突然動悸が激しくなり不安感が強いので受診したら「パニック障害」と言われました。どんな病気でしょうか?
[2016.01.15]
更年期前から更年期の女性に多く、男性は少ないと言われています。
パニック障害がおきると、動悸・めまい・強い吐き気・呼吸困難などの症状が突然おき、死にそうな感じの不安感があり、繰り返すと外に出られない恐怖や、電車・バスにも乗れないなどの生活への支障があり、本人にとってはつらい病気と言えます。
また症状の中には発汗、胸の不快感やめまい、しびれ感、ほてりなどの更年期障害の症状と一致するとこうもあり、更年期障害と思って受診する患者さんも少なくありません。
以前は心臓神経症やノイローゼと診断された病気で、脳内ホルモンの異常が引き金になると考えられています。
発作がおこっても、今ではよい抗うつ剤(SSRIと言い、副作用が少なく広く世界で使われています)や抗不安剤で2週間位で発作はなくなりますが、数ヵ月以上服用は続けた方が安全です。
性格的に起こしやすい人もいて、遺伝的な因子も関与しているとも考えられていますが、薬物療法とともに、頭の中に残っている誤った学習(例えば電車に乗ると必ず発作が起こると考えていること)を消していく行動療法が大切で、そのためのカウンセリングや、規則正しい生活や軽い運動が有効です。
早く治療に入れば必ず治る病気ですので早めに医師に相談しましょう。