無精子症〔男性不妊?〕(25歳)

公開日:2024.03.21
更新日:2024.03.21

子供が欲しく、半年ほど毎晩のように子作りに励んでいるのですが、なかなか子供ができません。 無精子症なのでしょうか? 無精子症かどうかを調べるには、医者に行ってどのように調べるのでしょうか?

不妊の原因は男性因子とは限りません。男女半々に原因がありますので、必ず系統的な不妊検査を受けて原因を確認してから治療しましょう。

ここでは男性に原因があると考えて検討してみました。 男性不妊は精子の数が少なかったり、精液検査を行って動き〔運動率〕が悪かったり、奇形の精子が多いような場合に男性不妊と診断します。 射精された精液中にまったく精子が存在しないような場合には、無精子症といってもっとも重症な男性不妊と診断されます。 無精子症についてはすでに以前にも本相談コーナーでも取り上げましたので今回は省略し一般的な男性不妊について述べてみましょう。 男性不妊のスクーリニングは女性に比べて簡単です。 3~5日禁欲したのちに自宅や採精室でマスタベーションによって採取した精液を採取後2時間以内に顕微鏡下にて調べることから始まります。 通常精子数、運動率、奇形率、精液量などをチエックして正常値との比較で、精子数の少ない乏精子症、動きの悪い精子無力症などと分類して不妊原因が男性側に存在するか否かを検討します。 異常か否かを診断するには1回ではなく複数回の検査での判定が推奨されています。 また連日射精を繰り返していると一回当たりの精子数はだんだん減少する可能性があり3~4日の間隔をあけて性交するか、きちんと排卵日を推定しての性交が重要です。男性不妊の原因としては 90%が造性障害〔精子製造能力の低下〕 で原因不明が大部分ですが、尿道炎、染色体異常、停留睾丸、ホルモン分泌低下症、精巣静脈瘤、外傷などが10%程度あり、 次いで 精管閉鎖、パイプカット後など が原因の閉塞性無精子症 次いで 精子は一見正常であるがその機能の低下した例たとえば肥満、飲酒過多、喫煙などの生活習慣に起因するもの 勃起障害や射精障害など のグループに大きく分けられます。 ②の無精子症は閉塞性と非閉塞性に分けられ、睾丸から直接精子採取をするなどの外科的処置が必要の場合が多いですが、その他は薬物療法をまず試みて反応の良くない場合は少ない精子を濃縮して用いるなどの操作(人工授精)を早めに受けてステップアップすることで解決できます。 いずれにしても男性不妊は全体の40~50%を占める訳ですので不妊治療において必ず検査を受け、必要なら治療を行った方がより妊娠に結びつく可能性があると考えられます。