体外受精(42歳・女性)

公開日:2024.03.21
更新日:2024.03.21

子宮外妊娠を二回両方の卵管が無いため体外受精の道しかありません。 以前にも三回体外受精を試みましたがダメでした。 今になってもう一度と思っているのですが、この年齢では確率も低いでしょうか?

年齢的にはかなりきびしいと思いますが、希望が無い訳ではありません。個人差も大きいので早めに信頼できる不妊専門医と相談しましょう。

体外受精の妊娠率は女性の年齢と逆比例します。 ちなみに20代では体外受精の1回あたりの妊娠は40%、30~34歳で32%、35~39歳で19%、40歳以上で8%〔当院の成績〕です。 妊娠の最高年齢は45歳でそれ以上は今のところ存在しませんが日本では49歳という例があるようです。 また若い女性の卵をもらってご主人の精子と受精させ自己の子宮で育て分娩する方法(卵子提供)もあり、最近日本でも著名な女性政治家がアメリカでこの方法を受けて妊娠をしたことを公表しました。 しかし日本国内では、ほんの一部のみのクリニック施設でしか行われておらず、しかも日本産婦人科学会ではこのような方法を公式には推奨していませんので、まずは通常の夫婦間体外受精での妊娠を目指すこととなるでしょう。 一般的に通常の体外受精で男性側に問題が無ければ、もっとも妊娠率の高いのは卵管性不妊〔卵管に問題がある場合〕です。 その意味では過去に妊娠経験があり卵管性不妊と判明しているわけですから、期待はまだまだ持てます。 しかも最近ではDHEA〔デヒドロエピアンドロステロン〕という若返りホルモンを使用した採卵法も報告され、私たちも試していますが高齢の卵巣予備能低下症例にもある程度の効果はみられますので主治医と相談しましょう。 両方の卵管が存在しないので妊娠するためにはもちろん体外受精しか残されていませんが、その場合でも従来の成績からは採卵で受精卵が獲得できたら、そのまま移植をしないで、凍結保存をしてレーザーによる透明帯の開窓〔アシストハッチング〕をして子宮に戻すのが最も成績が良好のようです。 高齢になると自然周期や低刺激周期採卵を勧めるクリニックも少なくないようですが、この点に関しては意見が分かれるところで、ネットでの口コミに頼らずに必ず自分が受ける方法でどのぐらいの妊娠が期待できるかを主治医に直接確認してから施術を受けるようにしましょう。 これは卵巣予備能には個人差が大きく年齢を考慮したうえで、いかに自分にあった刺激法で質の良い卵を獲得できるかが、妊娠成功のポイントとなるからです。