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台湾での卵子提供について

[2017.05.09]

5月7日の読売新聞に国が法的にみとめている台湾での他人からの卵子提供を受けて出産したという日本人患者さんが110人もいることが報道されました。この卵子提供を受ける日本人患者数は年々増加しており、ここに現れていない症例もあると予想されることから、不妊に悩む特に高齢の症例が渡航・受術している例が増加しているものと思われます。実施クリニックの日本語のホームページも存在し、現地でも日本語での対応が出来るなど、また日本国内でも説明会を行っているようであり、値段も提供者への栄養代(謝礼に当たるもの?)を含めても従来のアメリカ本土などの比べるとかなり安価のようであるので、不妊患者さんの注目を浴びているようです。日本では行えないPGS(受精卵スクーリニング)も可能とのことで、増加している頻回不成功例の患者さんの間では大きな話題となっているようです。生殖医療に関しては日本では、国の法的規制が無い代わりに、学会の自主的な倫理規定で厳しく規制していますが、グローバルに情報が得られる時代となり、アシアの周辺国の生殖医療技術の医療水準も上昇してきている現今、このような主要国中で第3者の卵子や精子提供に関する法整備が進んでいない日本国内の体制がどこまで続けることが出来るのか?われわれ現場の医師にとっても難しい課題を突きつけられていると感じています。

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