ICSIより進んだIMSI法とは?
[2016.01.14]
IMSIとは、通常のICSIより高倍率の顕微鏡下で観察し、より形の良い精子を選んで採取して、ICSIを実施する方法であり、射出された精子の他に、TESEなどの精巣から直接採取した精子についても行うことが出来ます。
通常のICSIの約10―50倍強の拡大が可能のため、精子頭部のより詳細な観察ができ、特にクレータと呼ばれる凹みが大きいものは、精子の遺伝子に異常がある可能性が大きいので、これを避けてクレーターが無い正常精子か、正常精子が存在しなければ、よりそれが小さい精子を選んでICSIを行う方法です。
IMSIによる妊娠率の上昇や流産率の低下、胚盤胞までの発育割合の上昇などが報告されている。2008年7月より、当院でもICSIの適応のある例については、ほぼ全例にこのIMSI法を行っており、有効である結果を得ております。通常の顕微授精と同じオプション価格ですので、特に負担は増えていません。一部の受精障害などの症例では使用できいない場合もありますが、顕微授精される方は主治医に確認してください。