卵子凍結の5つのデメリットとは?リスクを最小限にする方法やメリットについても詳しく解説

公開日:2024.03.21
更新日:2024.04.14

社会進出する女性が妊娠するための選択肢のひとつに卵子凍結があります。しかし、実は5つのデメリットがあるのをご存じでしょうか。デメリットを知らないまま行うと、想像していたよりも様々な面で負担が大きくなる可能性があります。

この記事では、卵子凍結における5つのデメリットやリスクを最小限にする方法、卵子凍結のメリットについて分かりやすく解説します。

卵子凍結について全般的に知りたいという方は、以下の記事に情報を網羅的にまとめているので記事を読んでみてください。
>>卵子凍結のすべて|治療の目的や費用・流れについてもわかりやすく解説

卵子凍結のデメリットは5つ

卵子凍結は、どの年代においても妊娠を約束できる方法ではありません。想定通り妊娠できずに精神面や経済面の負担が大きくなったり体調を崩したりする場合もあります。デメリットを理解した上で、卵子凍結を受けるか検討していきましょう。

将来的な妊娠は絶対ではない

卵子凍結をしても妊娠できない可能性があります。凍結した卵子を用いて妊娠するためには、体外受精と着床も問題なく行われる必要があります。体外受精と着床がすべて正常に行われることで妊娠が期待できるのです。

卵子凍結しても妊娠できない原因には、卵子の質の悪さやパートナーの男性不妊などもありますが、詳しいことはまだ明らかになっていません。

卵子凍結を受けたからといって、必ず妊娠できるわけでないということを理解しておきましょう。

対象年齢に制限がある

卵子凍結の対象年齢は厳密に定められてはいませんが、40歳以上になると卵子の質が低下し、出産率の低下や出産にともなうリスクが高くなります。そのため、できる限り若い年齢で始めることが推奨されています。年齢を重ねての出産は母体だけでなく、赤ちゃんにも負担がかかり、低体重出生児として産まれる可能性もあります。

凍結した卵子の保存期間は病院によって違うため、必ず担当の病院に聞きましょう。

卵子凍結によって卵子の質を維持することはできても、母体の老化を止めることはできません。年齢を重ねての出産は、母子共にリスクが高まります。

妊娠するまでに多額の費用がかかる

卵子凍結は保険適応外ですべて自費になるため、およそ25〜75万円の費用が必要です。費用は採卵から凍結保存の各段階によって分類されている場合が多く、体の状態や凍結する卵子の数によって変動します。

検査費用がおよそ5〜10万円、採卵費用がおよそ10〜40万円、初回の凍結費用がおよそ10〜25万円程度必要です。排卵誘発剤の使用の有無や、麻酔を使用するかどうかによっても必要な費用は異なります。

保存期間を更新する場合はさらに5万円程度の費用が必要です。保存する卵子の数が多い場合だと、10万円程度必要になる可能性もあります。自治体からの不妊治療費助成制度が出る場合は活用することも大切です。

今回紹介した卵子凍結にかかる費用はあくまで目安であり、病院やクリニックによって異なります。卵子凍結を受ける前に、検討している病院やクリニックのホームページなどを参照し、必要な費用を確認するようにしましょう。

当院で卵子凍結をする場合の費用は、以下のページにまとめていますのでぜひ参考に見てみてください。
>>当院の卵子凍結の料金表

副作用が出る場合がある

卵子凍結には、卵巣過剰刺激症候群や麻酔による合併症、感染症、卵巣損傷といった副作用が出る可能性があります。

卵巣刺激症候群は、排卵誘発剤によって起こりうる副作用です。下腹部痛やお腹の張り、腹水が溜まることによる卵巣の腫れなどの症状が起こる可能性があります。採卵時には麻酔を使用することから、麻酔による嘔気やめまい、気分不良などの副作用が出ることもあります。

その他の副作用は医療処置による症状です。卵巣に針を刺すことで卵巣に傷がついて出血したり、感染を起こしたりすることもあります。抗生物質による治療が行われることが多いですが、場合によっては輸血や手術を検討します。

周産期合併症になる可能性もある

卵子凍結を選択した場合、自然分娩と比べて以下の合併症になる確率が高くなります

  • 早産
  • 前置胎盤
  • 妊娠糖尿病
  • 分娩前出血
  • 低出生児分娩
  • 妊娠高血圧症候群
  • 常位胎盤早期剥離

これらの合併症は卵子凍結で引き起こされやすいですが、年齢を重ねるにつれてその可能性はさらに高くなります

卵子凍結のデメリットやリスクを最小限にする方法

副作用が起きても、適切な処置が可能である産婦人科で卵子凍結を受けることで、デメリットやリスクを最小限に抑えることが可能です。

産婦人科を検討するときには、日本産婦人科学会の施設検索を利用しましょう。日本産婦人科学会が承認した病院のみが掲載されているため、特別な処置が必要な場合でも対応できる病院や専門医を調べることが可能です

自宅から通いやすいクリニックや病院を選ぶことも大切です。卵子凍結を受けてからも定期的な通院が必要のため、体に負担がかからない場所を選ぶようにしましょう。

卵子凍結のデメリットやリスクは必ず回避できるものではありません。起こる可能性に対して対策をとることが、安全に卵子凍結を受けることにつながるのです。

卵子凍結を利用するメリットは大きく2つ

卵子凍結は、社会進出が進むなかで妊娠を望む女性の悩みを解決する手段の1つです。妊娠適齢期でも、「今は仕事に集中したい」と思う方もいます。卵子凍結で卵子の質を維持することで、望む時期での妊娠が期待できます。

妊娠しやすい期間を延ばすことができる

卵子凍結は卵子の老化を防ぐことが可能です。年齢を重ねるごとに妊娠する可能性が低くなるのは、卵子の質と数の低下が原因です。卵子凍結で卵子の質を若い状態に保つことで、妊娠率と流産率の維持につながります。

このように加齢による卵子の質の低下に備えて行う卵子凍結を「社会的適応による卵子凍結」といいます。

卵子凍結は未婚でも既婚でも可能です。未婚の場合は未受精卵子として凍結保存します。一方で、既婚の場合は受精卵を凍結保存する方法も可能です。未受精卵より受精卵を凍結保存する方が妊娠する確率は高くなります。

妊娠できなくなった場合の保険になる

妊娠適齢期の病気やケガが原因で妊娠が難しい場合でも、卵子凍結によって妊娠できる可能性があります。このような状況で行われる卵子凍結のことを「医学的適応による卵子凍結」といいます。医学的適応かどうかについては医師の診断が必要ですが、43歳未満で対象となった場合には国へ助成金を申請することも可能です。

妊娠が困難になる病気として、悪性腫瘍があります。悪性腫瘍の治療を受けると、女性が妊娠するために必要な臓器と各器官の機能が低下し、妊娠が困難になる可能性があるのです。卵子凍結をすることで、治療が終わった後でも妊娠できる体を維持することが期待できます。

病気やケガはどのタイミングで起こるか分かりません。卵子凍結の検討は、妊娠できない体になった場合の保険にもなるのです。

卵子凍結をした場合の出産率

凍結した卵子の数によっても出産率は異なります。採卵できたとしても、すべての卵子が出産につながるわけではありません。35歳以上でも、採取した卵子が10個であれば25〜30%、20個であれば50%という研究報告もあります。

出産率を高めるためには、卵子凍結を受ける病院選びも大切です。実績はもちろんですが、患者満足度やカウンセリング内容、サポート体制も確認した上で卵子凍結を受ける病院を選ぶようにしましょう。

詳しい卵子凍結のデメリットは産婦人科で聞いてみよう

卵子凍結のデメリットについて説明してきましたが、卵子凍結自体は社会進出も妊娠も望む女性にとって有効な手段のひとつです。副作用などのリスクを理解し、信頼できる医師の元で処置を行なうことが大切です。

卵子凍結の内容やデメリットについてより詳しく聞きたい方は、専門の産婦人科へ相談してみましょう。

当院でも卵子凍結のご相談は受け付けております。相模原市を中心に、関東近辺でお悩みの方は一度ぜひ来院いただければと存じます。当院の治療の流れは以下のページに書いていますので、参考にしてみてください。
>>当院での卵子凍結の流れ