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2017年新春を迎えて

[2017.01.08]

今年の正月は関東地方もうららかな日和で過ごしやすい新年でした。不妊治療の性格上連休で休みを取ることはなかなか難しいので、この年末年始はゆっくりと温暖な宮古島にて過ごしました。のんびりとほとんど時間を読書、ウオーキングに当てて過ごしました。また帰宅後に年賀状を拝見・今年も多くの不妊治療を卒業した方からの賀状を頂きました。すでに成人となって社会で働き始めた方や、育児に専念している方など、お子さんの近況とともに写真を添えての報告は私たちにとって、不妊治療をする医師として生きてきてよかっったとしみじみ思わせる感慨のある時間でした。一方新年早々4日の新聞には別居中の夫の承諾を得ないで凍結卵移植を行い、訴訟になっている例が報道されていました。生殖医療をめぐっては特に日本では厳しい学会規制のみなので、国の法的規制を望む声もあるようですが、ローマ時代の格言「法律多く、犯罪多し」をもう一度噛み締めてもらいたいものです。医療は医師・患者の間の信頼関係なくして成り立ちません。単なる金銭の契約関係と見る風潮にはいささか抵抗があります。また国とか行政が介入するほど書類のやり取りのみが増加し、患者さんのために最良の出来ることは何か?という医療の本質から離れてゆくことを恐れます。この休み中に読んだ「なぜ無実の医師が逮捕されたのかー医療事故裁判の歴史を変えた大野病院裁判ー」の読後感想でも同じような感想を得ました。産婦人科の医師なら誰でも知っている大野病院事件について医療関係者のみならず患者さんにも読んでもらいたい本です。何はともあれ今年は元日のすばらしい初日の出と、上々の天気に恵まれ出発できました。世界中が大きく変化を始めた波乱の年ではありますが、不妊治療の患者さんにとっては元旦の天気のように最高の年となる事を祈念してやみません。

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