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胚移殖数が制限されたそうですが?

[2016.01.14]

IVF-ET(ICSIを含む)では、従来より多くの受精卵を子宮に戻すと、妊娠する率が高くなることが知られていましたが、その結果多胎妊娠の増加も指摘されてきました。

日本産婦人科学会では、移殖数を3個までとしてきましたが、双胎率があまり減少しないため、2008年4月より原則1個、おおくても場合によって2個に制限をガイドラインで決めました。すでに日本生殖医学会(旧不妊学会)では、2007年4月に36歳未満は良好胚を1個、最大限3個までと会告で示しており、多くの施設では現在では1個移殖(SETという)の流れになっております。

当院でも現在ではほとんどの症例で単一胚移植;SETを行っております。この結果妊娠例のほとんどが単胎となり、現在の双胎率は2~3%となっております。しかしこの方法でも双胎は0にはできないこと(1ケの胚盤胞移植で一卵性双胎が良く見られる)、高年齢(特に40歳以上)の妊娠率は1ケ移植では明らかに低下していること、IVF以外の一般の通常刺激治療での多胎は防げないことなどが問題点としてあります。ガイドラインでも症例や年齢・従来の治療経過などによっては複数卵の移植や、2ステップ法といわれる一周期2回の胚移植も可能ですので主治医とよく相談して胚移植に臨んでください。

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