ホルモン補充治療(HRT)でエストロゲンというものが使われていますが、エストロゲンとは何ですか?
[2016.01.15]
一般に女性ホルモン作用をもつ物質を総称してエストロゲンといいます。
従って今知られているエストロゲン(女性ホルモン)は数十種類もあり、実際に薬として用いられているエストロゲンも数十種類あり、それぞれが主としてどんなところに効果を発生するかにより使い分けがされています。
従って誤解しやすいのが「エストロゲンが癌を作る」というのが間違いで、どんな種類のエストロゲン(例えば経口避妊薬に含まれるエストロゲン・一般にはエチニールエストラダイオール)の効果、副作用はどうかとするべきでしょう。
医師の間でさえ混乱間違いがあるので患者さんが混乱されるのはしかたのない部分もありますが、専門家が患者さんの年齢・症状に合わせて選ぶエストロゲンは安全と考えてよろしいでしょう。
今サプリメントによく含まれているフラボノイドも広い意味でエストロゲン(植物性エストロゲンと呼びます)ですし、主として60歳以上の方に使われるエストリールという薬などは子宮、乳房への作用はほぼ0です。
漢方薬の中にもエストロゲン作用を含むものがあり、これは高齢者にも安心して使われます。
このようにHRTの「エストロゲン」は「薬の女王」といわれていますので、専門医師とよく相談して自分によく合うものを使用しましょう。