も軽減できます。
妊娠を希望している場合は、早めに受診しましょう。特に風疹の抗体検査で免疫が不十分だった場合、ワクチン接種後は2か月間の避妊が必要になります。妊娠計画がある方は結婚の6か月以上前、できれば1年前には検査を受けておくと安心です。
検査結果には有効期限があるものもあるため、あまり早すぎる受診も注意が必要です。医師と相談して、自分に適したタイミングを決めることが大切です。
妊活のタイミングについて詳しく知りたい方は以下の記事も参考にしてください。
>>妊活のベストタイミングはいつ?成功率を上げるコツを医師が解説
パートナーと一緒に受けたほうがいい?
ブライダルチェックは、可能であればパートナーと一緒に受けることをおすすめします。性感染症の検査については、一方だけが検査を受けても十分な意味がありません。感染症は症状が現れないことも多く、知らずにパートナー間で感染を広げてしまう可能性があるからです。お互いが検査を受けることで、安心して結婚生活をスタートできます。
一緒に検査を受けることで、将来の妊娠や健康管理について話し合う機会にもなります。お互いの健康状態を知ることで、より深い信頼関係を築くことができます。
検査で異常が見つかった場合は?
検査で異常が見つかっても、多くの場合は適切な治療や対処法があるため、過度な心配はいりません。性感染症が見つかった場合は、抗生物質による治療で完治することがほとんどです。風疹の抗体が不十分な場合は、ワクチン接種で予防できます。
子宮頸がんの前段階である異形成が見つかった場合も、定期的な検査や必要に応じた治療で対応可能です。大切なのは、異常が見つかったときに適切な医療機関で治療を受けることです。検査を受けた医療機関で治療の説明を受け、不明な点があれば遠慮なく質問してください。
パートナーにも結果を伝え、必要に応じて一緒に治療を受けることが重要です。早期発見・早期治療により、将来の妊娠や健康に大きな影響を与えることなく問題を解決できることがほとんどです。
保険は適用される?
ブライダルチェックは基本的に自費診療となり、健康保険は適用されません。症状がない状態で行う予防的な検査であるためです。検査の結果、何らかの異常が見つかり、治療が必要になった場合は保険適用されます。費用を抑えたい場合は、保健所や自治体が提供する検査を活用する方法があります。
風疹の抗体検査や性感染症の検査を低額で受けられる場合があります。職場の健康診断や人間ドックの結果を活用することで、重複する検査を避けることも可能です。医療機関によっては、複数の検査をセットにした割引プランを提供している場合もあるため、事前に問い合わせてみましょう。
当院でもブライダルチェックとして、子宮がん検診や超音波検査、各種ホルモン検査などを実施しています。
>>ソフィアレディスクリニックのブライダルチェック
まとめ
ブライダルチェックは、将来のパートナーと安心して明るい未来を築くため、結婚や妊娠や出産などの人生の大きなイベントを迎えるにあたり、心強い味方です。ブライダルチェックでご自身の状態を把握することは、妊娠の可能性を高めるだけでなく、将来の家族計画をスムーズに進めるうえでも大切です。
検査を受けることで、将来の妊娠や出産に影響する可能性のある疾患の早期発見・治療につながる可能性が高まります。妊娠しやすい身体づくりに向けたアドバイスも受けられます。費用や時間の都合などでブライダルチェックを受けない場合でも、妊娠前健診や婦人科検診、性感染症検査などを活用しましょう。
大切なのは、パートナーとよく話し合い、ご自身に合った方法で準備を進めることです。健康管理に気を配り、安心して妊娠や出産に臨めるように準備していきましょう。
以下の記事では、ブライダルチェックを受ける前に知っておきたいことや注意点、検査項目を網羅的に解説していますので、あわせてご確認ください。
>>ブライダルチェックとは|検査項目・費用・受けるタイミングを解説