私は不育症なのでしょうか…(25歳・女性)

公開日:2024.03.21
更新日:2024.03.21

1年半前から排卵誘発剤(セロフェン)+hcg注射でタイミング指導をしてもらっています。 1回目は治療を初めてから3か月後に科学流産、2回目は1回目の3か月後に8Wで心拍確認後の稽留流産、3回目は2回目の1年後に7週でおそらく卵管流産(今月)しました。 3回も続くと心が折れそうです。不育症の検査をしたほうがいいのでしょうか?

不育症の可能性があります。原因により治療が異なりますので念のため系統的な検査を受けたほうがよろしいでしょう。

通常連続して3回以上の流産の既往があれば習慣性流産として取り扱います。 また2回でも反復流産として習慣性流産に準じて取り扱われます。 このように流産や死産が連続して起こり元気な赤ちゃんを得られない場合を不育症といい、一般の不妊症とは別の範疇として取り扱われることがあります。 では不育症ではなぜこのように流産が繰り返すのでしょうか? 一般的には自然妊娠での流産の頻度は15%前後と考えられています。 1回目の流産に引き続いて連続して流産が発生する可能性は約23%、3回連続する可能性は29%、と言われており、その原因としては以下のようなことが推定されています。 ①自然流産全体では60%に流産した胎児側の染色体異常が存在することが判明していますが、そのうちに反復流産が約30%に存在します。よって流産が起こってしまった時には流産組織の染色体検査を受けておくことが重要です。 この検査を受けることで、夫婦での染色体の組合せ異常(相互転座)が原因として判明することがあり、この場合は日本産婦人科学会のガイドラインで受精卵診断が認められており、染色体の正常な卵を戻すことにより、連続した異常受精卵での流産を避けることができる症例もあります。 ②次に子宮奇形が原因として存在することが約3%にあります。 特に中隔子宮が存在した時には子宮鏡による切除手術にて連続した流産を予防できる場合もあり、子宮卵管造影(HSG)やMRIで子宮奇形があるか否かの検討は必ず必要です。 また③反復流産の15%には自己免疫異常が発見されることがありループス抗体や坑リン脂質抗体などの存在が発見されれば、これらに対してステロイド療法、低アスピリン療法、へパリン療法などが組み合わされて行うことで妊娠の継続が可能となる症例があります。 その他自己免疫疾患との観点から夫のリンパ球を用いた免疫療法が一時行われましたが、現在ではその効果が不確実であることや免疫療法が有する合併症やショック、肝炎、輸血の副作用などの心配から行なっている施設は少ないようです。 その他④、放射線、化学物質や環境汚染物質などによっての流産や細菌感染による場合や、内分泌異常の黄体機能不全、LHの過剰分泌、などの原因による不育症などがあり、不育症または反復流産と診断されたら専門医とよく相談することが必要です。 しかし原因が確定できない場合も少なくありませんが、厚生省の研究班の結論では最終的な生児獲得率は自然周期でもARTでも80%ぐらいで変わらないとのデータもありますので治療法の選択はよく不妊・不育専門医と相談してください。