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2019年度の日本産婦人科学会生殖医療成績報告より(院長コラム)

[2019.11.02]

2019年10月に日産婦登録委員会より2017年度の日本における生殖医療(ART)成績が公表されました。今年度は2017年度のARTの分娩までを含めた解析で、責任者の交代もありやや例年より遅れての発表でした。2017年度にARTにて生まれた新生児は5万6617人でした。これは2019年度に出生した子供の16人に1人がいわゆる体外受精児ということになります。日本では1985年の最初の出生よりは59万人を超したことになります。治療の総数は44万例強で過去最多ですが其の増加はわずかであり、IVF,ICSIの治療数は減少し始め、凍結卵移植数のみがやや増加していますので、来年ぐらいからは全治療数も減少する傾向が見られます。わたしが注目したのは新鮮胚移植ですべての年齢で移植あたりの妊娠成績が良かったのは、フェマーラ刺激による例ということで、すでに低刺激ではここ8年ぐらいクロミフェン刺激をやめてフェマーラ刺激のみを行ってきた当院の方針が正しかったかと感じています。いずれにしてもこの発表された成績を十分分析して今後の治療に役立つように検討したいと考えています。

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