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第61回日本生殖医学会を終えて

[2016.11.05]

2,016年11月3日より横浜パシフイコを会場に第61回日本生殖医学会が開催されました。旧日本不妊学会から衣替えしてから10年を経過して、一時停滞気味であった日本の不妊・生殖内分泌学の分野も今年は新しい息吹が感じられる数日間でした。医学の進歩は地味な基礎研究に支えられるところが多いのですが、従来はともすれば目先の妊娠さえすればよいとの臨床技術に目をとられがちな不妊治療ですが、今年は医学生理学ノーベル賞を受賞した大隅教授の{オートファジイ」理論にも関係するようなミトコンドリア注入療法の新しい臨床応用発表などの新しさを感じさせる演題なども豊富にあり、将来の発展が楽しみでもあります。個人的には前日2日夜には小グループでの勉強会を行い{現状で妊娠に近い卵を獲得するには、どのような刺激方法や移植法がよいか」についての討論会を行い各先生方の意見を拝聴して、今後の診療に新たな指標を得ることが出来ました。ただ少し残念なのは、また以前にあったような、生殖医療のガイドライン違反との事で某先生が専門医を剥奪されたことが発表されていました。目指すところは患者さんのためにという目的は同じなのに、このことが何か寒々とした悲しい事のように私には感じられたことです。何はともあれ学会の評議員・代議員を辞めてから10年たちましたが心からこの学会のこれからの成長を希望したいと思います。

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