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フェマーラ(レトロゾール)での排卵刺激法とは?

[2016.01.14]

フェマーラ(アロマターゼ阻害剤)は日本では閉経後乳癌治療剤として使われていますが、これを月経開始後早期(3日目)より投与すると、体の中の卵巣刺激ホルモンが促進され、また卵巣の感受性を高めるため、海外や日本でも一部の医療機関では排卵刺激剤として使われています。しかし保険適応はありません。

クロミフェンと比較して、子宮頚管粘液や子宮内膜を薄くしないという長所があるため、クロミフェンが適さない例でも良く、PCOや内膜症のような他の因子の合併例でも良い成績が保たれ、また単一排卵のことが多く、多胎の予防も可能といわれています。

またその血液中の効果(半減期)も1日半くらいです。5日間のみの使用なので着床時には血液中の濃度はほとんど認められず。この方法で妊娠すると一時期出生児の心臓奇形が増加すると報告されたことがありましたが現在では否定され、欧米はもとより日本でも有効な排卵刺激剤として認知されています。しかし、わが国では自費(7,000~8,000円位)購入でしたが、2016年どよりジェネリック薬の発売で約半額で手に入るようになりました。当院でも数年間にわたり多くの症例に使用しましたが、確かにクロミフェンより不妊治療での有効性は高く、現在の低刺激採卵や、凍結卵移植時には大多数の方に使用をしております。

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