2018年1月ヒューストン再訪
今年1月にかって私の生殖医療の出発点となったヒューストンを再訪しました。1月半ばは日本でも大雪で大変でしたが、アメリカ全土も寒波の襲来で、温暖な南西部テキサスのヒューストンでも30年ぶりに雪が降り、高速道路も凍りついて閉鎖されるなど予想も出来ない状態となっていました。かって働いた全米最大のテキサスメヂカルセンターは大きく変わり、在籍したベイラー医大のクラシックな建物は円形の高層ビルとなり,仕事をした聖ルカ病院はやはり一部を残して大きき変化しており時代の変遷を感じました。日本では生殖医療の最新進歩の技術は倫理的問題からなかなか臨床応用できない状態が続いていますが、かって在米当時感じていた、アメリカは個人個人が集まって1つの社会が作られるが、日本はまず村の枠を決めてその中での活動を求められて、枠より外れると仲間はずれやいじめの対象となるような村社会であることを再度強く感じました。これは移民族国家であり、多種の宗教が並立するアメリカ合衆国と、単一民族国家である日本との差でもあるのかなと思いました。33年前には、まる1日かかったヒューストンへの旅も今ではANAの直行便で12時間と近くなりましたが、生殖医療など最新医療への考え方はまだまだ日米で大きく違うと思います。どちらが良いというわけではないですが、今年も私たちは不妊患者さんのために出来る精一杯の努力をしようと考えたアメリカでの今年の新春でした。