着床の確認方法(39歳・女性)

公開日:2024.02.27
更新日:2024.02.27

何回も人口受精も体外受精も失敗ばかりで不妊治療に疲れ気味です。
着床ぐらい結果がわかったらいいと思いますが、出来ないのでしょうか?
生理予定日から1週間後までドキドキ感と心配のストレスが不妊の延長になりそうです。
現在の自分自身がそのようで悲しいです。どうしたらいいですか?

頻回妊娠不成功の原因は?いちどリフレッシュのための治療休止をとることも一つの方法です。このあいだに過去の成績をもう一度検討いたしましょう。

ゴールの見えない不妊治療で心身ともにお疲れのご様子は日ごろ多くの患者さんを拝見している私にとって痛いように実感できます。

妊娠反応が出ないとのことですが、体外受精または顕微授精では受精卵が得られているので、受精障害ではないようですから問題は着床にある可能性があり、着床障害と考えられます。

現在着床に問題があるケースが不妊治療では最も難問であるのは確かです。

受精卵の質の問題は体外受精によって正常受精や卵分割を観察することによって、着床寸前の胚盤胞まで確認できるわけですから、あとは受け取る子宮側の着床が100%近くになれば妊娠率も限りなく100%に近いはずです。

しかし現実にはARTの妊娠率は30%台ですから、いかに良い卵を子宮に送り込んでも、その着床できる割合からみると多くの質の高い卵も子宮内膜に付着することなく消えてゆくわけです。

着床のためにはいくつかの因子が関与しています。

そのうち子宮側(すなわち子宮内膜側)でよく知られているのが「着床の窓」という現象で排卵後の数日間に子宮内膜は受精卵を受け取るための準備をして卵の到着を待っている時期を言います。

通常は3日ぐらいといわれていますが不妊症の方はこれが短縮していて、「窓」のオープンしている時間が24時間ぐらいのケースが多いと考えられます。

したがってこれだけでも着床のチャンスは通常に比較して3分の1となってしまうわけです。

また不妊症の方の子宮内膜厚が常に薄い方がいます。

わたくしたちの研究ではこのような症例では子宮―卵巣を流れる動脈血流が悪い例にしばしば遭遇いたします。

すなわち日本女性に多い冷え性や末梢循環不全、加齢による動脈硬化、喫煙や自律神経系過敏に由来する血流不全などがその原因として多いと考察されます。

これらに対応するには、日常生活での努力が重要です。

軽い運動を持続し、肥満を防ぎ、抗酸化力の豊富な食事療法が必要でしょう。

このような血流不全症は女性のみではなく男性不妊にも数多く観察されますので、夫婦ともに血流改善に努力する必要があります。

また着床期に子宮収縮を起こすと着床障害が発生する可能性があり、受精卵を戻した高温相では激しい運動や、振動を与える刺激、性交なども控えて子宮の収縮抑制をおこなえば着床のチャンスも増加するでしょう。

早く着床を知るためには高温相の10日目には着床を示す血中hCGは上昇を始めますので、継続的にhCGを測定することによって着床したかどうかを予測することは可能です。