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ニ段階胚移殖法について、またシート法との違いは?

[2016.01.14]

2段階移植とは体外受精・胚移殖(IVF-ET)において、卵の受精後2日目(初期胚)と5日目(胚盤胞)の2回に分けて胚を移殖する方法です。

これは1回目移殖の初期胚が、先行して子宮内膜に作用して、5日目に移殖される2回目の胚盤胞の着床するための子宮内膜の着床しやすい環境を提供し、たとえ1回目の初期胚が着床に成功しなくても、5日目の胚盤胞の着床に有利になるように作用するからと考えられています。一般に胚盤胞移殖時より複数卵を移植するため多胎となる確率が高いですが、いっぽうたとえその後に胚盤胞まで胚が成育出来ず移植が不可の場合にも、2日目に移殖を行っているので胚移殖自体がキャンセルにならず、患者さんに受け入れられやすいなどの利点がります。当院でも現在単一移植で数回不成功の場合には患者さんの同意を得てこの2段階移植法を採用する事があります。その結果多数の妊娠例があります。しかし、2007年の移殖数制限より、この方法も40代以上などの限られた例でのみに行われる傾向があります。また最初のステップで初期胚を返す代わりに受精卵を培養した液(培養液)のみを1回目(ステップ1)時に入れて、多胎を防ぐ方法が「シート法」と言われますが、この臨床的な評価はいまだ定まらず、当院では現在では施行しておりません。

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