2人目がほしいのですが、はや11年…。(37歳・女性)
1人目を産んではや11年になります。いまだに2人目が出来ません。
特にここ1年位ずーっとなのですが、排卵後の出血がかならずあり短い時は3日から1週間、長ければほぼ次の月経日までひきずります。
出血している時少しですが卵巣付近のあたりが痛む時もあります。
これが原因で不妊症になっているのでしょうか?ちなみに何年か前も同じ様になりピルを飲んでいた事もあります。
年齢が年齢なので妊娠出来るのかも不安です。
早く不妊検査を受ける必要があります。基礎体温を1~2ヶ月付けて不妊専門医と相談しましょう。
一人不妊の患者さんは増加しています(続発性不妊症と言います)。
一人目が以前に自然に出来たから今回も自然に出来ると期待しながら、タイミングで2年以上過ぎても妊娠できない場合には何らかの不妊原因が存在する可能性があります。
しかも排卵時とそれに引き続いてかなり長い出血を見ている事からは、何らかの卵巣機能の異常(無排卵周期症や黄体機能不全など)が最も推定されます。
また年齢から見てホルモン以外の原因による性器出血(子宮頸がんや膣炎など:現在子宮頸がんは20台、30台に多く発症しています)の可能性もあり、一度全体的な婦人科検診も兼ねて不妊検査を受けられる事をお勧めします。
最近は結婚年齢の上昇、初産年齢の上昇にともなって第2子を希望する年齢も上昇しています。
一方女性の生殖機能は20代にピークがあり、30台前半、30代後半、40台と確実に段階的に低下していきます。
当院の妊娠成績より見ても女性の妊娠できる年齢は37歳を境に大きく低下します。
すなわち女性の37歳は生殖に関する卵巣機能の曲がり角です。
このことから11年前に妊娠をした時とくらべて、現状では大きく卵巣の働きは変化している事(低下している事)を考慮しましょう。
また妊娠現象はカップルでの共同作業です。
ご主人の精子の状態も前回妊娠時より大きく変わっている可能性があります。
最近の研究によると男性の性機能、とりわけ精子の機能は女性より早く衰えはじめ、35歳から大きく減少することが報告されています。
男性の検査を含めて早めの不妊チエックしましょう。
結果的に妊娠した第2子不妊患者さんのうち第一子の不妊治療歴のある方の妊娠率は51%、治療歴のない方の妊娠率は27%とのデータもあり、前回に治療なしで妊娠した事は次の治療の有利な点とはなりません。