人工授精(AIH)と体外受精(IVF)の違いは?
[2016.01.14]
AIHは古くから行われている方法で、出来るだけ多くの精子を卵に到着させることを目的としています。
まず不妊治療の第一段階として行われることが多いですが、子宮内から卵管までの経過は自然妊娠の場合と同様に進行するので、卵管通過障害などの女性因子がないか、治療が可能なことが前提となります。
方法は女性の排卵日を適確に推定して、男性の精子より元気な精子のみを取り出して(パーコル法や、swim up法など)、子宮腔内にタイミング良く注入してやる方法です。
IVFはこれとは全く異なり、最近に急速に発達した高度生殖治療であり、体外に取り出した排卵直前の卵と精子を培養器の中で受精・分割させてから子宮内に戻して着床(卵が子宮内に付着すること)を待つ方法であり、卵と精子を24~48時間体外で培養する方法で、高度な技術と経験が必要です。最近では体外で5~6日培養を続けてから子宮に戻す胚盤胞移殖(「最近話題の「胚盤胞移殖」とはどのような事?」参照)も行われております。