レーザー顕微授精装置とはなんでしょうか?
[2016.01.14]
人の卵は細胞の周りに透明帯といわれる膜に覆われており着床時にはこの膜の一部に穴があいて受精卵が抜け出て子宮内膜に入り込みます(これを着床といい、妊娠の最初の現象です)。これを補助するために人工的に抜け出しやすい出口を作る作業がAHであり、従来最も頻用されているのは、顕微鏡下で行われていた手動によってで、酸などの化学物質を用いて行っていたアシストハッチング(Assited Hatching(AH)とは何でしょうか?を参照)です。しかし医療技術の発展は酸を吹きかける原始的方法から、安全で容易なダイオードレーザーを用いて、確実に容易に必要な分へAHを行うことが出来るようになり(LAH)、又培養士の経験的手技にも左右されなく、酸からの卵への汚染も防げるため、欧米はもちろん日本でも採用するクリニックが増えております。
レーザーの医用利用はアシストハッチング以外にもその応用は拡がりつつあり、その利用はARTでは必須となる可能性があります。(低周波レーザーによる血流改善の項もご覧ください。