第20回神奈川母性衛生学会
[2016.01.15]
肥満の体外受精・胚移殖成績に及ぼす影響
(平成19年2月7日:関内ホール)
不妊治療にあたり、男女共に肥満があると、その成績が悪くなることが知られている。
当院で平成18年度中に行った体外受精(含顕微授精)約450例に対して、女性・男性の体重指数(BMI)を測定し、その後に行ったIVFの成績と比較した。
女性ではBMI30以上(肥満症に相当)では明らかに採卵数・良好受精卵数の減少、それに伴って妊娠率の低下が見られた。
男性では肥満とともに精子数、運動率の低下があり、したがって最終的に顕微授精となる症例が多くなっていた。
すなわち、不妊症の患者さんは肥満を予防し、肥満症がある場合には、男女ともに食事療法を中心に減量した方が、結果的には妊娠する症例が多いことが判明した。