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ホルモン療法(HRT)と重大副作用との関連は?

[2016.02.13]

HRTには女性ホルモン単独療法(ERT)と、黄体ホルモン併用療法(EPT)があり、EPTとERTとはその有害作用に差があり分けて考えたほうが良いでしょう。軽い副作用である不正出血・乳房痛などは自然に消失することが多く中止する必要性は少ないです。HRTの重大な有害作用としては乳がん・静脈血栓症・脳卒中が現在最も問題であるが、特に乳がんは併用療法(EPT)の5年以上ではリスクは1.26と上昇する。すなわち併用する黄体ホルモンが問題との見方が有力で単独のERT(特に経皮投与であるパッチ・ゲル法など)が安全とのデータが出ています。静脈血栓症・脳卒中でも同様の傾向が見られので、現在ではより安全と考えられる経皮投与法でのERTが採用されることが多いでしょう。有子宮者は子宮内膜に対して単独ERTは増強作用があるのでEPTが原則行われますが、上記乳がん発症との関連で慎重に選択いたします。やはりこれらの有害事象のチエックは血液中女性ホルモン測定での年齢に応じた女性ホルモン過剰症のチエック、定期的血液凝固系と乳がん・子宮体がん検診が必要ですので、専門医の指導のもとでの使用が大切です。一人ひとりの背景が違うため自分に合った治療法の選択が重大副作用を防ぎます。

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